昨年8月に少しだけ書きましたが、長年北海道の道政出先機関であった支庁が今年4月1日から再編されることが確定しました。概要はこちら。
かいつまんで説明すると、現在14ある支庁が総合振興局もしくは振興局(いずれかの総合振興局の下に入る)となります。(格下の)振興局となるのは石狩・檜山・留萌・日高・根室です。網走支庁がオホーツク総合振興局となるのを除けば名前は全て現在と同じ、数も同じで、事務所の所在地も変更がないそうです。
さらに、現状に合わない以下の2町の所轄振興局が変更されます。
・雨竜郡幌加内町 空知支庁→上川総合振興局
・天塩郡幌延町 留萌支庁→宗谷総合振興局
気になるのはアマチュア無線でどう影響するのかですが、4月1日以降は以下の通りになります。詳細はこちらをご覧ください。
・オールJA等、現在支庁単位になっているマルチ(以下マルチと略)は番号含め変更なし
(総合振興局または振興局単位 ただし網走の呼び名はオホーツクに変更)
従って管轄する振興局が変更になる以下2町以外はマルチへの影響はありません。
オールJAの規約がまだ変更されていませんが、読み替えになると思われます。
・幌延町は天塩(留萌)郡 JCG 01045 から天塩(宗谷)郡 01046に変更されます。
01045は遠別町・天塩町
01046は豊富町・幌延町 になります。
幌延町のマルチは102(留萌)→101(宗谷)になります。
・幌加内町は雨竜(上川)郡となり新たなJCGコード01081が与えられます。
従来の雨竜郡 01014は雨竜(空知)郡 01014になります。
01014は妹背牛町・秩父別町・雨竜町・北竜町・沼田町
01081は幌加内町 になります。
幌加内町のマルチは105(空知)→103(上川)になります。
ちなみに幌延町は留萌支庁のある留萌市までは国道を2時間以上走らないと行けませんが、宗谷支庁のある稚内市へは半分以下で行けます。留萌へは鉄道・バスとも現在はなく、稚内へはJR宗谷本線で行けます。幌加内町も上川支庁のある旭川市の方が便利で、空知支庁のある岩見沢市ははるか遠くです。
今回新郡となる幌加内町は内陸にある寒冷な町でソバの栽培が盛んです。東京で「藪」「更科」と並び称されるそば店「砂場」の系列では幌加内産のそば粉を使っていることが多いです。町の人口は1,400人台で、どうやらアマチュア局は1桁、その中でJARL会員局は1局のみという話も出ています。とんでもないレア郡が出現することになります。移動しようにも冬季は-10度を下回る日も珍しくないそうですから、くれぐれもご注意ください。
北海道の支庁は約100年前にできたもので、その後の道路や鉄道の開通、域内の町の盛衰で現状と合わなくなっていろところがあります(典型的な例が小樽市ではなく倶知安町にある後志支庁)。行政のスリム化も求められているため、支庁改革は高橋はるみ北海道知事の道政改革の目玉であったのですが、(特に振興局に格下げになる地域の)住民の反対でほぼ現状維持の骨抜きになってしまいました。
以下は愚痴に近いですが・・・
当初の支庁再編案では檜山+渡島などいくつかの支庁が統合される予定でした。北海道は支庁をマルチとするので支庁再編でマルチが減る=相対的に8エリアのマルチの影響が減るということで戦い方にも影響が出るのかな、と思っていました。支庁再編が事実上骨抜きになったことでマルチへの影響はなくなったのですが、北海道のマルチは他の例と比べると優遇されすぎの感がします。沖縄なんか北海道並みに東西南北広いのに1つですよね?小笠原(別マルチの上 南鳥島と沖の鳥島はさらに別)と伊豆諸島(東京都本土と同じ)との扱いの差もバランスが悪いと思います。他とのバランスを考えれば北海道に与えるマルチは「道南」「道央」「道東」「道北」の4つでもいいと思うのですが。