碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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昭和30年代の美深町から「水曜どうでしょう」の聖地へ

2009年05月09日 | テレビ・ラジオ・メディア

昨日出演した『トークDE北海道』の特集は、明日の「母の日」を前に「母と私の忘れられない物語」だった。

ゲストは作家の吉川千鶴さん。

『胡蝶の灯り~昭和の花街で生きた母と娘』で、第3回感動ノンフィクション賞を受賞された。

描かれているのは、昭和30年代の北海道・美深町だ。

吉川さんのお母さんは、ハチャメチャなお父さんと離婚し、3歳の娘を育てるために、バーを始める。その店の名が「胡蝶」だった。

「飲み屋の娘」「父親がいない」と、いじめられた子ども時代。

今は想像するしかないが、かつて賑やかな「花街」を抱えていた美深の町。

その花街で生きていた、水商売の女たち。

そんな女たちを“エネルギー源”として働いていた男たち。

明治や大正、いや戦前や戦後ではなく、つい昨日のような近い過去に、こんな人たちがいて、こんな光景があったのかと目を開かされる力作ノンフィクションだ。

番組では、吉川さんと、リポーターの安達祐子さんが現在の美深町を訪ねるVTRも流された。

その中で印象深いのが、吉川さんのお父さんが撮ったという8ミリフィルムだ。

若き日のお母さんと、幼い吉川さんが映っている。この時、お父さんは、どんな思いでカメラを回していたんだろう。

そして、ぜひ、この本で描かれた“その先”、吉川さんの青春時代の物語も読みたいと思った。


午後は、『イチオシ!』生出演のために、地下鉄で南平岸へ。

駅から坂道を上がっていくのだが、いつも車が走る大きな道と並行した、1本奥の道を通る。

ひと気の少ない、この道が好きだ。

少し歩くと、HTBのすぐ手前にある「平岸高台公園」(写真)が見えてくる。

フツーの公園なんだけど、小さな丘があって、その傾斜に特徴がある。

ここは『水曜どうでしょう』のオープニングとエンディングを撮影していた場所で、今や「水曜どうでしょう」ファンにとっての“聖地”だ。

そうそう、大泉洋さんが結婚したねえ。

お相手は、フジテレビドラマ制作センターの中島久美子プロデューサーだ。

去年のドラマ「ロス:タイム:ライフ」を思い出し、なるほど、そうきましたか、と納得。3歳年上女房、いいじゃないですか。

聖地より、おめでとう!



『イチオシ!』では、静内・二十間道路の桜の中継。満開だった。

そして、新型インフルエンザとその報道についてコメント。

番組終了後は、親しい仲間と深夜までテレビ談義。これがまた楽しかった。

胡蝶の灯り―昭和の花街で生きた母と娘
吉川 千鶴
幻冬舎

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今日は、HTB「スキップ」とFMノースウエーブ「大人リターンズ」に生出演し、夜の便で帰京の予定。