ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

チベット祈りの風景(2)

2010-06-15 01:01:01 | 四方山話
マニ石
トレッキングの途中で、大きなスレート状の一枚石を背負って急坂を登る人を見ました。
このような石を階段状に並べて道を造っていました。ガイドは「石を積むことは徳を積
むことになるのです」と話しました。


(ネパール/エベレスト街道タドコシ)

仏教以前からあった習慣だそうですが、なかでも石に文字や絵を彫ったり描いたりした
ものをマニ石といいます。


(ネパール/エベレスト街道ペリチェ)

ありがたい経文の文字を書いたものが多いのですが…


(ネパール/エベレスト街道タドコシ)


(ネパール/エベレスト街道シャンボチェ)


(ネパール/スワヤンブナート)


(ネパール/エベレスト街道ガット)


(チベット/デボン寺)

このように美しく彩色したものや



紋様や仏様を描いたものもあります。
この丸い形はコルロ(法輪)といいます。仏の教え、六道輪廻の形を象っています。
廻ることでカルマ(業)についての教えを拡げます。



道端のこんな小さなものから
巨大な石に刻まれた仏像まで様々ですが、代表的な文言は
「オン・マニ・ペニ・フム」…日本でいえば「南無阿弥陀仏」でしょうか。



お祈りの言葉はマントラ(真言)といい、尊格(仏様)ごとに決まっています。
(マントラの唱え方は、よく日本の寺院にも掲げてありますね。)
オン・マニ・ペニ・フムは観世音菩薩のマントラで「おお宝珠と蓮花に幸いあれ」の
意味です。

何故このマントラが一般的かといいますと、チベットでは、すでに仏になって極楽に
いる阿弥陀様より、現世に留まって衆生救済のために修行を続けてくれている観音さま
の方が人気があるからだと思います。(これは変愚院流の解釈ですから、間違っている
かも知れません)