散日拾遺

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12月の「塾」風景から

2018-12-14 06:22:45 | 日記

2018年12月10日(月)に戻って

 夜は渋谷で「塾」の勉強会、人数は20名に足りないが多彩な(とっても!)参加者があり、いつもながら楽しく過ごした。公認心理士の資格試験、結果発表後の初の集まりで少しだけ気になったが、4~5人ほどの受験者は全員合格しており懸念は無用だった。勝沼さんが問題をもってきてくれたのをめくってみると、ところどころ気になる設問がある。この種の出題では、つとめて紛らわしさを排する配慮の要ることだ。

 既存の臨床心理士資格などと今後どのように絡むか先行き不透明だが、何かしらこの種の素養をもつ人が地域に増えるのは頼もしいことである。と、ふと思い出したのは参加者にも「塾」のメンバーにも看護師さんの多いこと、そこで・・・

 「看護師の有資格者は、日本全国に何人?ヤマダさん、知ってる?」

 「えーっと確か30万人、いや、もう少し多いかも・・・」

 無茶振りされて面食らったであろう、僕だって全国に精神科医が何人いるかなんて即答できない。しかしそこはガッツ溢れるヤマダ看護師、帰宅後さっそく調べ直して修正情報をメーリスに流してくれた。正解は、

 110万人!

 保健師5万人、助産師3万5千人などとあわせ、まことに一大勢力ではないか。

 今年4月4日の「女性は土俵から降りて」事件、あの時も僕の印象にいちばん強く残ったのは、まっさきに駆け寄って救命措置を行い、舞鶴市長の命を救った女性が看護師であったことだ。全国百万人を越えるこれらの人々は、地域生活を実質的に支える強大な潜在力をもっている。コミュニティ形成に生かさぬ手はない。

 「内科や整形で働いていても最近は精神科の知識が必要になってきました。わからないことばかりですが勉強会、くらいついていきたいと思います。」

 よくぞおっしゃる、そう来なくっちゃ!

***

 そういえば高輪ゲートウェイ、勝沼氏に言わせるとこれはこれで良いのだそうである。鉄道輸送の観点からは、田町・品川間に駅を新設する必要性はさらにない。当該地域の今後の開発拠点としての位置づけで、それを表すならよくできた名前なのだと。なるほどそうか。

 この種の名称が頻出する路線として、りんかい線が挙げられる。大井町を出た後は「品川シーサイド/天王洲アイル/東京テレポート」という具合で、「りんかい」線のひらがな表記とあわせて21世紀型の命名とでもいおうか。もちろんこれらの地域そのものが東京湾に創出された新世紀型のビジネス拠点なのだから、名は体を表すという意味でこれが正しいのだろうね。

 そういえば、リニア新幹線のターミナルは東が品川、西が名古屋と聞いたけれど、品川=高輪ゲートウェイということでもあるのかな。相模原・甲府・飯田・中津川と北に凸の路線図そのものが、セントルイスのゲートウェイ・アーチを何ほどか思わせる。良いも悪いもないけれども、やみくもに国土を狭くして(移動時間が短くなれば、相対的に地理的広がりは小さくなる)トクなことが何かあるかというのが懸念その一、名古屋が東京への通勤圏になり、東京が名古屋への通勤圏になることによって、名古屋という街が劇的に変わることになりはしないかというのが懸念その二。とりわけ後者は中学三年間の大半を名古屋で過ごし、この大田舎のファンになったものとして気になるところである。

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