ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.5.4 旅行2日目、学び舎の街散策とお花鑑賞、みどりの日も充実!

2018-05-04 20:05:39 | 
 昨夜は入浴後早めにベッドに入ったものの、何故か急に腹痛になり、4回連続でお手洗いへ。最初はなんともなかったのがだんだん緩くなり最後は泥状に。夫はといえば、そんなことは露知らず、あっという間に眠りに落ちて鼾をかいている。寝付きが良くて羨ましいことだ。
 このまま朝まで眠れなかったらどうしようと思っているうち、なんとか落ち着いてくれた。明け方5時くらいに目覚め、二度寝しようとしたけれど、ダメ。6時前に大浴場へ一人こっそりと出かけた。貸し切り状態でお腹をしっかり温める。

 ところが、外は土砂降りの雨。今日の予定を見直さなければならないかも・・・とちょっと落ち込む。お腹はやっと落ち着いたように思ったが、お風呂上がりにはまたしてもお手洗いを数回往復。
 朝食のバイキングをこわごわ頂いたけれど、その後も何度もお手洗いに行く羽目に。そして最後は下痢。これから一日動き回るのにどうしたものかとちょっと不安になる。腹痛が続いているので、胸痛は気にならないというのもなんともはや、である。
 それでも気づけば雨は止み、青空が出始めている。やった!晴れ女の面目躍如である。

 チェックアウトしてからも再びホテルのお手洗いに戻る。駅まではホテル前発車のコミュニティバスに乗車。今日目指すは学び舎の街、足利である。
 JRに揺られること35分ほど。フラワーパークを訪れるお客さんたちで車内は混雑。4月に開業したばかりの足利フラワーパーク駅の混雑の凄まじいこと。駅員さんもタブレットで写真を撮っている。午後からこちらに来ようと思っていたが、あまりの混雑にちょっと気持ちが萎える。

 足利駅到着。まずはエキナカ観光案内所でキャリーケースを預け、身軽になる。ロッカーがないと知っていたので最悪引きずることを覚悟していたから、ラッキー。
 まずは日本の教育の原点、足利学校へ。3年前の4月、日本遺産に認定されたここ足利学校は、創建は定かでないというが、16世紀半ばにはフランシスコ・ザビエルによって「日本国中最も大にして最も有名な坂東の大学」として世界に紹介され「学徒三千」と」言われた国指定の史跡だ。

 3つの門をくぐるところから散策スタート。入徳門を入ると受付があり、ここで足利学校入学証と称したチケットが頂ける。なかなか巧い命名ではないか。記念スタンプもしっかり押印。
 學校門を入ると字降松(かなふりまつ)の木が。読めない字や意味の分からない言葉等を紙に書いてこの松の枝に結んでおくと、翌日ふりがなや注釈がついていたという言い伝えがあるという。その脇の南庭園は池と築山から成り、青空を映す水際には菖蒲の花が美しく花開いている。さらに進んで杏壇門だ。孔子が弟子たちを教えたところに杏の木が植えられていたことに由来しているそうだ。

 その奥に孔子廟があり、創始者と言われる小野篁と孔子座像が祀られている。隣接する復元された方丈(学生の講義や接客のための座敷)、庫裏(学校の台所)である茅葺の建物にいざ入館。
 ここでは机の上に漢字試験の問題が置いてあり、誰でもその場で回答出来るようになっている。早速挑戦。漢字の音読み、訓読みと単語を作る問題が50問。80点以上は二段ということで、俄然本気になって回答したが、どうしても分からない問題があり、3問ミス。夫に助けてもらって回答したものもあったが、脳トレになってとても楽しかった。パンフレットのキャッチフレーズ「またひとつ、賢くなる」そんな気にさせてくれる旅、とはよく言ったものだ。

 その他衆寮(学生寮)や旧遺蹟井関図書館にも入ることが出来て、1時間ほど大満足で見学終了。入口付近にあるマンホールの蓋には松葉と「學」の字があしらわれていて素敵。夫はお友達にマンホールフリークがいるそうで、しっかり写真に収めていた。

 少し歩いて「まちかど遊学館」で夫は珈琲とスイーツタイム。私はと言えば、腹痛は相変わらずなんとなく続いており、いきなりお手洗いに駆け込むのが怖くて水分補給も思うように出来ない。一休みするのみ。

 続いて室町文化を作った足利家の氏寺であった、国宝鑁阿寺へ。大日如来を本尊とし、市民から「大日さま」と呼ばれ親しまれているという。およそ4万㎡の敷地には四方に堀と土塁が張り巡らされている立派なお寺だ。南側の太鼓橋を渡り、県の指定文化財となっている楼門(山門)を潜る。堀に泳ぐ大きな鯉の群れに昨日やりそびれて残った鯉の餌があったので、やってみたけれど、お腹一杯なのか見向きもされず残念。
 境内には樹齢約600年という大銀杏が聳え、若葉が眩しいほど。四季折々の草木で溢れており、季節ごとの美しさを楽しめるようだ。

 すっかり街歩きを満喫。午後もいられればもう少し寺社巡りが出来たのだけれど、昼食後は今年の元日に寒さで震え上がったイルミネーション素晴らしきフラワーパークへ藤や薔薇を鑑賞しに行く予定になっていたので、これにて終了。参道の洒落たお店を冷やかしながら藤柄のハンカチ等をお土産に求める。
 びっくりしたのは、先日観た「今夜、ロマンス劇場で」の映画の舞台になった、タイムスリップしたような古い寫眞屋さんが見つかったこと。なるほど言われてみれば街の雰囲気がこんな感じだったっけ、と納得。しっかりお店の前のポスター等とツーショット。

 乗車予定のJRの時間から逆算して駅前のうどん屋さんで軽食。夫は”今日も元気だご飯がうまい”状態で、おでんやら天ぷらやらも追加してご満悦だ。とりあえずこちらのお腹は落ち着いたようでほっとする。ミヤBM錠とフロモックスの鬩ぎあいといったところか。

 そして、この4月に開業相成ったばかりのフラワーパーク駅で下車。ここでも園内にはロッカーの数が少ないと調べていたので、最悪引きずるのかとドキドキだったが、そんな商売チャンスを某宅配便会社が黙っていなかった。荷物預かりのテントが出ていて早速走る。身軽になってフラワーパーク正面ゲートから入場。皮肉なことに、園内のロッカーはがら空きだった。結果論ではあるけれど、あれれ・・・と夫と顔を見合わせた。

 日差しが強く、気温が上がっている。人人人、凄い人出だ。入口のお土産売り場で最低限のお土産を見繕い、園内に入る。すぐ藤色をしたソフトクリームを買い求める人達の長蛇の列に遭遇。お腹が痛いのにソフトクリームなんて、と気を取り直してフラワーステージから散策。前回は夜間入場で、イルミネーションは素晴らしかったけれど、とにかく冷えて寒くて長居が出来なかった。今回はそのリベンジでライトではなくてリアルな花を観に来たわけである。

 「GWは藤の花が満開で600畳敷きの大藤棚は、それはそれは圧巻の一言。“息をのむほど美しい”とCNN世界の夢の旅行先にも選ばれた」という触れ込みだ。けれど、あろうことか今年の急な暖かさで開花は10日以上早く、残念ながら楽しみにしていた大藤も白藤も薄紅の藤も、全てほぼ咲き終わってしまい、緑の種がなびいている始末。ああ、これが満開だったら本当にどれほど素晴らしいのだろうと予想出来るだけに至極残念。

 かろうじて黄花藤はまだ愛でることが出来た。400種、2,500株の薔薇が咲き始めましたということだったが、株によっては既に満開、散り始めているものすらあった。5,000株あるというツツジもしかり。すっかり終わってしまっていた。それでも花菖蒲やシャクナゲ、睡蓮やペチュニア、ネモフィラ、エトセトラエトセトラ。どの人も笑顔で花と一緒にハイ、チーズである。

 途中、夫がトチオトメのソフトクリームを買ってきてくれたけれどお腹が心配でちょっとだけ味見して終わり。ああ、旅でお腹の調子が悪くなるとはなんとついていないことか。
 前回のイルミネーションは近隣の山々にもすべて装飾されていたのだけれど、今回は青空に緑の山々がバックでだいぶ雰囲気が違う。秋は秋で紅葉が美しいことだろう。

 2時間弱満喫して、退園。最寄り駅はホームに入れない人たちで溢れ返っている。私たちはここからアウトレットパーク直行最終のシャトルバスに乗ることに。40分はかかるので立ちん坊で行くのは耐えられないと、早々に荷物を引き取り、バスの発着場に到着したのは発車予定時間の45分も前。それでも15分ほどで折り返しのバスが到着し、すぐに乗せてくれたのでありがたかった。来るバスは満員で立客も沢山いたが、帰りは私たちを含め4組8人でガラガラ。

 渋滞もせずに30分ほどでアウトレットパークに到着。そこから前回泊まった同じホテルにチェックインした。
 これからまた恐る恐る夕食を摂りに出かけ、帰ってきたら屋上の展望露天風呂で汗を流して明日の買い物に備える予定だ。
 今日もよくよく歩いた一日だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする