Reflections

時のかけらたち

母から繋ぐ料理 ・・・ inherited cookbooks from my mother

2021-01-18 12:33:00 | books

両親が亡くなり、実家を処分するときに持って来たものは母の和服や自分の和服、本(おもに料理)と父がよく聞いていたクラシックのCDや食器など。

洋服など何もいらないと言った妹は正解でした。私は洋服も少し持ってきたのですが、やっぱり着ませんでした。もったいない精神が邪魔しました。和服は少しは着ていますが。

まるたけさんのブログに最近載った田村隆さんの料理本に刺激されて、母の本を出してみました。

母は祖母の代から友の会に入っていたので、婦人之友社の影響を受けていて、本もほとんど婦人之友社の発行で、家庭料理の基礎のようなものを多く持っていました。料理をメモしたのノートも4冊くらいあります。私も真似して高校くらいの時から好きな料理のレシピを小さなノートに書いていて3冊くらいにはなっています。最近はネットやコピーでノートに書くことはなくなりましたが。

母も晩年はシニアの料理や野菜を中心の料理、具合の悪い時の料理などの本が中心になっていました。何と栗原はるみの本もありました。

私自身は自分のメモや切り抜き、ベターホーム協会が出した基本料理や婦人之友社から出た実際に習ったことのある本谷滋子さんの本など参考ししていますが、ネット検索も多いですね。朝日新聞社から出ていた新聞に毎日載っていた料理の本もイラストが安野光雅でしたが、もうバラバラになってしまいました。NHKのテキストをまとめた本や文化出版局から出された佐藤雅子さん、宮川敏子さんの本など・・・

私も若いころ見ていて思い出深いのが辰巳芳子さんが母、辰巳浜子さんの料理を伝える2冊です。

ゆずりうけた母の味 辰巳浜子料理帖より  

表紙は浜子さんが新婚旅行に着て行った縞のお着物で、ところどころに現れる挿絵は弟さんの描かれたものとか。辻嘉一氏の推薦の言葉に始まります。

はじめに「心から心へ、手から手へ」との芳子さんの書かれたページがあり、「母の料理の特長は、ものと向き合う時の、天性の感受性、加えて内的態度と深いかかわりがあったと思います。」と言う言葉で始まっています。

 

 

辰巳芳子が伝える母の味 てしおにかけた私の料理

この本はずいぶん昔から知っていたと思ったら、初版は昭和35年に出て、時代にそぐわなくなったものを芳子さんが改訂して復刻出版したものでした。芳子さんはこの本は作りたいところだけ見ず、一度は通読していただきたいとまえがきに書いていました。そうだ、読んでみようと初めて思いました。

辰巳芳子さんはスープで有名で妹は作っていたようですが、私はそこまで手が回っていませんでした。まず、私の母から受け継いだこの本をじっくり見てみようかと思います。

母は何とこの本で押し花を作っていました(笑)

 

料理に関しては主人の母や姉たちもすごくて、義理の母は10人の子どもを育てて、戦後、大連からも一人もかけずに子どもをつれて帰ったことが奇跡的な人でした。主人は高校生の頃父親を亡くして、母がずっと仕事をして姉・兄たちの協力もあり一家を支えていました。

波乱万丈の人生で今治市の旅館のお嬢さんで、一方主人の父の方も地方の名士の家柄でしたが、彼は決められた結婚に従わず、駆け落ちしてすべてを捨てたとのことでした。義理の父は繊維会社に勤めて、最後は難病の子ども(=主人)のために少しでも多く費用を得ようとエジプトに単身赴任して、綿花栽培の指導をしていましたが、現地で心臓発作で亡くなりました。

その一家のまだ主人が生まれる前の大連での暮らしが面白くて、主人が姉たちから聞いた話をまるで経験したことのように話してくれて、笑いすぎて涙を流しながら聞いたことがありました。ケーキも何ホールも作ったり、編物は子ども全部のものを編み、家では中国人の使用人が作る中華料理を覚えたようです。帰国してから家で作るカルピスの作り方をNHKの「今日の料理」で教えたことがあるとの話です。そういうわけで一番上の姉は栄養士で料理が上手でずいぶん教わりました。主人を優しく見守ってくれた関西に住む姉も料理が得意で東京のホテルでコンテストの決勝に出たこともありました。主人も食べることや作ることが大好きで、こんなに何でもおいしそうに食べる人を他には知りません。

話がそれましたが、食にまつわるエピソードをいろいろ思い出しました。主人の父親は食べる時の行儀作法にもすごくうるさかったとか。少し見習わなければいけませんね。

 

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「森と生きる」に想いを馳せて ・・・ thinking about "Living with the forest"

2020-11-30 23:41:46 | books

せっかく望遠レンズを買ったのになかなか鳥に出会うことがありません。最近は花巡り中心でもっぱらマクロレンズです。望遠レンズ1本でもカバーする範囲は大きいのですが、花だとやっぱりマクロレンズかなと思います。

鳥さんに出会えない時は、片田好美さんの「森と生きる」を眺めたりしています。いつも手元に置いて開けるようにしておきたい画文集です。

このコロナのますます勢力が増してきている今、家の中で大自然に心をむけて、小さな鳥たちが頑張って生きていることに心を馳せてみるのもいいですね。

 

このすてきな本を贈ってくれる友達。いち早く手に入るのでありがたいです。嬉しくて私も鳥が好きな人にプレゼントしています。

作者の片田さんはもう20年も蓼科の森の中に住んでいらして、一緒に暮らしている人ならではの鳥に対する細やかな愛情が感じられ、鳴き声の聞き分けの描写も多くあって私ももっと鳥たちと触れ合いたくなります。きゃしゃなお体で、厳しい自然の中で暮らすのは大変なことだと想像を越えますが、その厳しさの中から、自然の恵みをいただいていていて「夢のような暮らし」と書かれていて、読んでいてもこちらも幸せに浸れるような本です。

私にとってうれしいのは、鳥だけでなく、花や木々も一緒に描かれていて、その季節ごとに違う表現に移ろう自然を感じることができることです。ファンタジーの翼を広げて、鳥たちの性格までも四季折々の花や実と一緒に描いています。鳥たちの習性に自然の不思議を感じないではいられません。それぞれの運命に寄せる思いが伝わってきます。楽しいエピソードもたくさんあります。

ずいぶん前に片田さんとご一緒に蓼科を歩いたことがありましたが、植物についてもほんとうにお詳しいので、驚きました。成城のギャラリーや八ヶ岳美術館での展覧会の時にもお会いして、いろいろお話が聞けてうれしかったです。成城の時だったか、伺った狸のナタリーや狐のロザンナの話は絵本にしてほしいなと思っていましたが、今度のⅡの方のあとがきで触れられていました。お会いしていても音楽の話やら話題が尽きません。薬科大学を卒業して、版画作家になられ彫金でアクセサリーも作られていたとお聞きしたことがありました。

八ヶ岳美術館の展覧会ではとてもたくさんの絵が展示されて、絵だけでなく、文章が添えられているのがすばらしく、それが発展して画文集になっています。季節と共に旅する鳥たちとの出会い。私もこんな鳥に出会いたいと思うような鳥たち。そこに住んでいるからこそ、旅の途中に片田さんのお庭に寄ってくれるのでしょうね。

その時の展覧会で心震えたのはオオワシのグルの所でした。「冬の北風は世界の果てにいる巨鳥のはばたきから起こる」と言うアイヌ伝説の一文が添えられていて、何とも壮大なイマジネーションなのだろうと思いました。今回Ⅱの最後にグルが登場していました。

この荘厳な感じさえする鳥。子どもを育て、必死に生きる小さな鳥たちの姿にも「ただ生きるためだけに生きている」生命の尊厳を感じずにはいられません。

片田さんの画文集は絵はもちろん生き生きとしてすてきなのですが、絵を見ないで文章だけを読んでもその描写で素敵な世界に誘ってくれます。

このコロナの時期に静かにページをめくって過ごすのもいいですね。素敵な本を作っていただいてありがとうございました。また続編を楽しみにしています。

 

 

現在八ヶ岳美術館でミニギャラリーが開催中でした。

八ヶ岳美術館 【ミニギャラリー】 片田好美水彩画展 森と生きる

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ヒントがたくさん・・ many tips

2020-09-13 23:39:33 | books


frozenroseさんのブログで谷川俊太郎の本が出ていて、私は「風穴をあける」を読んだような気がして、
探してみたら、同じ「ひとり暮らし」をみつけました。なつかしい「時のかけらたち」も発掘しました。
養老孟司の本は買ったことも忘れていたけれど線を引いてあったので読んだ記憶をおぼれながら思い出しました。
アルボムッレ・スマナサーラとの対話で仏教思想が話の中心です。

「ひとり暮らし」は今読むともっと切実で感じ方が違うと思います。
谷川俊太郎は同じ高校の卒業生で、どことなく親近感を覚えてしまいます。いつだったかうちの近くの駅で
黒いTシャツを着て人を待っていたところを見たことがあります。
新聞などに詩が載っていると書き留めたりしていて、気になる詩人です。


主人がしょっちゅう入院をしていたので、本を病院に持って行ったり、CDを持って行ったりしていましたが

谷川俊太郎の詩と写真がコラボしてできた本「あさ」やターシャ・チューダーの本を持って行ってあげた時、
看護婦さんにまで貸しあげて、後からお手紙をいただいたこともありました。







須賀敦子さんの「時のかけらたち」はブログタイトルのもとになった本です。

「ひとり暮らし」の帯に書かれていた言葉にほっとしました。今再び読んだら、たくさんのヒントを
もらえるような気がします。同じ本を年齢を経て読むと感じ方が違うかもしれないと近頃よく思います。

もうそんなに人さまのお役に立てなくてもいい、好きに残りの人生を楽しんでいいと思えるのが老人の特権
だが、それを苦痛に思う人もいるだろう。ひとりぼっちを受け入れることにつながるのだから。他人に
褒められなくとも、自分のうちから湧いてくる生きる歓びをどこまでもっていられるか、それが私にとっての
老いの課題かもしれない。どうせなら陽気に老いたい。



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センス・オブ・ワンダー ・・・ The Sense of Wonder

2020-09-05 22:59:36 | books
今日の午後は配達を頼んでいたので家にいて、バナナケーキを作ったりして過ごすことにしましたが、何気にTVをつけたら、
レーチェル・カーソンのセンス・オブ・ワンダーを翻訳した方が出ていていたり、そのあとのイギリスのソーイング・コンテスト
があまりにも面白くてシリーズを続けてみてしまいました。BBCのソーイング・ビーと言う番組です。それぞれの独創性と
とにかく楽しかったです。イギリスでも40年前は皆ソーイングを楽しんでいた。またそのブームが始まってきたようだとの
ナレーション。私もミシンをまた出してみなければ。せっかく買ったのにね。

その後で驚いたのは私がいっしょに仕事をさせていただいた元東工大の学長の三島良直先生が日本医療研究開発機構の理事長に
4月から就任されていて、ニュースでコロナ治療薬・ワクチン開発の優先的支援を話されていてびっくり。今回は分野が全く違い
ますが、先生のバランス感覚は素晴らしかったです。今後のご活躍をお祈りします。



こころの時代~宗教・人生~「センス・オブ・ワンダーと生きて」
2020年9月5日(土) 午後1:00~午後2:00(60分)
番組内容:自然の神秘や不思議に目を見開く感性、“センス・オブ・ワンダー”。生物学者、レイチェル・カーソンが世に送り
出したこの言葉を、日本に伝えた上遠恵子さんにお話を伺う。
出演者ほか:【出演】エッセイスト…上遠恵子,【語り】柴田祐規子
詳細:自然文学のロングセラー「センス・オブ・ワンダー」。自然の営みやいのちの不思議さに目を見開くよろこびを、
アメリカの生物学者・レイチェル・カーソンがつづったエッセイ集。その翻訳者である上遠恵子さんは、カーソンの繊細な
感性に心をつかまれ、その著作の翻訳と研究をライフワークとしてきた。91歳となる今も、現役で活動を続ける上遠さんに、
人生の歩み、センス・オブ・ワンダーという感性のエッセンスを伺う。


チャンネルを回した時に、もうおしまいの方でしたが、家にある本を持ち出したら、この上遠さんの訳でした。
私の大切な本のうちの1冊です。レイチェル・カーソンのことを知ったのは学生時代で妹が通っていた家政科で
環境問題を取り上げる先生がいて、「沈黙の春」のことを初めて聞きました。とても衝撃的だったことを覚えています。
晩年に書かれた「センス・オブ・ワンダー」は自分自身も同じような年になって読み返してみるとまた違うかもしれない
と思いました。

最近TVで誰かのことを最後まで子供だったというフレーズがありましたが、誰のことだったのだろう? 最近見た番組では
印象に残っているのが魯山人の番組と俵屋宗達だったけどどちらかのことだったか・・はて・・

本の最終ページの紹介があったので、その少し前を読み返してみました。

 人間を超えた存在を認識し、おそれ、感嘆する感性をはぐくみ強めていくことには、どのような意義があるのでしょうか。
自然界を探検することは、貴重な子供時代を過ごす愉快で楽しい方法の一つにすぎないのでしょうか。それとも、もっと
深いなにかがあるのでしょうか。
 わたしはそのなかに、永続的で意義深いなにかがあると信じています。地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者で
あろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることは決してないでしょう。たとえ生活のなかで苦しみや
心配ごとにであったとしても、必ずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たなよろこびへ通ずる小道を見つけ出す
ことができると信じます。
 地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力を持ち続けるることが
できるでしょう。
 鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘がかくされています。
自然がくりかえすリフレインー夜の次に朝が来て、冬が去れば春になるという確かさーの中には、限りなくわたしたちを
癒してくれる何かがあるのです。



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黒澤 明 樹海の迷宮 ・・・  Akira Kurosawa ・・・the labyrinth in sea of trees

2019-11-04 08:47:23 | books


図書館に早く返さなければとやっと先月の下旬より読み始めましたが、フェアアイルとか入ってきて
やっと昨日読み終わりました。次に借りたいマイスキーのチェロのCDがみつかったからです。延滞の本があると次の
予約ができません。600ページを超える本は簡単には読めませんでした。



最後についている映画のスクリプトは省きましたが、それでも400Pを超えました。
本のカバーが魅力的だと思ったら、マーク・ロスコの絵でした。

確かにこの映画は黒澤のターニングポイントだったのですね。それまでの大げさな表現ではなく、ナチュラルに
静かに淡々と友情と大自然を描きました。そしてこのメイキング日誌は映画よりもある意味おもしろくドラマティックでした。
この映画は自然とまたそれと闘う人間の尊厳ととして人間も大自然の一部ということを言いたかった、自然を大切にしたいと
いう黒澤の思いからできました。
映画と同じようにメイキングもそれ以上のドラマのようでした。池澤夏樹は未完の長編小説と書いています。



彼のその後の映画人生を広げるきっかけとなったこの作品のメイキングを明らかにしたことで
映画つくりと言うものがどれだけ、多くの人たちの努力によってなされるかと言うことが、よくわかるドキュメントでした。
世界の自殺未遂の後のクロサワに映画を作ってもらいたいという願いが、素晴らしい作品を生み出していきました。
今だから明かされる彼を支えた人々や、三船との関係など、興味深かったです。この映画には大げさな演技は必要なかった
のです。

彼の窮地を救ったソ連。またそれをおぜん立てした映画人。何十億と言う予算をかけても作り上げたい支える人たちの情熱。
ですから彼の作品は大ヒットしてもらわないと、制作費のカバーやそれに数年他を犠牲にしてかかわった人たちが
浮かばれません。

デルス・ウザーラの主役は大自然でシベリアロケだけで確か8か月。主役の二人はドンぴしゃでそこに至るまでの経緯や
トラまで子供のトラをみつけて育てて使ったという凝りようでトラの食費は監督の日当より高かったとか・・
せっかく育てたトラもうまく利用できず、主役のソローミンがこれ以上動物虐待を続けたら降りると監督に
言って、飼いならされたトラを使ったという…そしてそのトラが見事な演技をしたとか・・
自然を相手にした映画つくりは時期やロケーションや黒澤の思い通りにはいかず大変な苦労でした。ウォッカを一日に
一本あけながらわがままで暴言だらけの監督について行くスタッフやキャスト。今ならパワハラですね。

限りのあるフィルムの中でなんテイクも撮り直し、この映画は完成までに3年かかったとのことでした。
通訳の問題、気候の問題、多くの困難の中で作られた映画。他の映画もここまでではなくても、1作品を作るのは
どれだけ大変なのかと思いました。

この映画により、一度死んだ黒澤が、行き返りその後もいい映画を外国の力を得て作っていきました。乱で人間の愚かさと
世界平和を願った黒澤が今でも世界で見続けられていることは嬉しいことです。
映画はすべてがアートなんですね。自然も作る。スモークをおこしたり・・
ソ連映画も地元でよく見て、音楽の使い方などを研究して、作曲家を決めたり、民族音楽をたくさん聴いて
曲を選んでいく・・ 動物博物館に行って動物の足跡とか研究して、動物の準備するのも大変な苦労。
季節が違えば、造花の枯葉を敷き詰めたり・・。映画とは作り上げることだったのです。
予算によるフィルムの質。タルコフスキーの忠告を聞かなかったばかりに苦労する黒澤。そして
フィルムの事故による撮り直しの多発。フィルムをモスクワまで送って焼いて試写するという長い時間が
かかる作業。ライトが台無しにする映像・・・
数時間の作品を作るのにこの労力・・・ 衣類にもすごいこだわりがある黒澤。
黒澤が怒り、ほめ、誕生祝には主役に絵をプレゼントするやさしさもあり・・

今ではもうこんな映画つくりをする監督はいないのだろうなと思いながら、それでも映画つくりの手間は
同じようにいろいろな進化の中でもあるのだろうと感じてはいます。
淡々とそして人間に対する強いメッセージが底にある映画をいつかは劇場で見れたらと思います。


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昔読んだマルクス・アウレリウスの自省録 ・・・ Meditations of Marcus Aurelius

2018-08-27 23:23:47 | books
学生時代に哲学の加藤武先生に読書にお薦めの本を書いてもらったものをどこかで比較的最近
見つけたので、探してみたのだけれど、見つかりませんでした。
その代わりにスーベニアの箱からは懐かしい写真やら、いろいろ出てきて手が止まりました。
大切な手紙も。加藤先生に書いてもらった推薦図書もかなり大事にしていたのだけど・・
幼い頃、父と祖父母の家の庭で撮った写真とか、イタリアで1週間ついてくれた
ガイドのマイケル・ドブロヴィッチ(ロシア系のアメリカ人でイタリアが大好きで
ベニスに住んでいました)と撮った写真とか・・祖父同士が学生時代に撮った写真とか・・
高校の時のバスの定期券・・好きだった人から来た年賀状・・
林辺先生たちと真鶴に行って、草木染にする植物の採集をして、中川一政美術館に
行ったことがありました。若い先生の写真に人生半ばで燃え尽きてしまった先生を
偲びました。

お店の紙ナフキンに行ったらいいと言われた京都と奈良の寺の名前がたくさん書いて
あったり、・・ もうこれはタイムカプセルです!建設会社のアトリエの先輩で
紙ナフキンは銀座のビアホール ピルゼンでした。帰りによく飲みました、赤坂だったり
銀座だったり・・
出張先から送ってくれたスケッチしたはがきも一緒に残っていました。
どこにも分類されていなかったいろいろなものが出てきました。
いろいろな発見にドキドキ・・

思えば遠くまで来たものです。

お薦めの本のリストにはマルクス・アウレリウスはなかったと思うけど
ヴェルギリウスがたしか入っていた記憶です。「アエネイス」でした。
先生は私にラテン語を習ってみたらと言われて、のけぞったことがありました。
道元の「正法眼蔵」、先生の友達の辻邦生の「安土往還記」・・あとは授業でもやった
デカルトの方法序説だったかほかはもう覚えていなくて・・ポール・ヴァレリーも先生の
影響で読んだけれど。
学園紛争のさなか、先生と読書会で読んだのは「万葉集」
他に先生はどんな本を推薦していたのか、今になってとても知りたくなりました。


8月の最終週も猛暑の連続のようです。ヨガと歯科医以外は予定が入っていないので、
家計簿の記録が月単位で遅れているので、つけたり、5月から遠くなってしまった
京都旅行の続きを整理しなくては。

タルコフスキーの宇宙の意識はどうだったのかと言う散人さんのブログを見て、
急にマルクス・アウレリウスの宇宙観をレビューしたくなって、本棚の裏の単行本を
探し出して、ぱらぱらと見ていました。

最近本を読み切ることができなかったり、あまり読書ができないのは視力のせいかもしれません。
小さい字も読書離れの原因の一つかも。

タルコフスキーの名作「惑星ソラリス」も40年以上前に見た映画ですが、主人公を悩ませた
妻の亡霊は宇宙の意識の海が彼の良心を映し出していたからというラストが衝撃的でした。
そういう意外性は映画で見た「薔薇の名前」も同じでした。笑うことを禁じていたということが
最後に解き明かされる中世のお話。話題はそれるけれど「エンジェル・ハート」もすごい結末の
映画でした。ビデオに撮ってあって続けてみることができず、ひとつひとつのエピソードごとに
毎日見ていました。



                                                                                                                              
マルクス・アウレリウス(121~180 第16代ローマ皇帝)の自省録は神谷美恵子さんの当時新訳でも読みにくい本です。 

自省録の中では全体の中の個という言葉がよく出てきます。私の印象としては大きな生命体、
たとえば地球の一部であるようなそんな風に感じていました。
今探してもそういう文言は出て来ませんでした。

自省録 
第2章 3 神々のわざは摂理にみちており、運命のわざは自然を離れては存在せず、また摂理に支配される
こととも織り合わされ、組み合わされずにはいない。すべてはかしこから流れ出るのである。さらにまた
必然ということもあり、全宇宙ー君はその一部なのだーの利益ということもある。しかし自然のあらゆる部分
にとって、宇宙の自然のもたらすものは善であり、その保存に役立つものである。宇宙を保存するのは
元素の変化であり、またこれらによって構成されるものの変化である。もしこれが信条(ドグマ)であるとする
ならば、これをもって、自ら足りるとせよ。書物に対する君の渇きは捨てるがいい。そのためにぶつぶつ言いながら
死ぬことがないように、
                                                                                                                                    第6章 30 「カエサル的」に成らぬよう、その色に染まらぬよう注意せよ。・・・単純な、善良な、純粋な、品位のある
飾り気のない人間。正義の友であり、神を敬い、好意にみち、愛情に富み、自己の義務を雄々しく行う人間。そういう人間に
自分を保て。哲学が君を作り上げようとしたその通りの人間であリ続けるよう努力せよ。神々を畏れ、人を助けよ。
人生は短い。地上生活の唯一の収穫は、敬虔な態度と社会を益する行動である。
 あらゆることにおいてアントーニーヌス(養父であり、先帝)の弟子としてふるまえ。理性にかなう行動に対する
彼の張りつめた努力、あらゆる場合におけるむらのない心情、敬虔、彼の顔の穏やかのこと、やさしさ、むなしき名誉
に対する軽蔑、ものごとを正しく把握しようとする熱意ーこれらのものを思え。

第10章 
15 君に残された時は短い。山奥にいるように生きよ。至る所で宇宙都市の一員のように生きるならば、ここにいようと
かしこにいようとなんの違いもないのだ。真に自然にかなった生活をしている人間というものを人々に見せてやれ。・・ 
16 善い人間の在り方如何について論ずるのはもういい加減切り上げて善い人間になったらどうだ。
17 全体としての時、全体としての物質を常に思い浮かべよ。またすべて個々のものは物質の点では無花果の種のごとく
時の点では錐のひとねじのごとくであることを思え。
18 目の前に横たわるもののひとつひとつを注意深く眺め、それがすでに分解しつつ変化しつつあり、いわば腐敗と分散の
状態にあること、またあらゆるものはいわば、死ぬために生まれるのだということを考えよ。


一人の国の指導者として、また個人として、自分と向き合った言葉が並びます。

マルクスアウレリウスの自省録
哲人皇帝マルクス=アウレリウス 






お気に入りのブータンの布を一眼レフで昨日撮り直しました。
色がこちらの方が近いです。緑やピンクが・・・









この少し古いような布は額を合わせて入れようかと思っています。


                                                                  



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目に留まった本 ・・・ a book caught my eye

2018-04-10 23:22:28 | books


フロモン神父様に最後お会いできたきっかけのブログで知り合った
宇田三奈子さんのブログに久し振りにお邪魔しました。
とても味わい深いブログですが、2015年を最後に更新がなく、
少し心配です。





すてきな本と音楽の紹介が目に留まりました。隣の部屋にそっと移っただけと語りかけて
その素朴な挿絵もとても懐かしく暖かいです。従弟が亡くなった後に、小学生の子供の
夢に現れて、こっちもそっちとあまり変わりないと話したということを思い出させます。
本はすぐamazonで注文。本屋さんに行って、検索して探すよりずっと早くて
便利です。プライム会員になってしまったので送料も無料でお急ぎ分も無料です。
土曜日に注文して、昨日配達されました。





紹介された本は「さよならのあとで」という小さな詩で刊行した人のブログも思いが
こもっています。

三奈子さんのブログでの紹介もきめ細かい
思いやりで大切な人を亡くされた方が少し落ち着かれてからお渡ししてくださいねと書かれています。




さよならのあとで
 死はなんでもないものです。
 私はただ
 
 となりの部屋にそっと移っただけ。
 私は今でも私のまま
 あなたは今でもあなたのまま。
 
 私とあなたは
 
 かつて私たちが
 
 そうであった関係のままで
 
 これからもありつづけます。
 
 私のことをこれまでどおりの
 
 親しい名前で呼んでください。
 
 あなたがいつもそうしたように
 
 気軽な調子で話しかけて。
 
 あなたの声音を変えないで。
 
 重々しく、悲しそうな
 
 不自然な素振りを見せないで。
    
 私たち二人が面白がって笑った
 冗談話に笑って。
 
 人生を楽しんで。
 
 ほほえみを忘れないで。
 私のことを思ってください。
 
 私のために祈ってください。
 
 私の名前がこれまでどおり
 
 ありふれた言葉として呼ばれますように。
 
 私の名前が
 なんの努力もいらずに自然に
 
 あなたの口の端にのぼりますように。
 
 私の名前が
 少しの暗いかげもなく
 
 話されますように。
 人生の意味は
 
 これまでと変わってはいません。
 
 人生はこれまでと同じ形でつづいています。
 
 それはすこしも途切れることなく
 
 これからもつづいていきます。
 私が見えなくなったからといって
 
 どうして私が
  忘れられてしまうことがあるでしょう。
 私はしばしあなたを待っています。
 
 どこかとても近いところで。
 あの角を曲がったところで。
 すべてはよしです。 

『さよならのあとで』
詩 ヘンリー・スコット・ホランド
絵 高橋和枝



Death is nothing at all.
I have only slipped away into the next room.
I am I and you are you.
Whatever we were to each other.
that we are still.
Call me by my old familiar name.
Speak to me in the easy way which you always used.
Put no difference into your tone.
Wear no forced air of solemnity or sorrow.
Laugh as we always laughed
at the little jokes we enjoyed together.
Play, smile,think of me,pray for me.
Let my name be ever the household word
that it always as.
Let it be spoken without effect,
without the ghost of a shadow on it.
Life means all that it ever meant.
It is the same as it ever was.
There is absolutely unbroken continuity.
Why should I be out of mind
because I am out of sight?
I am just waiting for you, for an interval,
somewhere very near, just around the corner.
All is well.


彼女のJimmy Scott のHeavenの紹介に病気の家族を持って入院されるたびに幸せは今ここにあったのだと
思い知らされたことに似ている歌だと思いました。


写真は3月30日の新宿御苑。白い八重桜 しろたえ がきれいでした。
多くの外国人でにぎわっていました。
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トランクの中の日本 ・・・ "Japan 1945, Images From the Trunk” by Joe O'Donnell

2016-10-25 22:22:09 | books
10月11日の「徹子の部屋」に女優の渡辺美佐子さんが出ていて、戦争を語り継ぐ朗読を31年も
続けられているとのこと。日本各地をまわり、子どもたちと一緒に読んでいるという
地道な努力をされている。

番組で封印されていたアメリカ軍のカメラマンのプライベート写真が公開されていたことを
知った。

トランクの中の日本

この一文字に口を結んだ少年の悲しみは想像がつかない。両親もいないということか・・
その後どんな人生を歩んだのだろうかと思いが広がる。

ジョー・オダネルはその後ホワイトハウスのカメラマンとなり、ケネディ暗殺の後、敬礼するケネディ・ジュニアの
写真を撮った人です。




Joe O'Donnell

ネットで探して見ていると思いはしっかり息子さんに引き継がれています。ずいぶん前の
Las Vegas Review Journalの記事をみつけました。

この焼き場に立つ少年の写真は美智子皇后の心にも忘れられない風景として残ったと終戦記念日に
語られたとのことです。


最近になってまだまだ封印されてきたことがわかってきている。実体験している人が
少なくなってきているので、語り継がれまた新たな真実の前に心を強く反戦の意識を
新たにしなくてはならない。

いつか満州の開拓団についてもドキュメンタリーで貧しい村から戦争に負けそうになっても
どんどん送り出していった事実が放送されていた。貧しい自治体ほど交付金が出るからと
住民を過酷な状況に追い込んでいる。今も昔も同じこと。満州に行っても男子は徴兵され
戦わされたという。この村長は責任を感じて自殺したという。


* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

ここ数日片付け掃除の毎日で今日は免許証の更新に新宿まででかけて行きました。
ものすごくてきぱきと進んで、あっという間に講習を受けて終わりとなりました。
ビデオは車は凶器であるという認識を確認。交通事故の志望者のほとんどが通行人か
自転車に乗っている人。去年から14歳以上だったら自転車でも交通違反を
取り締まられることを知る。信号無視とか多いもの。

帰りに高島屋の奥の紀伊国屋に行ったら、お店を閉じていたので、がっかり。
ランチを食べようと思った日本食屋もまた閉じていた。変わりが激しい新宿。
高島屋の前でユニセフのキャンペーンをやっていて、以前夏に暑い中、中野駅前でも
キャンペーンでユニセフの人が働いていたのを見たことがある。

今回は話しを聞いて、まだ仕事があるのでマンスリーサポート・プロジェクトにわずかだが
参加することにした。日本円では月々わずかでも現地通貨にすると価値があって医療費とか
いろいろ使えるという。今まで何かしたいとは思っていたけど何とかペアレントとかよくわからなくて。
学生時代は親のいないまたは親が育てられない子供の施設で勉強を教えたこともあるけれど
それ以降全くそういうことはしていない。ユニセフのカードを買うくらいでした。
少しでも役に立てれば嬉しい。

書いていたらブルーがじっとこちらを見つめて、あくびしたけど、まだ見つめている。
ささみが欲しいのかな? この真剣さ。かわいいと思ったらエサの方に歩いて行ってしまった。
友人は犬の何かサポート支援していると言っていて、かわいいカレンダーを私まで
もらったことがあった。ペットのシェルターらしい。

新宿駅の地下でディーンに会った。







ジョー・オダネルの下にこれですかみたいだけれど世界平和を願う気持ちはみんな一緒。
最近ディーンのコンサートの時に行ったフード・ドライブの報告があった。セカンド・ハーベスト・ジャパンを通して
必要な人に配られる。フード・セーフティ・ネットというのがあるのですね。





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「美の遍歴」 と思い出したお花の本たち

2015-03-21 21:17:25 | books



池田重子さんの「美の遍歴」が届きました。
今までどうしてこれだけの人に気が付かなかったのだろうと
思っています。コレクションの写真も言葉も素敵です。
何か一つの指針になりそうな言葉の宝石箱。






願望がすぐかなうと
思わないことです。
「待つ」楽しみがあるのです。





待つ過程が楽しかったことを
思い出します。
物を作っているときも
旅行を計画するときも・・

最近は年を取ってきたので
もう待てないかと思って
焦り気味になることもありますが
心したいと思いました。
しかしまたタイミングを逃さないことも
必要なことでもあります。


私の人生の最終章はやはり「美を求めて」かしら・・



                   

 本のサインを見ていたら
私の花の本の原点を思い出しました。
ずっと昔人事院総裁をして趣味で花の絵を描いていた
佐藤達夫の「私の植物図鑑」。婦人である佐藤雅子さんは
とても素敵な方で刺繍の図案や料理の本も出されていました。








本が出版された時、達夫氏はすでに他界していました。
全く記憶がないけど奥さまのサインをもらっていました。


私が野の花をすごく好きになったのは小さなころから祖父母の軽井沢の別荘で過ごした
ことが大きいと思います。祖母が花を摘んで花瓶のさりげなく入れている
そんな飾り方が好きでした。お茶花も好きです。

軽井沢の離山房は別荘からも歩いてでも行ける距離でした。祖父母や母ともよく
行ってコーヒーを飲みました。ここではジョン・レノンを見かけなかったけど
鹿島の森の近くで一家に出会いました。町ではヨーコが自転車に乗っている
姿も見たことがありました。

離山房の奥さまはお花の先生で、ご主人の朝日新聞のカメラマンが
写真を撮ってお二人で本を出されていました。
結婚前でしたが、いとことお茶を飲みに行ってそれぞれ本に言葉を
書いていただきました。二人とも違う文章でした。








母のところにも「20年目の花手紙」と「30年目の離山房」という2冊の本が残されていて同じように名前を書いて
もらっていました。
家族ぐるみで夏だけの付き合いでしたが、楽しみに出かけていました。










Sにまでこんなに書いてもらっていました。

私の花が好きになった原点は佐藤達夫氏の細密画の本と、軽井沢の花たちかもしれません。

コメント (4)
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私の宝物 ・・・ my treasure

2014-07-29 23:51:52 | books
7月3日にメモってそのままにしていたけれどこれから読みなおしたり
読む本のためにブログにそのままあげてみることにしました。
未完成支離滅裂メモ。




辻邦生の「海辺の墓地から」を
探していて、いろいろな本を見て
大切な本たちを思い出しました。
今パラってめくってみても今でも
全く色あせていない文章でした。
今まで忙しくて読書もほとんどしていなかったので
これから読み直しや、読めなかった本を
読めたらと思っています。


学生時代に読んだ本たち

ジャン・アヌイ アンチゴーヌ
シモーヌ・ヴェイユ、神谷美恵子、M.ブーバー、森 有正 などを
読んでいた大人になりかけの頃・・・
中でも神谷美恵子の「生きがいについて」と「人間をみつめて」、
ブーバーの「孤独と愛」(「我と汝」ではなかったのね)を
読んで生きることについてなにかつかめたと思った。



辻邦生 海辺の墓地から
高田博厚 フランスから
D.H.ロレンス エトルリアの遺跡

メアリ・ラヴィン 砂の城


サンテクジュペリ 人間の土地
 私の大好きな本ベスト5には入る本



エミリ・デッキンソン
ワーズワース,アポリネール などの詩集
C.S.ルイス 4つの愛 Four Loves
 

ウォルト・ホイットマン 草の葉 ・・1年かけて文献も集めて、最後は八王子セミナーハウス、夏は軽井沢で
ホイットマンを読んで卒論にしました。

H.D.ソロー ウォールデン ・・読みやすい日本語訳が出てとても新鮮でした。何か私のバイブル的な書。

ジョン・アップダイク・・短編の言葉遣いにセンスの良さを感じました。

J.D.サリンジャー・・・「ライ麦畑で捕まえて」はベストセラーでしたが、私は「フラニーとゾーイ」が好きでした。

S.フィッツジェラルド 村上春樹の訳でマイ ロスト シティ 村上春樹の本はあんなに評判になっているのに翻訳しか読んだことが
ない私。でも素晴らしい日本語訳でした。


センス・オブ・ワンダー
 レーチェル・カーソン

シェイクスピア 
真夏の夜の夢
 イギリスのロイヤル・シェークスピア・カンパニー、ピーター・ブルックの演出で斬新な真夏の夜の夢
を日本語で読んでから、舞台を見に行きました。学生時代だったと思うけど。
不思議なことにほとんど全部ヒアリングできました。
見終わってから英語で読みました。たしかこんなだった思う。

テンペスト
 遺作で最後のセリフがかっこよくて大好き。主人とテアトル銀座のあったところの
劇場にやはりピーター・ブルック演出で見に行ったことがありました。


ベニスの商人
 子供のころはばかばかしい話と思っていましたが、宝石のように素晴らしい言葉が
ちりばめられています。

ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟
 高校の頃いっきに読んだのが中央公論社からでていた世界の文学の
カラマーゾフの兄弟でした。
他にこの頃いっき読みしたのはエミリー・ブロンテの「嵐が丘」


リルケ
マルテの手記
 フランスにあこがれてその空気の中、私も漂った学生時代。
森有正や辻邦生の影響も強かったかも。

トーマス・マン
ベニスに死す
ヴィスコンティの映画が先だったか、本が先だったか覚えていない。





中学時代
ヘルマン・ヘッセ
アンドレ・ジイド

他夢中になったのは世界史の本。
小学生のころは偕成社から出していた地球の歴史とか
もっと古い時代が興味の的でした。
小学校6年の時に時間と空間の永遠とは何かみたいな
こと考えていました。

芥川
漱石
太宰など

万葉集
徒然草
枕草子

大学受験の時に勝手に受験勉強と称して枕草子1冊と熊のぷーさんをペンギンブックスで
買って読んでいました。
日本の詩歌が大好きになったのは高校時代の国語教師安西先生によるものです。
一人、1件の発表は楽しかった。


須賀敦子 ミラノ・霧の風景、時のかけらたち

一茎有情 ・・宇佐見英治・志村ふくみ対談集
       職場の先輩のお父様でサンテクジュペリの翻訳などもされている
       宇佐見英治と作品が気に入っている染色織作家の志村ふくみの対談。

スザンナ・タマーロ 新たな一歩を踏み出すために

藤原章生 絵葉書にされた少年 ・・・図書館から借りて読みましたが、目からうろこのような本でした。
                  この本は私の本棚にはなかった。 
 他に図書館から借りてとてもよかったのは
  失聴 豊かな世界の発見  ハンナ・メーカ
  ポール・ケリンガーの「鳥の渡りを調べてみたら」は最後まで読めなかった。                               


                                                                                                                                                                                                           
ホセ・カレーラス自伝
井上靖 化石
アンリ・カルティエ・ブレッソン
こころの眼

海からの贈り物 リンドバーグ




歎異抄
 高校時代聖書研究会で「出家とその弟子」を読んだりしたけど
歎異抄もそのころかな。その後の交換ノートで「星の王子さま」が
出てきました。今ほどポピュラーではない時代です。
英語の副読本で出てきました。大学ではフランス語で星の王子さまを
授業で読みました。

パスカル パンセ
授業ではデカルトの方法序説をやりましたが
自分ではパンセを後から読みました。

カリール・ジブラーン詩集(神谷美恵子訳)

かくれ里 白洲正子
 就職して2年で辞めることになり、記念品として白洲正子のかくれ里を買いました。
その後の奈良旅行で、和辻哲郎や東山魁夷の「唐招提寺への道」、矢内原伊作の「古寺思索の旅」
とともに旅行に行く前のテキストとなりました。私の初めての一人旅は奈良でした。航空地図を片手に
飛鳥もまわりました。


そうそう宝物はあとは集めた絵本たち。



単なるメモ
読みたくて読めなかった本
プルースト  失われた時を求めて
フランクル 夜と霧
ロマン・ローラン 魅せられたる魂。
三島 近代能楽集
スザンナ・タマーロ こころのおもむくままに

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