20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

ジャコメッティもどき

2022年10月07日 | Weblog
             

寒くて、雨の金曜日です。

写真切れです。

写真は、以前写した、リビングに飾ってある、小物たち。(パソコンは前の写真も全て見られます)。

このジャコメッティもどきは、かれこれ20年近く前、息子が日本学術振興会海外特別研究員で、パリのソルボンヌ大学の特別研究員になり、夫婦でパリに住んでいたことがありました。

その時、息子夫婦が、パリの北駅から特急電車で、ラン大聖堂に連れて行ってくれた時に、クリスマス市で、買ったものです。

息子は、このラン大聖堂には思い入れがあります。
博士課程の時、一人で、パリからベルギーを回り、博士論文のテーマを探していて、出会ったのが、ラン大聖堂。
その時持っていった、キャリーバックは、フランスやベルギーは、石畳が多く、そこを転がして歩きすぎて、壊れてしまったと話していました。

そして帰国して、息子は頬を紅潮させ、ラン大聖堂での話を始めました。
一人で、大聖堂の椅子に座り、かなりの時間、じっと天井や柱をみていたそうです。
ランのノートルダム大聖堂は、パリのノートルダム寺院より古く、初期ゴシック建築の傑作のひとつに数えられているそうです。

            

ゴシック建築の研究者である、息子が、そこを外すはずがありません。
(写真はお借りしました)

そして閃いて、その博士論文に書いたのが「ラン大聖堂」。
その2年後に、さらに書いたのが、「ラン大聖堂における水平性-初期ゴシックの添柱デザイン-」。

その後、日本学術振興会の海外特別研究員になり、パリへ。
その時、この博士論文で彼は日本建築学会の奨励賞(新人賞)を受賞しました。

そんな思い入れの深い場所が、「ラン」です。
親である、私たちもその話をずっと聞いていたので、「ぜひ行ってみたい」と。

ちょうど、クリスマスシーズンで、クリスマス市も開かれていました。
そこで買ったものです。

このジャコメッティもどきを見るたびに、あの静謐で、うつくしいラン大聖堂を。
そして、モンマルトルの丘の上のサクレ・クール寺院で聴いた、クリスマスミサを思い出します。

シャンゼリゼ通りの、まばゆいばかりのうつくしいクリスマス飾りも、今でも鮮やかに目に浮かぶようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする