先週は鹿児島の方言のことから言葉について思いが、頭の芯にこびりついていました。それが長渕剛の言葉と歌になっていたのですが今週はバスガイドの向井さんですから、頭はバスの旅モードです。歌はもちろん山本コウタローの「岬めぐり」です。
ところが向井さんの話は、岬ではなくて島です。番組のなかでも話されていますが、以前にも聞いた部分もあったなと振り返ってみました。4年前の番組で島の話を紹介しています。
これです、http://www.ustream.tv/recorded/53738799
この4人の笑い顔を見るだけで、賑やかさが伝わってきます。鹿児島県の島の数が問われていましたが、もう一つ向井さんがよくバスの中で出すクイズ「鹿児島県には幾つの空港があるでしょう?」です。その答えも含めてご覧になって下さい。
向井さんの島物語を聴きながら、あの西郷どんと島娘愛加那の別れについて考えていました。島妻(あんご) は鹿児島に行くことは叶わぬこと、そういう時代だったのだ、ということですが、何時からそういう時代がはじまり、何時終わったのだろう。そんな疑問が浮かんできたのです。
そしてこれも以前の「てんがらもんラジオ」で知ったことですが、鹿児島の児童文学者・椋鳩十が離島に題材を求めていくつもの話を書いています。その気持は「離島は政治のひずみがくる、このことは物を書く人間として黙っていられない」の言葉に示されています。
さて、歌「岬めぐり」は旅を通じ悲しみを沈め生きて行く力を探る、そんな青年の思いが伝わってきます。岬めぐりから島めぐりに頭を回してみると、これも以前の番組ですが奄美大島の復帰運動に関する書籍を発刊された海野さだ子さんの話があります。奄美大島のアメリカ軍の占領から脱する運動も含め、鹿児島の離島の人々の歴史には現在の私たちを励まし、生活の深部から生きる力を汲み取れるものが豊かに含まれていると思います。
甑島の鹿の子百合の美しさは島の地を踏んでこそ感じることができると同じ様に、空と海の青さのなかの島々で島人の暮らしの一端を教えられながら、生きていく知恵を汲み取る時間が過ごせたらと思います。
最後にまた理屈ぽくなりました、気持ちの切替えに「岬めぐり」を聴いて下さい。 http://youtu.be/T2nB62r9kc4