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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

【気まぐれ写真館】 今月もまた千歳市「柳ばし」で・・・

2017年04月30日 | 気まぐれ写真館

「鵡川(むかわ)のサケ」塩焼き&フキノトウの天ぷら



5月21日(日) テレビ北海道「しんや一族」に、「柳ばし」が登場!

HTB北海道テレビ「イチオシ!モーニング」 2017.04.29

2017年04月30日 | テレビ・ラジオ・メディア




野球解説の岩本さん


オクラホマ藤尾さん


五十幡アナウンサー


今週の「木村愛里さん」


【気まぐれ写真館】 「桜の開花宣言」があった札幌

2017年04月30日 | 気まぐれ写真館

HTB北海道テレビ「イチオシ!」 2017.04.28

2017年04月29日 | テレビ・ラジオ・メディア




オクラホマ河野さん


ヒロ福地さん




今週の「高橋春花アナウンサー」


オンちゃん


碓井ゼミ2017、始動

2017年04月28日 | 大学


新学期でにぎわうキャンパス

「ひよっこ」みね子の”母校”は、我が母校!?

2017年04月27日 | テレビ・ラジオ・メディア


「ひよっこ」を見ていて、「あれ?似ている!」と思ったのが、みね子の”母校”です。

なんとロケが行われたのは、信州にある我が母校、松本深志高校でした(笑)。

戦前(昭和8年建設)から生徒たちを見守ってきたレンガの校舎は、国の登録有形文化財。

今も現役です。











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ドラマ「リバース」 過去と現在が交差する演出の緊張感

2017年04月27日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載しているコラム「TV見るべきものは!!」。

今週は、TBS系のドラマ「リバース」について書きました。


TBS系「リバース」
ぐいぐい引き込まれる“男ドラマ”に期待

これまでTBSは湊かなえの小説を何度もドラマ化してきた。鈴木京香と石田ゆり子の「夜行観覧車」(13年)、榮倉奈々の「Nのために」(14年)などだ。どちらも女性が主軸だったが、今回の「リバース」は違う。

主人公は事務用品会社に勤務する深瀬和久(藤原竜也)だ。平凡な仕事と平凡な私生活。気に入ったコーヒー店で過ごす時間を大切にしていた。

ある日、部屋のドアに「深瀬和久は人殺し」という張り紙を見つける。誰が何のためにしたのか。すべては10年前、深瀬の学生時代に起きた出来事から発生していた。ゼミ仲間との旅行中、親友の広沢由樹(小池徹平)が自動車事故で亡くなったのだ。その時、酒を飲んでいた広沢に運転させたことを深瀬たちは警察などに隠していた。加えて、事故を装った殺人を疑う元刑事のフリージャーナリスト、小笠原(武田鉄矢)の動きも不穏だ。

主演の藤原をはじめ、小池徹平、市原隼人、玉森裕太、三浦貴大などの俳優陣が自分の個性を生かしながら、各キャラクターを好演している。また、過去と現在を交差させる脚本と演出にも緊張感があり、見る側をぐいぐいと牽引していく。

先週の第2回までに原作のかなりの部分を使っていたが、「原作の結末後の世界」も描くという。「小さな巨人」とは別タイプの“男ドラマ”として期待が持てそうだ。

(日刊ゲンダイ 2017.04.26)

「TBSレビュー」の収録と学生たちの見学

2017年04月25日 | 大学
「TBSレビュー」の収録スタジオで秋沢淳子アナウンサーと



TBSレビュー
「カルテット~ドラマ表現の可能性」

放送予定:5月7日(日)午前5時30分~6時








「TBSレビュー」の収録があり、ゼミの学生たちが見学に来ました。

今回のテーマは、ドラマ「カルテット」です。

収録後は、秋沢淳子アナウンサーに報道フロアを案内していただくという、ゼイタクな見学になりました。

秋沢さん、ありがとうございました!














言葉の備忘録 59  村上春樹 『騎士団長殺し』 (3)

2017年04月24日 | 言葉の備忘録




正しい知識が人を豊かにするとは限らんぜ。
客観が主観を凌駕するとは限らんぜ。
事実が妄想を吹き飛ばすとは限らんぜ。



―――村上春樹『騎士団長殺し』


言葉の備忘録 58  村上春樹 『騎士団長殺し』 (2)

2017年04月23日 | 言葉の備忘録




私は
揺らぎのない真実よりはむしろ、
揺らぎの余地のある可能性を
選択します。



―――村上春樹『騎士団長殺し』




書評した本: 吉田悦志 『阿久悠  詞と人生』

2017年04月22日 | 書評した本たち


「週刊新潮」に、以下の書評を寄稿しました。

没後10年 阿久悠の「歌詞」を謎とく
吉田悦志 『阿久悠 詞と人生 』

明治大学出版会 2160円

今年、没後10年を迎える作詞家の阿久悠。都はるみ『北の宿から』、八代亜紀『舟唄』、そしてピンク・レディーの『UFO』など、ヒット曲は数えきれない。

6年前、故人が遺した資料が母校に寄贈され、「明治大学 阿久悠記念館」が出来た。本書は日本文学が専門の明大教授による力作評伝である。

「小説を読むのは、どこか謎とき的な要素があるものだ」と言ったのは、『謎とき 村上春樹』(光文社新書)などの著者・石原千秋だ。本書を読むと、優れた「歌詞」もまた謎ときに値することがよくわかる。

阿久悠を読み解く第一の鍵が、戦中戦後を淡路島で駐在所の巡査として過ごした「父」の存在だ。著者は、「自ら律することに頑固とも思える律儀さを抱えて生きた」阿久悠の原型をこの父に見る。阿久悠の詞がそなえる独特の「品」もまた、父につながるものだった。

次の鍵は「女性」への眼差しである。阿久悠は、それまで「女」として描かれてきた流行歌を、「女性」に書き換えようとした。『津軽海峡・冬景色』のヒロインは竜飛岬を見つめるが、泣き崩れてはいない。「私は帰ります」は決意表明でもある。「どうせ」や「しょせん」という言葉を使わない女性像の創出だった。

そして、謎ときの第三の鍵として「文学」を挙げる。阿久悠は作品の中に、映画、テレビ、書籍、写真などから得たものを巧みに取り込んだが、著者はその最たるものが文学だと指摘。たとえば大橋純子が歌った『たそがれマイ・ラブ』では森鴎外『舞姫』の内容が、『津軽海峡・冬景色』には『古今和歌集』の手法が生かされているというのだ。

しかし、阿久悠は作詞作品を「文学」だと考えていたわけではない。それは「商品」だった。「詞」と「詩」を厳密に分けていたのだ。そこにあるのは阿久悠ならではのダンディズムであり、矜持であり、強烈なプロフェッショナリズムだった。

(週刊新潮 2017.04.20号)

女性セブンで、NHK Eテレ『きょうの健康』について解説

2017年04月21日 | メディアでのコメント・論評



Eテレ『きょうの健康』 
50年続いた要因は「シンプルさ」

現在、NHK Eテレで放送中の『きょうの健康』(月~木)が4月で放送開始50周年を迎えた。これまで数ある健康番組が登場しては消える中、なぜこの番組は今日まで続いてきたのか?

平日の20時30分──。「毎日の健康に役立つ確かな情報をお伝えするきょうの健康です」という司会の黒沢保裕アナの言葉から番組は始まる。番組放送中、出演者の口調は一貫してゆっくりしていて、難しい専門用語も聞きやすい。

毎回、放送時間は15分で、1つのテーマを4日間にわたり取り上げる。たとえば目の病気なら、月曜は白内障、火曜は緑内障、水曜は糖尿病網膜症、木曜は加齢黄斑変性について、病気の特徴から、最新の治療などをアナウンサーが質問し、専門医が丁寧に答える。

このスタイルは50年前からほぼ変わらないのだが、それこそが、長寿番組になった要因だと、上智大学教授(メディア文化論)の碓井広義さんは言う。

「ほかの健康情報番組では、エンターテインメント性を打ち出すため、あおったりして大げさな演出をすることがあります。でも、この番組に関しては余計なことはせず、正確な情報だけを出している。変に加工しないからこそ、安心して見ていられるのではないでしょうか」(碓井さん)


番組のスタイルはシンプルだが、放送されるまでには半年近くの制作期間をかけていると言うのは、チーフ・プロデューサーの阿久津哲雄さんだ。

「5か月前に企画を決めて、同時に解説をしていただく専門医を探します。

これが『きょうの健康』の生命線。たとえば腰痛なら、整形外科学会で専門医を紹介してもらうのですが、腰痛にも脊椎管狭窄症など種類があるので、その病気に精通した専門医にお願いするよう、徹底しています」

こうして専門医が決まったら、いよいよ取材開始。

「まずは2時間程度、その病気についての話を聞きます。こちらである程度、内容は決めていきますが、先生が何気なく言われた話から、最新医療の話に繋がることも多いですね」(阿久津さん)

1回目の取材が終わったら、番組の台本を作成し、その後、何度も専門医と推敲を重ね、台本の精度を上げていき、いよいよ収録となるのだ。

「番組のテキストが発売されているので、気になった病気のおさらいができるのもいいですね。わかりやすく伝えるための、緻密な準備と取材が根底にあることが番組とテキストの両方を見ると、よくわかります」(碓井さん)

さらに、視聴者が番組に関して疑問に思ったことは、ホームページを通じて質問でき、後日、専門医が質問に答えてくれることもあるのだが、そんな、かゆいところに手が届く仕組みも番組の大きな魅力だ。

(女性セブン2017年5月4日号)

倉本聰の総決算ドラマ「やすらぎの郷」

2017年04月20日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載しているコラム「TV見るべきものは!!」。

今週は、倉本聰脚本「やすらぎの郷」」について書きました。


テレビ朝日系「やすらぎの郷」
「言いたいことは言っておく」
倉本聰の総決算

2008年に放送されたドラマ「風のガーデン」(フジテレビ系)。その脚本を書き上げた時、倉本聰は新聞などで「これが最後の連ドラになるかも」と語っていた。「質は考えず視聴率だけで評価する」テレビ局に憤っていたのだ。実際その後10年近く、倉本は連ドラを書いていない。

視聴率だけで評価するテレビ局の目は、いつも若者層に向けられてきた。スポンサーが喜ぶ、消費と購入を繰り返してくれるからだ。一方、消費と購入が緩慢な高齢者は切り捨てられる。この層はずっと「見たいものがない」状態に置かれていた。

「やすらぎの郷」は、高齢者による、高齢者のための、高齢者に向けたドラマだ。脚本の倉本が82歳。出演者も八千草薫(86)、有馬稲子(85)、浅丘ルリ子(76)、加賀まりこ(73)、そして主演の石坂浩二(75)と70~80代の役者が並ぶ。

いずれも大物だが、若者狙いのドラマが氾濫する時代には、活躍の場が限られてしまう。しかし、その存在と演技には凡百の役者が及ばない本物感がある。過去への執着、病や死の恐怖、芸術や芸能への未練などの葛藤。この年代でなければ表現できない世界があるのだ。

同時にこのドラマは倉本自身の総決算でもある。物語の中に厳しいテレビ批判や社会批判も入れ込んだ、「言いたいことは言っておく」ドラマだ。やはり目が離せない。

(日刊ゲンダイ 2017.04.19)

言葉の備忘録 57  村上春樹 『騎士団長殺し』(1)

2017年04月19日 | 言葉の備忘録




人は時として大きく化けるものです。
自分のスタイルを思い切って打ち壊し、
その瓦礫の中から力強く再生することもあります。



―――村上春樹『騎士団長殺し』



産経新聞で、放送30年の「朝まで生テレビ!」についてコメント

2017年04月18日 | メディアでのコメント・論評



【TVチェック】
テレ朝「朝まで生テレビ!」30年(上)
「朝生」の功罪 
メディア史上でどのような役割を果たしたのか


「朝生」の愛称でもおなじみのテレビ朝日系の討論番組「朝まで生テレビ!」が4月で放送30年を迎えた。天皇論、原発、新興宗教…。タブーとされたテーマに切り込み、「言論の場」としてテレビの存在感を高めた功績は大きい。ただ近年は、時代の変化から勢いの衰えを指摘する声もある。名物番組がメディア史上で果たした役割を考える。(文化部 玉崎栄次)

天皇論、差別、暴力団、新興宗教… 自由な言論空間を創出

「冷戦が終わると論争の質が大きく変わる。番組にすれば面白いと思った」。番組の立ち上げに関わり、司会を務め続けてきたジャーナリスト、田原総一朗さん(83)は振り返る。初回の放送は、冷戦終結の兆しが見えていた1987年4月24日。中曽根康弘政権の功罪を特集した。番組は今月28日の放送で361回を数える。

最大の功績は、タブーのない「自由な言論の場」をテレビに確立したことだろう。昭和天皇の病状悪化が伝えられた88年、自粛ムードの中、天皇論を取り上げた。その後も差別、新興宗教、暴力団など当時のテレビが扱わなかったテーマで、当事者を粘り強く説き伏せスタジオに呼んだ。

台本はあるが、「ズタズタになることがほとんど」と田原さん。真剣勝負の論争だけでなく、放送中に出演者が怒って退席するなどハプニングにも事欠かず、知的さとエンターテインメント性を兼ね備えた刺激が視聴者を引きつけた。

大島渚、野坂昭如、舛添要一… スター論客を輩出

共感、反感、感心、憤り、あきれ…。出演者の放つ「論」に対して、視聴者はさまざまな感情を抱き、討論を疑似体験できる。そんな構成も長寿番組となり得た一因だろう。

番組の鈴木裕美子チーフプロデューサーは「視聴者に考えるきっかけを提供したい。今あることを疑えと」と説明する。深夜にもかかわらず、放送中に毎回約1千件の意見が寄せられる。「視聴者も第三の出演者のような位置づけ。応援しながら見てくれている」

番組からはスター論客が生まれ、論壇を活性化させた。この番組の「功」といえる。映画監督の大島渚さん(故人)や作家の野坂昭如さん(同)といった戦争を知る常連出演者の「理屈抜きの反戦」(田原さん)は重みがあった。新進気鋭の文化人も活躍し、前都知事で国際政治学者の舛添要一さんや、経済人類学者の栗本慎一郎さんらも広く知られるようになった。

一方で、スターの創出を否定的に捉える見方があるのも事実だ。

「この番組で知名度を得て政治家となった人は少なくない。出演者の知名度向上に利用された側面があったことは否めない」

1993年以降、出演を重ねている評論家の潮匡人(うしお・まさと)さんはメディアとしての「罪」の部分をそう指摘する。

勢いに衰え? 論壇の退潮とネットの普及 時代の波にあらがえるか

潮さんは番組の変容も指摘する。「1980年代末から90年代前半にかけてのワクワク感が薄れている」。現在の朝生についてこう述べ、その理由を「当時に比べて思想的な対立が減り、議論のタブーもなくなった。論壇の退潮が影を落としているのかもしれない」と分析する。

さらに社会の情報化による影響も避けられない。上智大の碓井広義教授(メディア文化論)は「誰もがインターネットで日常的に多様な情報にアクセスできるようになった。かつて朝生でしか見られないという『言論』の特別さが失われた」と指摘したうえで、次のようにエールを送る。

「朝生の本質は『誰が何を語るのか』だ。テレビのあり方が変化を迫られる中で、放送30年以降の番組をどう踏み出していくのか、その模索に期待したい」




朝まで生テレビ! テレビ朝日系で、毎月最終金曜の深夜(土曜未明)午前1時から3時間(1997年までは5時間)にわたり生放送されている討論番組。1987年4月、放送開始。政治、外交、宗教、環境、スポーツなどジャンルを問わず時事問題を取り上げ議論する。スタジオには、出演者の健康に配慮して看護師が立ち会っている。

(産経新聞 2017.04.18)