ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.9.25 見えないものを見る、内観にチャレンジ~ハタフローヨガ・インテンシヴコース3日目

2017-09-25 20:54:51 | ヨガ
 瞬く間に9月も最終週、ハタフローヨガ・インテンシヴコース3日目を迎えた。
 今回はレポート提出の課題があった。このところいつも気になっていて、チョコチョコと教科書にメモはしていたものの、投与後体調不良の時はそれどころではないのが正直なところで、まとめて取り組めたのは昨夜になってからのこと。どの程度のレベルが合格水準なのかわからないけれど、とりあえず書いたもののコピーを取ってからベッドに入ることが出来た。

 今日は一日残っていた夏休みを頂いた。夫が出張で直行直帰ということで、いつもより出かけるのが遅く、月曜の朝というのになんとなくまったりムード。朝のうちに先回りして出来る家事を済ませ、昼食時間も摂れるようにゆとりを持って家を出た。

 いいお天気。スタジオへ向かう坂道を上ると汗ばむほどだ。ランチを済ませ、開始30分ほど前にスタジオに到着。今日もM先生がお出迎え。開口一番「宿題やってきましたか?」と。「はい、一応。(レベルに達しているかどうか)自信はありませんが・・・」とお答えすると、「あー、良かった、大丈夫!」とニッコリ微笑まれる。

 一つ前のクラスの後片づけが済んだところで、早めに到着した数人でマットの準備をする。今日は2名が体調不良のため、19名の出席とのこと。それでも心は皆が一緒にいると思って学びましょうとM先生。
 まずは宿題のレポートを提出。胡坐を組み、合掌をしてチャンティング(マントラの詠唱)からスタート。M先生にリードされて19名が声を揃えてパタンジャリの祈りを唱える。今習っている先生に敬意を払い、その学びを分けて頂くために行うものだ。M先生が師事するK先生流だという初めてのメロディだったが、とても音のバイブレーションの調和がとれた良いチャンティングだったとお褒め頂く。

 初回、2日目は座学が多かったという声があったので、今日はいよいよ実際に動きます、とM先生が仰る。それでも座学の部分を伝えないとインテンシヴコースが他のクラスと同じになってしまい、コースをやる意味がない。このコースの後にレギュラーレッスンに参加した方を見ると、確実に身体の動きが変わっている、伝えたことが身体に影響するのだということを実感している。自分ではすぐに分からないことも例えば1年後に突然ワーッと判る日が来るので、それを楽しみに待ちながら練習してほしい。とはいえ、期待し過ぎたり求め過ぎたりせずに粛々と練習を積み重ねてほしい、というお話があった。うーん、楽しみだけれど奥が深い。

 今回提出した宿題はクラスを構成する上でウォームアップの部分になる。M先生が学ばれたアシュタンガヨーガでは太陽礼拝自体がウォームアップだというが、太陽礼拝を毎日行うことが出来る人ばかりではない。そうなるといくら基本的な動きとはいっても、難しく深いものだから、初心者にとっていきなり太陽礼拝をやりましょう、では酷である。
 長く楽しくヨガを続けてもらうためには、太陽礼拝は少し横に置いておくことが必要とのこと。なるほど、細々とではあるが、10年以上ヨガを続けている私にとって、いまだ太陽礼拝はハードルが高い。難しいし、苦手意識満載なのである。

 なんとなく気持ち良くフローで動くクラスは、パッケージとしてはヨガらしくて良いものだけれど、慣れてくると身体がイマイチきちんと動いていないことに気づく。より細かく身体の動きにフォーカスして、その動きが身体にどういう影響があるか実感出来ることが重要だ。身体がよく動いてポーズが出来るのは嬉しいこと。だからこそ、身体を動きやすい状態にしてから(ウォームアップしてから)太陽礼拝を行うという進め方である。

 そんなわけで今日は太陽礼拝に行くまでの準備の動きをたくさん教えて頂いた。ただやみくもに練習しない。美しく優雅に動きながら、それらが自分の身体のどこに影響がある動きかを感じる。どこにどんな伸びがあるのか、それが理解出来たらどうしてこの動きを入れるか、動きの繋がりや流れ、順番等も考えながら行うことでクラスの効果を受け止められるようになるという。

 実際にガイドされる一つ一つの動きを皆で確認しながら行っていく。太陽礼拝に必要な肩、背骨、股関節の動きに加え、前屈やルックアップ、片足伸ばしのポーズ等々。
 今日私が一番大きく実感したのは、四つん這いになった時の両手重心の置き方。手の平ではなく、より手首寄りに重心を置き、力を入れて突っ張るのではなく、そっと置くようなやり方でバランスよく骨で立っている感じを得ることが出来た。今まで踏ん張っていてストレスを感じていたのが嘘のように自然にダウンドッグのポーズが取れたのに驚く。

 こうしたウォームアップだけで1時間かけたクラスを行っても良いけれど、それはなかなか大変なこと。だから一日の始まりである朝、5分早く起きてその日を健やかに過ごすための動きとして、バランスのとれた快適な動きを自主練習にすることが必要だという。なるほど、前日の疲れが溜まっているのに朝から太陽礼拝を頑張ってやり過ぎて、ますます疲れてしまっては本末転倒である。

 後半は具体的なクラスの組み立て方。今日のように内観して集中して行うのは初心者には難しい。あまりヨガをやっているという感じがしない地味な動きなので集中力が持たない。飽きたなと思ったら太陽礼拝を入れてみる等工夫が必要だ。クラスの組み立ては予定していっても、その時のクラスの参加者を見ながら、やるべきことをやるという瞬時の方向転換が理想であるという高度なお話も出る。

 続いて、見えないことに光を当てることに話が及ぶ。例えば「上に伸びて」といった時には土台がきちんと沈んでいないとフワフワ飛んで行ってしまって成り立たない。つまり、見えていない部分(土台)に光を当てないと成立しない。
 現実世界で生きていれば、楽しいことだけではなく苦しいことも多々あるわけだが、楽しくないことも糧になるのだから、安定的に“そこにいる”ことが大切である。ヨガは現実逃避ではないので、クラスの時だけ、スタジオの中だけ楽しいのでは不十分で、現実をより楽しくすることこそ必要だという。
 これぞ陰陽の世界、ハタヨーガのお話に繋がる。ポーズやアライメントなど、外に出ているものは分かりやすいが、自分の中のものをコントロールすることで感情や思考など内にあるものも、見え易くなるわけだ。

 皆で自分に集中して太陽礼拝を行なった後、正座や胡坐になって目を瞑って自分の内面を見る時間を過ごした。終わった後、静けさ以上に繊細な部分に触れられた、あるいは、止まっていることで却って不安定さを感じた等々、皆が身体の感覚を微細にすることで味わえた感覚をシェアした。

 というわけで今日もあっという間に3時間が経過。
 今日の課題は、今日以降練習を重ねていく上で、目に見えないといわれるもの、身体の中、自分のうちにある感覚、エネルギー(ヨガではプラーナという。)を出来るだけ多く見てきて、それを書き留めてくること。
 見えないものはモノでなくとも良く、感じることなども含める。あえてハッキリさせないということになった。ヨガをしていない時、すなわちヨガマットの上でなくても出来る時があるというが。うーん、難しい。

 明日からの1か月、これまで以上に自分を見つめながら身体の感覚に丁寧に寄り添いつつ過ごしていければと思う。
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