船の話題が2つ続いたあとは飛行機の話題です。
経営再建中の日本航空が不採算の国際線および国内線を大量廃止するニュースはみなさんもお聞きだと思います。この結果、路線がゼロになり撤退となる国内の空港が明らかになっています。具体的には以下の7つだそうです。
丘珠(北海道)
奥尻(北海道) ※ただし系列の北海道エアシステムをJALグループより離脱させ路線存続
静岡(静岡県)
松本(長野県)
神戸(兵庫県)
広島西(広島県)
粟国(沖縄県)
私が今年行った粟国が入っていますね。
那覇-粟国はJALの孫会社にあたる琉球エアーコミューター(RAC)が今年5月末まで運航していました。アイランダーという9人乗りのプロペラ機でしたが、パイロットが定年退職することから、(再開を前提とした)「運休」という形が取られています。現在はRACの主力機DHC-8-100が発着できるよう粟国空港の滑走路を800→1200mに延長する事業を行っている途中です。
RAC運休の間の「つなぎ」として大阪の第一航空が元RACのアイランダーを譲り受けて就航しているのですが、今回の粟国撤退はこういった取り決めをJALグループが一方的に破棄する形になります。路線廃止になれば拡張工事自体意味がなくなっちゃいますよね(ここまで投じた税金は全くのパー)。
RACと沖縄県との信義の問題もありますが、何と言っても痛いのは離島の交通手段を1つ断たれる粟国村だと思います。船のドック入りや急患輸送などどうしても空路に頼らざるを得ない場面があります。腐っても大手系列のRACとベンチャーに近い第一航空の沖縄事業ではシビアな局面での対応が違うのではないかという心配もあるようです。実際私のような観光客の場合でも、RACと第一航空では手荷物の扱いとかでかなり違ってくる模様です。RACでは預けることが可能だったアンテナや伸縮ポールが第一航空では原則ダメなのだそうです。これでは船しか使えません。
粟国島で暮らすみなさんのためにも粟国だけは何とか存続してあげられないのかな、と思っています。