碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

テレビマンユニオン加藤社長と

2013年01月31日 | テレビ・ラジオ・メディア

放送批評懇談会の仕事で、テレビマンユニオンを訪問。

20年以上も所属していたところなのに、「訪問」というとうのもヘンな感じだ(笑)。

というのは、私が参加した頃のテレビマンユニオンは赤坂にあり、
その後、代々木八幡に移った。

6年前、私が専任教員として北海道の大学に赴任していた間に、
現在の青山のオフィスに移転したのだ。

だから、私自身は、その新オフィスに足を踏み入れたことがなく、
今回初めて内部に入ったのだ(笑)。

訪問の目的は、会長の重延さんとの打ち合わせだった。

少し前にも、上智大学での講演の際にお会いしているが、重延さんからテレビの「現在」や「これから」のお話をうかがうのは、いつも刺激になる。

そして、打ち合わせが終わり、加藤義人社長に、ご挨拶。

加藤社長は、テレビマンユニオンでの私の同期であり、一緒に組んで何本も番組を作ってきた仲間だ。

「夏目雅子物語」も「青年は荒野をめざす」も、加藤ディレクターと
碓井プロデューサーとの仕事だった。

2人がテレビマンユニオンに参加(応募が1600人で採用4人)したのが1981年だから、初めて会ったのは、もう30年以上も前になる。

少し年上の私は、ずっと「加藤」と呼んできたし、加藤が私を「碓井ちゃん」と呼ぶのも、ずっと同じだ。

新人2人が30年を経て、テレビマンユニオン社長と上智大学教授になっても、お互い中身はあまり変わっていない(笑)。

だから、話していて、楽しい。

雑談は、はずんだ。

帰る時、青山のオフィスにも、来た時とは違って、ちょっと親近感が
わいていました(笑)。


「書店員ミチルの身の上話」は、戸田恵梨香の代表作?

2013年01月30日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイの連載「TV見るべきものは!!」。

今週の掲載分では、NHKよる★ドラ「書店員ミチルの身の上話」について書きました。


「書店員ミチルの身の上話」
戸田恵梨香の代表作になる?

もしかしたら女優・戸田恵梨香の代表作になるのではないか。NHKよる★ドラ「書店員ミチルの身の上話」(火曜夜10時55分)を見ていて、そんな気がした。

ヒロインは地方書店勤務のごく普通の女性。ところがこのミチルちゃん、結構トンデモナイ。彼女を慕う彼氏(柄本佑)がいる。彼女を気遣う幼なじみ(高良健吾)もいる。それなのに出版社の営業マン(新井浩文)とちゃっかり不倫関係。しかも、その不倫男にくっついて東京まで来てしまう。

「それって、ただのズルズル女じゃん」と言うなかれ。20代女性が無意識に抱く、「これまでも、これからも、平凡な人生しかないのかな」というモヤモヤを、ミチルはごく自然に体現している。本人はどこまで考えて行動しているのか、いや何も考えていないのか、その浮遊感が絶妙なのだ。

現在、物語は共同購入の宝くじが2億円の大当たりで、それをミチルが独り占めしようとしているといった状況。そう簡単にいくはずもないし、振り回されている男たちや女たちの反撃だってあるだろう。それに、このドラマのナレーションでミチルを「私の妻」と呼んでいる謎の男(大森南朋)も気がかりだ。

幸せの青い鳥を探すどころか、捕まえても握りつぶしてしまいそうな、困ったミチルちゃん。予測不能なその成り行きから目が離せない。

(日刊ゲンダイ 2013.01.29)

NHK川口アーカイブズでイベントが

2013年01月29日 | テレビ・ラジオ・メディア

放送批評懇談会の理事会に出席。

議事とは別に、以下のような、お知らせがありました。

興味のある方、ぜひ。


NHK川口アーカイブズ
イベントのお知らせ

2013年2月3日、川口NHKアーカイブスにてイベントを開催いたします。川口の「公開ライブラリー」10周年を記念してスペシャル上映会&トークショー。録画テープが発見された幻のTVドラマ「落下傘の青春」を上映します。「心を豊かにするアーカイブス映像の魅力」と題してトークショーを行います。
http://www.nhk.or.jp/archives/kawaguchi/event/index.html

日時:2013年2月3日(日)13:00~17:00(開場は12:30)
場所:川口・彩の国ビジュアルプラザ4階 映像ホール
    http://www.nhk.or.jp/archives/kawaguchi/access/map3.html
定員:300名
申込:入場無料。事前のお申し込みが必要です。
    以下のURLよりお申し込みください。
    http://www.eizou.pref.saitama.lg.jp/library/OnCpf20
主催:NHKアーカイブス、埼玉県

プログラム
12:30       開場
13:00~13:40  埼玉県企画映像上映
          「水とともに歩む 行田の歴史 忍の浮き城」
13:40~14:40  NHKドラマ上映
          「落下傘の青春」(1975年放送・単発)
14:40~15:10  仁科亜季子さん(「落下傘の青春」出演)
          ステージ・インタビュー
15:20~17:00  ゲスト4名のトークショー
 ゲスト:里中満智子さん(マンガ家)、仁科亜季子さん(女優)
   泉麻人さん(コラムニスト)、こうたきてつやさん(テレビ評論家)

※入場無料・HPにて事前登録制

お申し込みは以下のサイトからお願いします。
http://www.eizou.pref.saitama.lg.jp/library/OnCpf20

お電話・FAXでもお申込みいただけます。
TEL:048-260-7777(平日9:30?18:00)
FAX:048-265-2628

今どきの「BS」について

2013年01月28日 | テレビ・ラジオ・メディア
(家の庭で梅の花が咲き始めました)


某週刊誌から、BSに関する取材を受けました。

現在のBSをどう捉えるか、またオススメのBS番組があれば挙げてください、とのこと。

気がつけば、かなりBSのファンになっていることもあり、しっかりお話をさせていただきました。

そうそう、先日、新聞にこんな記事も出ていましたね。


NHKは23日、4月から幼児向けの新番組「おとうさんといっしょ」をBSプレミアムで放送すると発表した。

子育てをする父親「イクメン」を応援しようという狙いで、週末の朝に、歌や体操で親子一緒に楽しめる内容になる。新キャラクター「シュッシュ」と「ポッポ」も登場する。

放送は日曜午前8時から。1959年から続く長寿番組「おかあさんといっしょ」(Eテレ)との連動も検討しているという。

(読売新聞 2013.01.23)



「おかあさんといっしょ」から、「おとうさんといっしょ」の時代へ。

結構なことです。

どうせなら、「おじいちゃんといっしょ」とか、「おねえさんといっしょ」とかも作ったらいいのに(笑)。



「3年生ゼミ」、今年度終了

2013年01月27日 | 大学

昨年12月から就職活動の日々が始まった3年生たち。

授業としてのゼミは、今週、2012年度の最終回を迎えました。

ここからは、この1年の個人研究の成果を踏まえ、卒論の準備と
就活の並行作業になります。

どちらもマイペースで!(笑)


大学院の授業も最終回

2013年01月27日 | 大学

この修士課程の授業には留学生も参加していて、私自身、アジアの放送事情を知る、いい機会となりました。

おつかれさま!

「視聴覚教育」の今学期最終回

2013年01月27日 | 大学

生放送と同じ形式で、1分間のミニ番組「ことわざ講座」を制作した「視聴覚教育」。

最終回は、その発表会でした。

初の映像制作、おつかれさま!













これは「二階から目薬」です(笑)

HTB「イチオシ!モーニング」の後で

2013年01月26日 | テレビ・ラジオ・メディア

朝7時から、HTB「イチオシ!モーニング」の生放送でした。

「外国人留学生の就職活動」のニュース、チャゲアス復活の話題などでコメントしました。





番組終了後、ホテルに戻って朝食をとっていたら、上智大学英文学科の小林章夫先生とばったり。

たまたま私用で札幌に来ていらしたそうだが、世間は狭い(笑)。

小林先生は、ご専門のシェイクスピアや英国詩人に関する著作はもちろん、翻訳や、英国文化をめぐる評論やエッセイでも知られている。

学科は違うが、文学部の教授会などで聞く、先生の洒脱というか、粋な発言がいつも楽しみだ。

朝食の席ではなく(笑)、いつか、お酒でも飲みながら、先生の座談をじっくりと伺ってみたいものです。

明日(土)の朝、HTB「イチオシ!モーニング」生出演

2013年01月25日 | テレビ・ラジオ・メディア




札幌に来ています。

街なかの雪、多いです。

道路、凍っています(笑)。






今日(金)の午後は、例によって、HTB「イチオシ!」生出演でした。

明日(土)の朝も、例によって(笑)、「イチオシ!モーニング」です。



昭和30年代のテレビっ子たち

2013年01月24日 | 「東京新聞」に連載したコラム

東京新聞に連載しているコラム「言いたい放談」。

今回を、先日亡くなった元横綱大鵬からの連想です。


君は大鵬を見たか

元横綱大鵬の訃報に接して、すぐ頭に浮かんだのは幼なじみの顔だった。名前は稔くん。親戚で家は隣同士、生まれたのも同じ年だ。昭和三十年代の子供として一緒に遊びながら育った。

「巨人、大鵬、卵焼き」は確かに私たちが好きだったものだ。その頃、故郷・信州のテレビはNHKと民放一局。プロ野球中継といえば巨人戦であり、子供は自動的に巨人ファンになる。

大相撲中継もよくどちらかの家で見た。千秋楽で大鵬と柏戸の決戦が毎回のように行われ、ほとんどは大鵬が勝った。一度、全勝同士の取組で大鵬が敗れたことがあり、その時、私は悔しまぎれに柏戸の悪口を言った。

ところが同意してくれるはずの稔くんが「うん」と言わない。それどころか、なぜ大鵬が負けたのかを、取り口を振り返りながら説明しはじめたのだ。勝った理由ではなく、負けた原因を探る作業は楽しくはない。しかし、稔くんが示した「逆からの視点」は新鮮だった。調べてみるとそれは昭和三十八年の九月場所で、二人は八歳だった。

私は北海道の大学に赴任して以来、日本ハムファイターズのファンだ。大相撲は夜のダイジェストしか見ていない。だが、かつて母が作ってくれた甘い卵焼きは好きなままだ。私に「失敗学」の基礎を教えてくれた稔くんも大人になって、現在はエプソンの社長をしている。

(東京新聞 2013.01.23)

「4年生ゼミ」の最終回

2013年01月24日 | 大学

風邪で欠席の1名を除いて、ほぼ全員集合の4年生ゼミ。

今日で最後です。

就職希望のメンバーは全員、4月からの行き先が決まっています。

今年も就職率100%!(笑)。

みんな、よく頑張りました。

メディア研究のゼミということもあり、約7割が、放送、新聞、ネット
などメディア関係です。

2年生からの3年間のつき合いなので、ゼミの最終回は感慨がありましたが、まだ卒論の口頭試問も残っていますから、感傷にひたってもいられません(笑)。

授業「メディアと文化(大衆文化論)」、今学期の最終回

2013年01月24日 | 大学

ドラマをテーマに続けてきた、秋学期の「メディアと文化(大衆文化論)」も、いよいよ今学期の最終回。

テレビ東京のドラマ「鈴木先生」を教材にした授業は、日本の大学で(たぶん)唯一だったでしょう(笑)。

新聞学科の授業ですが、他学部他学科の学生諸君も履修できるようにしてあるので、幅広い受講生がいて、反応も面白かったです。

みんな、かなり熱心に参加してくれたので、毎回、チカラが入りました。

課題であるオリジナルシナリオを提出してもらったので、120本の“新作”を、これからバリバリと読みます(笑)。

演習「テレビ制作Ⅰ」Bクラス、発表会

2013年01月24日 | 大学

今日も映像作品の発表会。

このクラスでも、「ソフィア文学館」のテーマでグループワークが行われ、3本の番組が制作されました。




「花宵道中」





「温室デイズ」





「走れメロス」

ドラマ「夜行観覧車」の熟女優トライアングル

2013年01月23日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今週、取り上げたのは、TBSのドラマ「夜行観覧車」です。


鈴木、石田、夏木のトライアングルが
どう変形していくのか!?

先週から始まったTBS「夜行観覧車」(金曜夜10時)の舞台は、架空の高級住宅地「ひばりが丘」だ。平均的サラリーマンである宮迫博之と鈴木京香にとっては背伸びした買い物だが、嬉しい新居だった。それが2009年のことだ。

そして2013年1月現在。向かいに住む開業医の家で惨劇が起きる。夫が何者かに殺害され、妻の石田ゆり子は半狂乱に。この4年間に一体何があったのか。ドラマは過去と現在を行き来し、視聴者は謎めいた住宅街から目が離せない。

主演は鈴木だが、断然石田が気になる。まず、「絵に描いたような幸せ」のセレブ家族というのが怪しい。そして石田が醸し出す“日常系エロス”も、このまま黙っていないような気がするのだ。

しかし、このドラマには鈴木や石田を凌ぐ秘密兵器が存在していた。自治会婦人部長の夏木マリである。“ひばりが丘の女帝”ともいえる彼女は、この地にふさわしくない者として鈴木を扱うのだ。浅野内匠頭に対する吉良上野介のような底意地の悪さ。絶対隣人にはしたくないタイプを、夏木がシレっとした見事な怪演で見せつける。

家庭内のことは家族にしかわからない。いや、家族だって互いのすべてを知ってはいない。原作は「告白」の湊かなえ。鈴木、石田、夏木のトライアングルがどう変形していくのか、楽しみだ。

(日刊ゲンダイ 2013.01.22)

演習「テレビ制作Ⅱ」、発表会

2013年01月23日 | 大学

こちらも映像作品の発表会。

この上級クラスでは、オリジナルシナリオによる、ショートドラマ3本の制作を行ってきました。




「ムサシとこじろう」





「リア充実ばくはつ」





「LIFE GAME」