そして、決まった事のように大抵はその何年か後に、ご本人にとってはかなりの後悔の念になるという、この出来事を覚えてしまっているかつての年長者達は、春のこの時期この場所へとやって来ざるおえなくなります。自分が教えた年少者が育って年長者として指導している頃です。彼らの内の誰かは決まってやって来ます。来ないでいられ無くなるというべきかもしれません。何故かというと、指導者としての責任感のある彼等の内の何人かにとっては、過去の自分の間違いを訂正するという使命があるからでした。
「やぁ、」
と頬を染めたりして、目つきや態度も恥ずかしそうにはにかんでいます。その子を知っている子供達にとっては、彼らは見た事も無い一種異様な雰囲気になっています。そんな彼らはかつての指導者、堂々とした態度のガキ大将、又はガキ大将達でしたから、かつての子分、又は子分達にとっては全幅の信頼を置く憧れのような存在でした。その彼らがすっかり自信を無くして恥じらっているのです、今まで見た事も無い彼らの姿です、子分達には真実妙に見えて仕様があるません。
かつての大将達は暫し口籠りながら、言いにくそうに、それでも遂には意を決して、久しぶりに訪れた自分に対して熱い尊敬のまなざしを向けている見知った子等に声をかけます。
「前に言った事だけど…」と、土筆とスギナはやっぱり関係がある様なんだ、とか、同じ物らしいとか、恥じらいながらかつての年下の遊び仲間に真実を伝えるのでした。
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