2014年10月30日(木)
SFジャイアンツが第7戦でロイヤルズを振り切った。井山裕太名人が第6局で河野臨九段を退けた。ソフトバンクが阪神を第5戦で振り切った。この秋は前評判がそのまま通るらしい。結果の予測といえば・・・
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三男が確率の問題を持ち帰ってきた。数学得意の友人達が、一様に頭を悩ませているという。訊けば例の「条件付き確率」の問題だというので、嬉しくなった。古来、優秀なる少年少女達の前に立ちはだかってきた難問で、通過儀礼みたいなものだ。ただしこの関門はなかなか通過できない。僕なんかまだそこで引っかかったままである。
A,B,Cと三つのドアがあり、いずれかひとつに賞金が隠されている。いま、君はAを選ぶと宣言した。ただし、まだAのドアは開かれていない。なので正解はまだわからない。
ここに正解を知っている友人がいて、B,Cのうち賞金の隠されていないドアを開けてみせる。ここでは仮にCを開けたとしよう。Cは空っぽだ。
さて、このとき君はAの選択を変えない方がいいか、それともBに鞍替えした方が得か、どう思う?
「どっちだって変わんないじゃん」という答えは、ごく常識的と思われるが実は誤り。Bに変えた方が得なのだ。ナゼかって?そもそも、賞金がAにある確率は3分の1、A以外にある確率は3分の2だよね。ということは、「BまたはCにある」確率が3分の2なのだ。ところで、今「Cにはない」という情報が与えられたことによって、「BまたはC」はすなわち「B」ということになったよね?だから「B」の確率が3分の2に跳ねあがった。ならば君はBに鞍替えすべきなのだ。
かつてこの問題がアメリカのテレビ番組「モンティ・ホール」で公開された時、いわゆる専門家が軒並み誤答し、視聴者中の専門家からも反論が殺到したんだそうだ。同情する。同情するものの、言われてみれば「鞍替え」が正解・・・か?
「でもさ、俺がAを選んだとするじゃん?そしてカナメがBを選んだとするでしょ?『Cにはない』と分かった瞬間、俺にとってはBに鞍替えするのが正解だけど、カナメにとっては逆にAに鞍替えするのが正解だよね?二人とも喜んでAとBを取り替えて、でも結局同じことをやってるんだから、俺が勝つかカナメが勝つかはイーブンでしょ?おかしくね?」
う~むむむ・・・君は正しい、としか思えない。
どこが違うの?