絆は常用漢字表には入っていません、人名用漢字です。
『人名字解』です、
ここに「馬のちふ」とありますが「執+糸」の文字が変換されません、字の形としてはそんなに難しくありません。気になるのがこのなかに「幸」が組み込まれていることです。
「幸」と「きずな」の関係は?
『常用字解』によると「幸」は、
【手枷(てかせ)の形。古い字形からいえば、両手にはめる刑罰の道具である手枷の形である。これを両手にはめた形は執(とらえる)、報復刑として手による犯罪に枷をはめることを報(むくいる)という。報は両手に手枷をはめられて跪(ひざまず)く人を又(ゆう・手の形)で後ろから抑える形である。
幸はおそらく倖(こう・さいわい)の意味であろう。手枷だけの刑罰ですむのは、僥倖(ぎょうこう・思いがけない幸せ)であり、重い刑罰をも免れるというので幸というのであろう。それで幸(さいわい)の意味がある。】
不幸中の幸い、というような場合の「幸」なのでしょう。
この漢字としての「幸」が、私たちの祖先の手でこの国の言葉に移されて「山の幸、海の幸」のように「獲物」を意味する言葉につながっていくのでしょう。