お世話になります
「継続は力なり」とはよく言われます
とある会合である方が
「継続は力なり、と惰性で言う」と仰りニンマリしたことがありました
You miss practice one day and you can tell it. You miss practice tow day and your friends can tell it. You miss practice three day and everyone can tell it. Chet Atkins
チェット・アトキンス、さすがギターの神様です
一日練習しなかったら本人が気づく、二日練習をしなかったら友人が気づく三日練習しなかったら皆が気づく、と
恐縮するしかありません
今回のお題は「音楽の話」、ネタ資源保護の為、再利用でお届けします
◆逸話(2006)
◆NATURAL RHYTHM(2008)
◆意識or無意識(2004)
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≪逸話≫
2006.5.22
◆アフリカのジャングルでサファリが野営していた 遠くの闇の中から太皷の響きが聞こえた
それは夜明けまで続きサファリに参加した人々は不安な気持になったが、現地ガイドは涼しい顔をしていた
「ドラム、心配ない、ドラム止むとすごくまずい」
毎晩、毎晩、ドラムの音が続いた 毎晩ガイドは繰り返した
「ドラム、心配ない、ドラム止むとすごくまずい」
そしてある夜、ドラムの音が突然止んだ
ガイドの顔が真っ青になった
「ドラム止むとすごくまずい」
「何がまずいんだ?」とサファリのメンバーが聞いた
「ドラムが終わったら、ベース・ソロが始まる!」
◆ディジーがなぜそんなにも懸命に客の笑いをとろうとするのか
バードにはよく理解できなかった
ステージでのディジーのおふざけは芸術的な尊厳を妨げるものだと彼は考えていた
ある夜バードは「バートランド」のバーに立って、ディジーが「おちゃらけコンテスト」をやって客を喜ばせているのを眺めていた
その時バートはしみじみこう言った
「まったく、どうしてあいつはあんなことが出来るんだろう?」
ジョン・コルトレーンはディジーのバンドに入っていたが、後年こんなことを言った
『私は自分に無いものを持っている誰かを羨ましいと思うことは、まず無いのだけれど、もう少し軽い性格だったらよかったな、と思うことはある
ディジーはそういう天性の資質を持っていた、私には「さあ、みんな楽しんでくれよ」なんてことは言えない、そういうことは私には向いてないんだ
でもね 結局のところ人は自分の性格に忠実にやっていくしかないんだね!』
◆「どうやったらジャズ・ミュージシャンが百万ドルを手にすることができるんだろうか?」
「二百万ドルを元手に始めればいいんだ!」
◆レスター・ヤングはシカゴに住むあるピアニストに電話をかけて、自分と一緒にニューヨークの仕事をしないかともちかけた
彼が安い給料を口にすると、ピアニストは言った
「なあプレス、あんたと仕事がしたいのはやまやまだ、でもそのギャラじゃとてもニューヨークでは生活出来ない」
レスターはたしなめるように言った
「ベイビー、お前さんは貯金しておくべきだったんだ、そういうとっておきの仕事をするためにな!」
◆「ベースとチェロの違いはなんだろう?」
「ベースの方が焼けるのに時間がかかる!」
◆「どれくらい遅くまでバンドは演奏したの?」
「だいたいハーフビートくらいはドラマーより遅かったかな!」
◆バディー・リッチが入院した時、受付の看護婦が彼に「何かアレルギーみたいなものはありますか?」と尋ねた
バディーは答えた
「カントリー・アンド・ウエスタン!」
◆グローヴァー・ミチェッルは彼が加入した時のデュークのバンドについて語っている
その時俺はバンドで仕事を始めて一週間ぐらいだった、最初の2日は全員がステージに上がって、目のさめるような演奏をしていた
でもそのあとステージに上がるのは5、6人であとの8人か10人は客席を歩き回って、客とおしゃべりしたりバーで酒を飲んでいた
ある夜、ステージで演奏していると1人のウェイターがやってきて、ジミー・ハミルトンに「ステーキができました」と言った
彼はそのままステージから降りて、ステーキを切り出した
そのあとで俺はデュークに言った
「よくこんな状態に我慢できますね?」
彼は俺に言った
「いいかね、良いこと教えてやろう、私はこのバンドが最高である夜のために生きているんだ!
君が気にするような夜のことは、見ないようにしている、あの連中のことを真剣に考えだしたら、頭がいくつあっても足りやしないよ、私はそんな目にはあいたくない」
◆シェリー・マンはあるインタビューでジャズ・ミュージシャンの定義を求められこう言った
「我々は同じ演奏を二度出来ない人種だ!」
◆ニューヨークの路上で老婦人がミュージシャンに尋ねる
「すみません、カーネギーホールにはどうやったら行けるのでしょうか?」
ミュージシャンは答える
「練習あるのみ!」
※参考図書:
![]() |
ジャズ・アネクドーツ (新潮文庫) |
Bill Crow,村上 春樹 | |
新潮社 |
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≪NATURAL RHYTHM≫
2008.1.4
“NATURAL RHYTHM”このタイトルは1955年に録音された2枚のアルバム、フレディー・グリーンの“MR.RHYTHM”とアル・コーンの“THE NATURAL SEVEN”を一枚のCDとして再発売された時のタイトルです
この2枚のアルバムはほぼ同じメンバーで録音されたもの、このスイング感を支えているのがリズムギターのフレディー・グリーンです
カウント・ベイシー・オーケストラのスイングするリズムを支え続けてきたフレディー・グリーンを知ったのは、子供の頃、親父がこの“MR.RHYTHM”のLPレコードを持っていて聞かせてくれたからです
カウント・ベイシー楽団のリズム隊が“オール・アメリカン・リズム・セクション”と呼ばれていることを教えてもらい、カッコイイと思いました
オール何々、ザ・何々という言い回しは、その世界ではトップの人に与えられる称号であることは、教えられなくともイメージできるものです
"All-American Rhythm Section"
Freddie Green on rhythm guitar with Count Basie on piano, Jo Jones on drums, and Walter Page on bass.
バンドにおけるリズム・ギターについてフレディー・グリーンはこう語っています
I don't try to play those big concert chords.I play just a couple of notes,sometimes just one,but it sets the sound of the chord. When you try to play those big chords,it can make the whole band drag.-Freddie Green
俺は6弦とも使ったコードは弾かないね。俺は2つか3つの音、時には1音だけで演奏するよ。そこに大切な音があり(バンドに必要な)コードになってるんだ。あんたが全部の弦を弾いたら、バンドは引きずられっちまうだろうよ。 --フレディー・グリーン
同じくスイングするギタリストのベッキー・ピザレリは
The minute you start hitting six strings at one time, the band stops. -Bucky Pizzarelli
あんたが6弦全部を一気に掻き鳴らした途端、バンドはストップしちまうよ。--ベッキー・ピザレリ
どういうことかと言うと
リズム・ギターは、リズムを刻むと同時に和音を出します 和音によって曲の表情を創っていく訳です、ギターは6本の弦があります、つまり同時に6種類の音を出すことが可能なのです たとえば基本的なGのコードは Gの音がオクターブ違いで3つ、Bの音は2つ弾くことになります(他はD1つ)
これは ソロでのパーフォーマンスではギターという楽器の特性を活かした演奏となります しかしバンドの中、つまり他の楽器とのアンサンブルを考えた場合は邪魔をする場合がある、ということです ソロをとっているプレイヤーにとって不必要な和音を省略することによってソロプレイを際立たせるということのようです
違う楽器との共演、それぞれが目一杯に音を出したら?
考えれば解ることなのですが、ついついやってしまっている訳であります
会社をオーケストラに例えると私などはリズムセクションです 最前線で営業している社員はソロ・プレイヤー 彼らの進むべき方向を示しつつ、体を揺さぶる様なウキウキ出来る和音とリズムを刻む それも決して邪魔することのない厳選された最小の音で
※参考図書:“Rhythm Guitar the Ranger Doug Way”(英語版)
![]() |
Rhythm Guitar the Ranger Doug Way |
Ranger Doug | |
Centerstream Pub |
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≪意識or無意識≫
2004.5.12
私はよく社員に「指示がない時 何をするかが問題だぞ」と言います
“無意識で出来てるコト”“意識しないと出来ないコト”
それを支えているのは“志”ではないか と
ジャズでのピアノトリオを思い浮かべて下さい(EHAGAKI LIVE !)
スタンダード曲です
まず良く知られたテーマのメロディーをピアノが 奏でます
何回かくりかえされ、よく聴くと徐々にメロディーが変化し、アクセントも変わっています
ドラムとベースは安定したリズムを刻みます
そして印象深いドラムの一撃が加わると、ピアノの一人旅が始まります
ドラムとベースは押さえ気味になり聴衆と同じ視線でピアノのアドリブを楽しみます
ピアノは与えられたコード進行の中でオリジナルな音を紡いでいきます
沈んだり、泣いたり、笑ったり、イライラしたりを表現し、気がつけば元のメロディーも顔を出しています
再びドラムの一撃でピアニストは、軽く会釈し歓声と拍手がおこります
歓声がさめるとすでにベースソロが始まっています
あくまでリズムキープしながら歓声が静まったことを確認すると主張がはじまります
気がつけばピアノはリズムを刻んでいません、低く野太いベースの音に注目が集まります
“受けるフレーズ”を熟知したベーシストは、表情豊かに別世界への旅に出ます
すでにドラムもわずかにリズムを刻みながらタオルで汗を拭っています
観客から声があがります、ベースソロはハイライトを迎え聴衆はクライマックスを知ります
しかし予想は裏切られ延々とソロが続きます
「もう終われ」と言うかの様にピアノとドラムがアクセントをつけリズムを創ります
満足顔のベーシストもそれに呼吸をあわせるとドラムの出番です
短いソロのあとそれに答える様にピアノが語り再びドラムが叫ぶ
この応酬が繰り返され聴衆の興奮も極限に達します
そのテンションのままピアノがテーマを奏で聴衆は、何の曲だったかを思い出します
もう一度テーマが繰り返され演奏は幕を閉じます
大半がアドリブでの演奏です
大変な練習量により“意識したコト”を音に表現し、感性により“意識していないコト”をも表現します
他人に感動を与える為には“志”+“トレーニング~行動”なのかな、と
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ということでした
「継続は力じゃない、継続は進化だ」
農業法人みずほ社長、長谷川久夫氏の言葉です
サウイフモノニ、ワタシハナリタイ と愚考する次第です
ではまた