秋に作付けをする場合、堆肥などの投入をせず耕して整地してそのまま作付けるのが石垣園芸流。
春の作付け前は、毎年それなりの量の堆肥を投入します。
堆肥には窒素・リン酸・カリの3要素の他、
いわゆるミネラルといわれる微量元素が含まれています。
それらを春から夏にかけての作物だけですべての”肥料分”を使い切るなんて
理論上無理な話で、作物ごとに必要な”肥料分”は違うので当然消費されない成分もあるわけです。
残留している肥料分を考えずに追肥をしてしまうと、特定の成分だけが突出して増えてしまい
結局生育に悪い影響を及ぼします。
(糖分ばかりを摂りすぎて、太ってしまったりするのと同じです)
だから、春に投入した堆肥の残った成分だけで秋に栽培をすることで、
余計な肥料分を使い切ってしまうのです。
生育状態はというと、ほうれん草を除く葉物のほとんどはなんの影響もなく
よく育つし、良いものが出来ます。
また草刈りに翻弄されている方が多いと思いますが、
雑草は足のくるぶし位の丈であればすき込み、膝くらいの丈のものは除草します。
雑草が生えると言うことは、除草剤を使っていないことの証。
湿度が下がり空気が乾燥してくるこれからの時期は、草がないと地表は完全に
乾燥してしまいます。保湿のためにも雑草は生えていた方が良いのです。
そんなわけで、秋の作付けはわが家にとって、”余剰肥料分の処分”も兼ねているのです。