散日拾遺

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花鳥風月

2018-03-18 23:45:40 | 日記

2018年3月14日(水)

 4輪、いや5輪とソメイヨシノの開花判定に汲々とする一方で、河津桜は既に満開をいくらか過ぎ、花かげに若葉が覗き始めている。

同15日(木)

 若い女性の患者さんが、着座するなりカバンから取り出して机上に転がした。相当手の込んだものだが、作り方はインターネットで簡単に見られるという。中央が火口状に陥凹した錐体を単位としてみると、それがいくつ数えられるか。

 「8つ?」「8つ・・・」「8つですね」

 この数字から何かをひねり出せるほど、数学の素養をもたないのが残念。ふと『博士の愛した数式』を再読したくなった。数年を経て、いよいよ印象が鮮やかである。

 大きさの参照に、同じ患者さんの作品を並べてみた。変哲のない折り鶴のようだが、折り目がきわめて正確で、翼の先にも嘴や尾の先にもほとんどズレがない。数ヶ月前に今回と同様、やってくるなり机上にスイと投げ出したものだった。

 

 ついでに今月初めの満月。肉眼では輪郭明瞭な普通の満月だが、写真の腕が悪いので凄みを帯びた謎の天体みたいに写っている。何しろ、普通の満月とはこんなに明るいものかと夜道で驚いた。明月が精神の変調をもたらすと信ぜられたのも宜なるかなである。

 次の満月は3月31日(土)、従って翌4月1日(日)が今年のイースターとなる。目前だ。

 おっと、花・鳥・月と揃ったね。 風は写真に撮れないが、花を散らし鳥を宙に浮かべ確かに働いている。

Ω