野球をあまり知らない人達は、キャッチャーのスローイングは他の野手と違う投げ方をするものだと思っている様子です。
思っているだけなら問題は無いのですが、そんな人達に指導されたキャッチャーは見るも無残。
妙に投げ方が小さくなって、遠くの距離へボールを投げられなくなってしまいます。
キャッチャーが素早く送球できるのは、実は投球フォームを小さくする事ではありません。
下半身の使い方に秘密があるのです。
その下半身の使い方を覚えるべく、この日はキャッチャーの足の運びを練習させてみました。
まずはナオキ小。
どうもこやつは立ち上がってから、足をバタバタ動かす癖があります。
とっとと投げろと言いたくなるほど、妙に小刻みに足を動かすんですね。
ボールを捕ってから気が済むまで歩かないと、投げる気にならないみたいです。
二塁に届かないどころか、とんでもない方向に投げたりします。
それもその筈。
おーい、投げる方向を見てないぞー
なんだ?
プールに何かいるのか?
そこでナオキ小とハットリくんに女座りをさせ、そこから右足1本で立ち上がる練習をさせました。
この練習のメリットは2つ。
右足に最初に体重が乗るので、すぐに投げられる体勢が作れる事。
もうひとつは左足の膝が内側を向いているので、投げる体勢を作るまでに時間がかからない事です。
どれほどの成果があるか、ハットリくんのスローイングを分解写真で見てみましょう。
まずは捕球直後。
右足に体重を乗せるべく、上半身がひねられ始めていますね。
まだ左足は地面に付いたままです。
上半身が投げる体勢を作ると同時に。
右足1本で立ち上がろうとしているのが解ります。
この段階で体重は完全に右足に乗っていますよ。
左足が地面から離れると。
膝が内側に入っているので、完全に立ち上がる前に投球動作に入れます。
後は左足を大きく前に踏み出して、一発で投げきるだけ。
この後の盗塁練習では、なんとナオキ小より先にハットリくんがランナーを刺しました。
小学2年生のキャッチャーが2塁でランナーを刺すなんて物凄い事ですよ。
さぞやお父さんも喜んだと思うでしょ?
それがお父さんはこの日、腹痛で練習を休んでおりました。
なんとも勿体無くも情無いお父さんでございます。