散日拾遺

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学生の根性と市井の名作

2017-04-14 07:38:46 | 日記

2017年4月14日(金)

  http://haniwa.blog3.fc2.com/blog-entry-2926.html より拝借

 文句なしに可愛い!

 この画像は4月5日(水)の卒研ゼミの席上、ある学生がパワポで示したものである。この学生は近隣の産科クリニックなどでちょっとした調査を計画しており、地域の該当施設に片っ端から電話して協力を依頼したのだが、当然ながら断られ続けた。20件ほどもダメが続いたところでさすがにヘコみ、その時に見つけたのだそうである。

 関西で修行中の長男が無類の cat person なので早速見せてやりたいと思い、画像を送ってほしいと頼んだら、「検索した方が早いですよ」と学生さん。彼女自身が「落ち込み 画像」で検索して見つけたのだそうで、やってみたら、たちどころに出てきた。何より驚いたのは、自分が落ち込んでいるときに「落ち込み」というキーワードでインターネットを探索するという彼女の行動様式で、これは僕にはまったくない発想である。個性でもあろうが、より女性に親和的なことのようにも思われ、このあたりにストレス状況を生き抜く柔軟さの違いが表れているような気がする。

 論より証拠、当の学生さんは数日ヘタレた後、気を取り直してさらに電話をかけ続け、最終的には30件あたって5件の協力を取り付けた。終盤の追い込みは驚異的といえる。コケの一念、何かを掴んだのだろう。この根性が買いである。

***

 今度もまた、コメントをいただいた。これがなかなか意味深いのです。

 みかりんさん 「猫、可愛い。仲の良い夫婦に見えて、羨ましいな。私も誰かに、お酒ついであげたい。」

 被爆二世さん 「泣きたい猫ちゃん...心よりお悔やみ申し上げます」

 みかりんさんは慰める側に感情移入し、被爆二世さんは慰められる側に僕の心情を重ねてくださった。お悔やみをおっしゃることで、いわば言葉の酒を注いでくださったわけだから、御自身はやっぱり慰める側に回っている。皆、優しいのである。

 絵を提示して自由に連想するということが心理検査や療法の中で行われるが、それらは人が日常的にやっていることを少し洗練してみたものにすぎない。そしてこの画像は、注ぐ側に自分を重ねる姿勢を自然に引き出すという意味で、とてもとってもよくできている。
 名も知らぬ作者に「アッパレ」献上。

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