卍の城物語

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AOMORI ROCK FESTIVAL '08 夏の魔物

2008-09-22 13:13:35 | ロックライブ
9.21、この日が来た。季節はすっかり秋。有名な大型ロックフェスはとっくに終わったというのに、この青森という場所で、ロックの祭典が催されてるとは誰が思ったことであろうか。

前日からこの日の為に、出演者のアルバムを聴いて予習したのだけど、何せそんなにメジャーじゃない方たちが多いので、ほとんど予習出来なかったけど、まあいいとする。

興奮の為か、そんなに睡眠も充分に取れないまま起床。朝からうつらうつらしていたので、録画しといたタモリ倶楽部を観る。それはソラミミストの安斎さんがサマーソニックに出演しての反省会みたいな回だったから、ちょっとしたフェス繋がりということで観て、目が覚めた。
そしてゴーオンジャーも観てテンション上がりまくり。逢沢りなが超絶可愛かった回で楽しめた。
そして友人を迎えに行って出発。道中も出演者の予習の音楽である。
現地に着くどうかあたりで物凄い腹痛!もうちょっとで漏らすかというレベル。なんとか会場入りし、トイレにダッシュで助かる。というまだ始まってもいないのにどうでもいい話でした。

日曜日だったので、朝のラッシュにも合わずにスイスイドライブ出来たので、9:15くらいと結構早く着いた。
開場はもうしていて、開演は9:30から。会場内をくるりと回りチェック。ハコは県営スケート場。以前は青森ビッグサイトで決定していたのだけど、一応メジャーどころが数組だけど出演するとの事で、チケットもそこそこ売れたらしく、駐車場関係もあって、スケート場に変更になった。
入って右奥にステージを設置。野外で使用するようなセット。手前の左側にフードコーナー。あと物販コーナー。さすがに広いので、結構ゆったり出来る。一応2500枚はチケット売れたらしいので、そんくらいは収容出来る広さ。そんなこんなで始まり。

まずは今回の主催者の挨拶。そいつのバンド「THE WAYBARK」がこのフェスの先陣を切った!
ここから数組出ますが、さらりと聞き流しているか、酔っぱらっているか、買い物しているかで、感想も特にないとの事で、出演者のみ紹介。
「おとぎ話」、「毛皮のマリーズ」、「Radio Caroline」、「THE NEATBEATS」、「KING BROTHERS」。

朝からビールで酔っぱらう。フードコートはイスとテーブルがあってとても便利。そこから遠いけどステージも拝めるので、ダラダラ飲みながら観てた。ドリンクはかなりの良心的値段。でもフードはさすがにちょっと高いので、買い物に行った。フードは持ち込み出来るので。
近くのスーパーで買い物した後、ちよっと楽しみにしてた「少年ナイフ」を観に、初めてステージ近くまで行く。

1981年デビューの少年ナイフ。メンバーの脱退・加入などあり、現在二人組。オリジナルメンバーのなおこと新メンバーえつこ。さすがになおこはいい歳であります。モンドリアンのワンピースを着て登場。でもパンツスタイルで、脚は見せれません。
ベースはサポートメンバーだけど、近い歳あたりで、ビジュアルも全体的に統一。
3ピースのギターロックだが、ポップでキャッチ-なメロディは曲を知らずとも、すぐ口ずさめるようなナンバーばかり。ほとんど英語詞。これで日本よりアメリカなどの海外の評価の方が高い。予習しといたのもあり、気持ち良いチューンばっかり披露。「E.S.P」、「バナナチップス」、「スシバー」とか。パフォーマンスも可愛い。さすがに見た目はオバサンだけど、でもまだまだ若い。楽しめた!

ここからお食事。スシスシスシを食べながら、飲んだりしてたら眠くなったので、軽い仮眠。ここらへんの出演者は全然観てない。ステージ真裏にあたる会場外でなんとなく聴いてはいたけど。
なので出演者たち、「スクゥ-ビードゥ」、「DMBQ」、「怒髪天」、「三上寛」、頭脳警察、ゲストに「青森菱友会囃子方」のねぶたばやし。

酔ってもっと寝たかったけど、なんとか起きて、会場へ。目当ては「ジッタリン・ジン」。
ジッタリン・ジンは89年デビューだから、もうみんないい歳。8年前くらいに何故か自分の中でジッタリン・ジンブームが起きて、ベスト聴いてた。それ以来聞く。イカ天世代で、昔ちょっと流行ったバンド。世間の評価はそんなもんだけど、ライブ観たら驚く!
フロントマンの玲子は若い!金髪でスタイル抜群。肌も白くて、40近いとは思えぬ若さ。声も全然変わってない。ミニアコーディオン弾きながらジャンプして歌う姿はカッコいい!
ジンタも若かった。美由紀は歳相応だけど、ドラムもパワフル。多分最近の曲を演奏してたと思う。知ってる曲は2曲のみ。その最後は「夏祭り」。夏フェスなので。この曲はもちろん名曲。だれもが盛り上がれた。大満足。単独ライブあったら絶対行きたい。

「ラフィン・ノーズ」をトイレ、腹ごしらえ、昔のバイト仲間と話したりして過ごし、フェスは終盤に差し掛かってきたので、ステージ前方を陣取る為にそんなに興味ない「ズボンズ」から観る。

「ズボンズ」は2000年デビューだけど、みなさん結構な歳かと思われる。多分下積みの長いベテランだと思われる。テクニックは抜群だったし、キーボードもいて音も多彩。ちょっと音が出てないトラブルもあったが、ボーカルは盛り上げ上手で、ロックの楽しさを伝えてくれた。

続いて「pe'zmoku」。ぺズとスズモクというシンガソングライターの合体ユニット。
ここで言っておきたいのは、このユニットは失敗だと思う。ぺズはそのままのほうが良いし、彼は一人のほうがいいのじゃないか。あんまりブラスと声が合ってなかった。あくまでこれは素人意見なので無視してください。

ここで今回各アーティストのセットチェンジ中にMCを務めるアントーニオ本多に注目。猪木のモノマネしてるのだけど、段々普通に喋ってきて、それに見た目は猪木より曙。もう猪木でもなんでもない。ただの寒いオッサンかと思いきや、よくよく考えればこんな仕事は大変である。セットチェンジは大体20分前後。トラブルがあれば30分は越し、持ち時間未定の中、しゃべらにゃならん。本業はプロレスラーなのに、でも結構物知りなので、待ち時間はずっと聞いてた。セットのスタッフに邪魔にされ、客にも白い目で見られながらも彼は頑張った!今回のMVPは誰がなんと言おうと本多である!ありがとう本多。

ここまではフリだったのかも知れない。ここからは大物二組登場である。まずは「ブラフマン」。
ハードコアシーンで絶大なる支持を受けているバンド。マグネットに来た時は見送った。正直音が趣味ではないから。英語詞とラウドなサウンドは肌に合わないと思ってたけど、ライブは観たかった。一度ハードコアなライブに参加してみたかった。
カリスマボーカリストのトシロウが静かな歌い出しから一気に大爆発!アイドリングから一気にレッドゾーンへアクセル全開!この振り幅こそブラフマンの魅力。
半分くらいは新作アルバムからやったと思うし、後は知らない曲だったけど、もう狂喜乱舞!
ブラフマンを愛する男どもが頭の上から流れてステージ前方へ送り出される。クラウドサーフと呼ばれるらしいこれはブラフマンのライブではお馴染み。まさに自分の真後ろの男が自分の背中から発進して飛び立っていった。
それからはトシロウもダイブ!もうなんだかよくわからんが、トシロウに触りたい!と思っちゃって、トシロウの方へ。トシロウをモッシュし、なんとかステージへ戻そうとしたら、トシロウに蹴られる!でも有り難いキック。なんとか押し戻したら、またトシロウダイブ!今度は客ともどもグチャッと潰れたけど、もう慣れたもんで、他人を起こしたりする余裕まであり。そしてトシロウを押し戻そうとしたら、トシロウが自分の手首をガチリと掴みながら歌っている!何という奇跡!トシロウなら抱かれてもいいぜと思った。
そしたらいつのまにか終わってた。MCなしの怒涛のライブだった。ちょっとした恐怖がまたいいスパイスだった。両腕負傷しました。かなり痛い。元居た所から20Mくらい違うところにいたから驚いた。前に陣取っていたくるりファンはさも驚いたことであろう。全身汗だくになって、大トリを迎える。

日本のオルタナキングこと「くるり」。多くの客はくるり目当てだったのかも。それはしかたないとして、登場。
岸田はなんかかっこよくなっていた。岸田はタモリ倶楽部の電車企画でよく観るくらいで、久し振りに観たらシュッとしていた。
そして佐藤サンと、サポートドラムの笑い飯の西田のそっくりさんの、シンプルなギタートリオ編成。
くるりはそんなに好きでもないんだけど、さすがのライブ。「ワンダーフォーゲル」、「ブレーメン」、「リバー」、「ロックンロール」、「さよならリグレット」、「ばらの花」などを披露。
さすがに第一線を走っているだけはある落ち着きもあり、激しさもある堂々としたもの。フェスの前半・中盤のアーティストとは格が違ったように見えた。売れているだけはある。メロディも抜群のセンス。くるりここにあり!という大トリに相応しいライブでした。

全部終了したら0時近く!本当は21時終わる予定だったらしい。フェスだから押すのは当たり前だが、押しまくりの衝撃の3時間押し!やっぱりセットチェンジに時間掛かり過ぎでした。機材トラブルは仕方なしにしても。ステージ二つあったらサクサクいけたと思ったけど、なかなか難しいのでしょう。

まだ手探りのフェスなので、来年は今回の失敗も踏まえて改善すれば良い。とはいえ、今回のフェスは大成功だったでしょう。少なくとも自分は楽しめた。このど田舎の青森にくるり、ブラフマン他が来た事だけで有り難いし、中型のフェスとして今後も根付いていく事を切に願う。

アーティストのみなさん、関係者のみなさん、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。