碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

夏ドラマ、杏のひとり勝ち!?

2015年07月31日 | メディアでのコメント・論評



発売中の「週刊朝日」最新号で、ドラマ「花咲舞が黙ってない」についてコメントしています。


「お言葉を返すようですが・・・」
杏 ひとり勝ち

話題作が伸び悩む中、“ひとり勝ち”状態で2桁視聴率をキープしているのが「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ系・水曜22時)。池井戸潤氏の原作で、杏が主演。メガバンクを舞台に一般行員の花咲が、誰に対してもはっきりモノ申す爽快さが見どころだ。

「『お言葉を返すようですが……』という言葉をきっかけにたんかを切るのは、水戸黄門の印籠のようなもの。1話完結で見終わってすがすがしいというパターンは、安心です」(上智大学の碓井広義教授[メディア論])

 決めぜりふといえば、大ヒットドラマ「半沢直樹」の「倍返しだ!」は記憶に新しいが、今期は主演の武井咲が「てめぇ~、五寸釘ぶちこむぞ」とたんかを切る「エイジハラスメント」(テレビ朝日系・木曜21時)も、見逃せない。10年ぶりに内館牧子氏が連ドラの脚本を執筆したということで、放送前から期待度が高かった。お茶くみや過度なハラスメントに、“時代錯誤”という声があがるものの、TVコラムニストの桧山珠美氏はこう言う。

「ドロドロの女社会を描くのが得意な内館さんの脚本だけあって、『25歳すぎたら女じゃない』などセリフがエグくて楽しめる。『五寸釘~』という決めぜりふは、スカッとしますね」

 初回は9.7%と控えめな出だしになったが、3話目まで9%台をキープ。コアなファンがいるようだ。

「新人OLを軸に置いたことで、メイン視聴者の中高年をイタイ設定に描き、反感を買ってしまったため、視聴率が伸びなかったのではないか。開き直って、もっとコテコテのハラスメントで楽しませてほしいですね」(ドラマライターの田幸和歌子氏)

(週刊朝日 2015年8月7日号より抜粋)


【気まぐれ写真館】 オープンキャンパス「体験授業」初日 (2)

2015年07月31日 | 気まぐれ写真館



















新記録! 中学3年から「4年連続参加」の高校3年生です

【気まぐれ写真館】 オープンキャンパス「体験授業」初日 (1)

2015年07月31日 | 気まぐれ写真館










1日に3回行った「体験授業」は、すべて満員御礼。感謝です。









【気まぐれ写真館】 期末試験ウイーク、終了

2015年07月30日 | 大学

上智大学オープンキャンパスで、「体験授業」を行います

2015年07月29日 | 大学
昨年、受講生の皆さんと


今年もまた、7月30日(木)、31日(金)の両日、新聞学科の「体験授業」を担当することになりました。

高校生の皆さんに、テレビセンターのスタジオを使って行っている実習授業「テレビ制作」を、体験してもらおうという企画です。

おかげさまで毎年希望者が多く、30日(木)、31日(金)、それぞれ3回ずつ、計6回行いますが、すべて「定員制」をとっています。

当日、各回の30分前に配布する「整理券」が必要なので、受講希望の皆さんは、以下の大学サイトで確認の上、参加してください。

オープンキャンパス情報(四谷キャンパス):
http://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/gakubu_kanren/oc?kind=0


というわけで、高校生諸君と父母の皆さん、四谷キャンパスで会いましょう!


夏ドラマのダークホース、「民王(たみおう)」が面白い

2015年07月29日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今回は、テレビ朝日のドラマ「民王(たみおう)」について書きました。


テレビ朝日系「民王」
ワニ顔を千変万化させる遠藤と
“ダメ息子”菅田の怪演

猛暑に圧倒されたかのように、全体的に元気がない今期ドラマ。そんな中で思わぬ拾い物のような1本が、この「民王」である。話は何とも破天荒で、時の総理大臣・武藤泰山(遠藤憲一)と、そのバカ息子・翔(菅田将暉)の体が、突然入れ替わってしまうのだ。

2人は周囲に悟られないよう誤魔化しながら、回復を待とうとする。だが、泰山の姿形となった翔は秘書官が書いた答弁を棒読み。しかも、まともに漢字が読めないため、野党からも失笑を買う。一方、見た目は翔だが傲岸無礼なままの泰山も、就活で訪れた会社で面接官を罵倒し、説教までしてしまう。

“入れ替わり”という設定はこれまでにもあった。大林宣彦監督作品「転校生」の幼なじみ男女や、「さよなら私」(NHK)の親友同士のアラフォー女性などだ。しかし総理大臣父子は秀逸で、政治や権力をめぐるドタバタコメディでありながら、一種の風刺劇にもなっている。

また、遠藤憲一と菅田将暉のテンションの高さが尋常ではない。2人はさだまさしの自伝ドラマ「ちゃんぽん食べたか」(NHK)でも父子を演じているが、まるで別人だ。ワニ顔を千変万化させる遠藤はもちろん、奮闘するダメ息子を演じる菅田の怪演も一見の価値あり。同じ池井戸潤の原作だが、黙ってないのは花咲舞だけではない。

(日刊ゲンダイ 2015.07.28)

「政府与党 報道威圧」のこと

2015年07月28日 | ビジネスジャーナル連載のメディア時評



ビジネスジャーナルでの連載、碓井広義「ひとことでは言えない」。

このブログにアップしていなかった分を、転載しておきます。


報道威圧に屈するフジとテレ東

批判的報道は規制すべきという暴論

 6月25日に行われた自民党の有志議員による勉強会で、メディアに対する威圧的な発言が続出し、現在も大きな問題になっている。問題視されるのも当然で、発言内容には耳を疑うような言葉が並んでいた。以下がそれである。

 「反・安保(安全保障関連法案)を掲げ、国益を損ねるような一方的な報道がなされている」ので、「こらしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」であり、「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」というのだ。

 これはつまり、政権に批判的な報道機関は広告主を通じて規制すべきだという、天下の暴論である。民放の足元を見たような“兵糧攻め”もどきの幼稚な発想にあきれてしまう。

報道威圧を、テレビはいかに伝えたか

 勉強会翌日の26日夜、テレビ各局はメインのニュース番組でこの件を報じたが、その内容や温度には明らかにばらつきがあった。

 『ニュースウオッチ9』(NHK)では、河野憲治キャスターが「報道の自由、表現の自由は、いうまでもなく民主主義の根幹。自民党の若手議員の発言や、とりわけ作家の百田尚樹氏による『沖縄の2つの新聞は潰さなければならない』という発言は、報道機関に所属する者として決して認められない」とカメラ目線で主張した。

 また、「メディアの是非は視聴者や読者が決めます。こうした発言をする政治家の是非は、選挙で有権者が決めます」と述べたのは、『NEWS ZERO』(日本テレビ系)の村尾信尚キャスターだ。

 『NEWS23』(TBS系)の膳場貴子キャスターは、「権力による報道規制にほかならないと思うのですが」と、コメンテーターに問いかけるかたちだった。

 『報道ステーション』(テレビ朝日系)の古舘伊知郎キャスターは、この問題を伝えた後で「こういう話をしているだけで、この番組もこらしめられるんですかね」と苦笑いした。さらに、「政権が気に入る意見とか、お気に召す報道をすることで、世の中が豊かになるとは思えない」と締めくくった。

各局の対応に表れた温度差

 驚いたのは、『あしたのニュース』(フジテレビ系)と『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)だ。ニュースとして取り上げてはいたが、VTRによる説明のみで、キャスターなどがスタジオでコメントすることはなかった。残念ながら、その腰の引け具合は当事者意識の欠如といわざるを得ない。

 今回、与党議員たちが行った問題発言の背景には、安倍晋三政権が強めている「メディアコントロール」がある。4月にも、自民党がNHKやテレビ朝日の経営幹部を呼びつけ、個別番組の問題について異例の事情聴取を行ったばかりだ。

 しかし、これまでも今後も、多様な情報を発信すると共に権力を監視し、問題点を指摘することはジャーナリズムの責務である。それをしないのは、メディアが自らの首を絞めるに等しい。

(ビジネスジャーナル 碓井広義「ひとことでは言えない」2015.07.14)

「バカリズム・ドラマ」のこと

2015年07月28日 | ビジネスジャーナル連載のメディア時評



ビジネスジャーナルでの連載、碓井広義「ひとことでは言えない」。

このブログにアップしていなかった分を、転載しておきます。


バカリズム脚本のドラマが超面白いワケ 
 鋭い人間観察と苦笑いが生む絶妙なエピソード

 昨年の連続ドラマ『素敵な選TAXI(センタクシー)』(フジテレビ系)の脚本で、「第3回市川森一脚本賞」の奨励賞を受賞したお笑いタレントのバカリズム。

 6月23日には、バカリズムが脚本を手がけた単発ドラマ『かもしれない女優たち』(フジテレビ系)が放送された。

 今回は、この2本を振り返ることで「バカリズム・ドラマ」の魅力を探ってみたい。

■よくできた連作短編集 『素敵な選TAXI』

 昨年秋の放送時、いい意味で予想を裏切られた。「タイムスリップするタクシー? 脚本がバカリズム? 大丈夫なのか?」と思っていたが、ふたを開けてみると、いい具合に肩の力が抜けた癒やし系のSFドラマだった。

 なにかトラブルを抱えている人物が、偶然乗ったタクシー。それは、過去に戻れるタイムマシンだった。恋人へのプロポーズに失敗した売れない役者(安田顕)、駆け落ちする勇気がなかった過去を悔いる民宿の主人(仲村トオル)、不倫相手である社長と嫌な別れ方をした秘書(木村文乃)などが乗車する。

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では、タイムマシンの役割を果たすのは、ガルウイングドアの「デロリアン」だったが、同ドラマでは40年以上前のトヨタ「クラウン」のタクシーというのがうれしい。

 運転手は“お久しぶり感”のある竹野内豊だ。制服にひげといういでたちで乗客の話をじっくりと聞き、彼らを「人生の分岐点」まで戻してくれる不思議なおじさんを飄々と演じており、ちょっとした新境地だった。

 乗客は過去に戻って新たな選択をするが、必ずしも事がうまく運ぶわけではなく、もうひと波乱ある。バカリズムの脚本は、そのあたりのひねりがきいており、よくできた連作短編集のような掘り出し物の1本だった。

■後味のいいパラレルワールド 『かもしれない女優たち』

 『素敵な選TAXI』同様、この単発ドラマも「人生の岐路と選択」というテーマに挑んだ野心作だ。

 ヒロインは竹内結子、真木よう子、水川あさみの3人。女優として成功している彼女たちが、「あり得たかもしれない、もうひとつの人生」を競演で見せるところがミソである。

 例えば、現実の竹内は15歳で事務所にスカウトされたが、「もし、それを断っていたら」という設定でドラマが進む。大学を出て編集者になった竹内は、恋人との結婚を望みながら、なかなか実現できないでいる。

 また、女優志望の真木と水川は、アルバイトを続けながらオーディションを受けては落ちまくる日々だ。もうあきらめようかと思っていた頃、2人に思いがけない出来事が起きる。

 エキストラ扱いで、顔も映らない端役を務める現場。邦画を見るとみじめな気分になるからと、レンタルビデオ店で洋画ばかりを借りる日常。いきなり売れっ子になった新人女優への複雑な思い……。

 バカリズムの脚本は、下積み女優にとっての“芸能界のリアル”を、苦笑い満載のエピソードで丁寧に描いていく。

 3人の女優がそれぞれの軌跡と個性を生かした物語だからこそ、本人たちが演じる「あり得た自分」が絶妙にからみ合う。その結果、実に後味のいいパラレルワールドが成立していた。

 「バカリズム・ドラマ」の魅力は、ユーモアの中にある鋭い人間観察と、人に対する温かい眼差しだ。こうした単発ドラマもいいが、今後、バカリズムにはぜひ連続ドラマの新作を書いてほしい。

 なんといっても、脚本こそがドラマの核であり、設計図であり、その成否を決めるものだ。バカリズムという個性あふれる新たな書き手の登場を歓迎し、大いに期待したい。

(ビジネスジャーナル 碓井広義「ひとことでは言えない」2015.07.03)

映画「海街diary」のこと

2015年07月27日 | 「ヤフー!ニュース」連載中のコラム


ヤフー!ニュースでの連載、碓井広義の「わからないことだらけ」。

このブログにアップしていなかった分を、転載しておきます。


“平成の小津映画”と呼びたい、
『海街diary』の心地よい時間

是枝裕和監督『海街diary』の公開から間もなく1ヶ月。未見の皆さんには、ぜひスクリーンでご覧になることをオススメしたい。

ドキュメンタリーの優れた作り手として注目されていた、テレビマンユニオンの是枝裕和ディレクターが、『幻の光』で映画監督デビューしたのは1995年のことだ。あれから20年。そのキャリアには、『ワンダフルライフ』や『誰も知らない』など評価の高い作品が並ぶが、この『海街diary』もまた是枝監督の代表作の一つになるだろう。

見終わって最初の感想は、「もっと見続けていたい」だった。何より、この姉妹たちの日常を、ずっと見ていたかった。物語としての1年という時間経過と共に、彼女たちの中で、静かに何かが変わっていく。その繊細な移り変わりに立ち会う幸福感が、終映後も尾を引いていたのだ。

三姉妹が、鎌倉にある古い家で暮している。しっかり者の長女・幸(綾瀬はるか)、縛られない性格の次女・佳乃(長澤まさみ)、のんびりした三女・千佳(夏帆)だ。父は15年前に家を出ていたし、母は再婚している。育ててくれた祖母もまた亡くなってしまった。

突然、父の訃報が届く。葬儀が行われた山形の小さな町で、3人は腹違いの妹・すず(広瀬すず)と出会う。病気になった父の世話をしてくれた、中学生のすず。実母は亡くなり、継母との関係はしっくりいっていない。三姉妹を「父が好きだった場所」に案内し、4人で風景を眺めるシーンが印象的だ。

駅での別れ際、幸が突然、「すずちゃん、鎌倉に来ない? 一緒に暮らさない? 4人で」と声をかける。このひと言で、物語が大きく動き出すのだ。是枝監督は、あるインタビューで「これは捨て子が捨て子を引き取る話だなと思った」と語っている。

捨て子とは強烈な言葉ではあるが、実際、姉妹たちは父にも母にも捨てられたことになる。鎌倉の古くて大きな家で暮らすのは”欠けた人のいる家族”、もしくは”不在者のいる家族”だったのだ。長女の幸は、年齢的なこともあり、不在の父や母へのわだかまりがかなり強い。だが、それもまた、すずを受け容れることで変わっていくのだ。

思えば、小津安二郎監督の映画でも、何度か“不在者のいる家族”が描かれてきた。『父ありき』や『晩春』は母親が、『秋日和』では父親が不在だった。不在、つまり失われていることが、そのまま不幸ではないと感じさせるという意味で、小津作品と本作は重なるのかもしれない。

また、この映画では、長い年月を経た家が、不在の父や母の代わりに娘たちを見守っている。帰る場所、ずっと居ていい場所としての家。懐かしさを感じさせるこの日本家屋は、そのまま小津作品に出てきても不思議ではない。

加えて、この映画における綾瀬はるかの佇まいが、小津作品で原節子が演じてきた女性たちを思わせる。凛とした美しさ。強さと優しさ。さらに、どこか自分を無理に律している切なさも、小津映画のヒロインに通じるものがある。本作に関してだけでも、是枝監督が”平成の小津安二郎”なら、綾瀬はるかは”平成の原節子”だ。

そしてもう一人、特筆すべきは広瀬すずだろう。「すず」という名前と役名が同じであることも、決して偶然ではないとさえ思わせる。それほど作中のすずのイメージは鮮やかだ。しかし、成長していく少女ほど儚(はかな)いものはない。いや、だからこそ、「今という時間」にしか映しこめない輝きがここにある。桜並木のトンネルを自転車で走り抜けていくシーンなど、長く記憶に残る名場面と言うしかない。

ふと思い出すのは、中原俊監督の『櫻の園』(1990年)だ。あの作品の原作もまた吉田秋生の漫画だった。桜、そして少女たち。両者に共通する美しさ、狂おしさ、そして儚さが、映画監督たちを強く惹き付けるのだろうか。

すでにドラマやCMでたくさんのスポットを浴びている広瀬だが、この映画への起用はそれ以前に決まったことだという。是枝監督の慧眼、恐るべし。彼女を発見したことで、この作品の制作を決意したのではないかと想像したくなるほど、その存在感は際立っている。

この映画には、驚愕の事件も、泣かせる難病も、気恥ずかしくなるような大恋愛も登場しない。しかし、不在者をも包み込みながら、自分たちの居場所で積み重ねていく日常の豊かさを、静かなるドラマとして描き切った秀作である。是枝監督と四姉妹に拍手を送りたい。

(ヤフー!ニュース 碓井広義の「わからないことだらけ」2015.07.08)

「桂米朝ドキュメンタリー」のこと

2015年07月27日 | 「ヤフー!ニュース」連載中のコラム


ヤフー!ニュースでの連載、碓井広義の「わからないことだらけ」。

このブログにアップしていなかった分を、転載しておきます。


桂米朝のドキュメンタリーに、
「落語」の底ヂカラを見た

6月20日に放送された、NHK・ETV特集『洒落(しゃれ)が生命(いのち)~桂米朝 「上方落語」復活の軌跡~』が、「落語」の底ヂカラを示して、見ごたえがあった。

今年3月に、89歳で亡くなった桂米朝。上方落語だけでなく、落語という文化そのものを支え、発展させてきた功労者だ。この番組は、師匠の歩みを辿る人物ドキュメントであると同時に、上方落語への見事な案内状でもあった。

神主の息子に生まれがら、子供の頃からの落語好きだ。昭和20年に19歳で召集されるが、病気で入院する。傷病兵たちの前で語った一席で、「笑いだけでなく、生きる力を与える」落語の凄さを再認識するのだ。戦後、桂米團治に弟子入りしてからの活躍は言うまでもない。

また、番組を見ていて、師匠が続けてきた地道な取り組みに驚く。先輩の落語家たちを訪ね歩き、古い埋もれた噺を掘り起こしていったのだ。

たとえば「天狗さし」という一席がある。天狗を捕まえ、すき焼きならぬ「天狗すき」を作ろうという話だ。その中に登場する、「念仏ざし」という言葉の意味を探し続けるエピソードに、その人柄がよく表れていた。

番組で師匠について語る人たちも、大西信行、矢野誠一、筒井康隆、山折哲雄など、そうそうたる顔ぶれだ。

中でも矢野が語った、“東京進出”の回想は貴重だろう。師匠の大ネタ「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」に度肝を抜かれた、当時41歳の立川談志の姿が浮かんでくる。

噺の発掘だけでなく、新しい話芸を作ること、また後進を育てることにも努めた桂米朝。「落語は現世肯定の芸であります」の言葉が印象に残る、良質なドキュメンタリーだった。

再放送は、6月27日(土)よる0時(金曜深夜)から。見逃した大人たちに、オススメしたい。

(ヤフー!ニュース 碓井広義の「わからないことだらけ」2015.06.26)


【気まぐれ写真館】 富良野で、倉本聰先生と  2015.07.25

2015年07月26日 | 気まぐれ写真館



滝川で、アート展を見る 2015.07.25

2015年07月26日 | 舞台・音楽・アート
「BetweeN  帰山昌子―伊賀信 2人展」







帰山昌子さん



滝川市 ギャラリーCOYA 0125-22-2101
8月2日までの金・土・日曜日に開廊
主催:一般社団法人 風の美術館

HTB北海道テレビ「イチオシ!モーニング」 2015.07.25

2015年07月26日 | テレビ・ラジオ・メディア
「イチオシ!モーニング どようび」の皆さん



MCの愛里さん、依田アナ、オクラホマ藤尾さん



野球解説の岩本さん



ファイターズガールの樫野さん、安念さん



今週の「木村愛里さん」

フジテレビ月9「恋仲」は、なぜ、つまずいたのか!?

2015年07月25日 | メディアでのコメント・論評



日刊ゲンダイに、フジテレビの月9ドラマ「恋仲」に関する特集記事が掲載されました。

この記事の中で、解説しています。


死んだ「月9」神話
「恋仲」初回視聴率1ケタの惨敗スタート

 フジテレビの象徴ともいえる「月9」の金看板が倒れつつある。 20日にスタートしたドラマ「恋仲」(フジテレビ系)の初回平均視聴率が9.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区=以下同)と大コケ。1987年から始まった「月9」枠では初の1ケタ発進となった。

 「東京ラブストーリー」(91年)や「ロングバケーション」(96年)など社会現象を巻き起こしてきた“ドル箱枠”だが、近年は絶不調。王道の恋愛ドラマにこだわるあまり、今や“負のレガシー”と化している。  

 上智大教授(メディア論)の碓井広義氏はこう語る。

 「ドラマの概要が発表された当初から、福士蒼汰と本田翼のドラマってそもそも需要があるの? と疑問でした。福士くんは“あまちゃんバブル”でブレークしましたが、主演を背負えるほどの技量はあるのか。モデルとしての本田翼はともかく、『女優・本田翼』の支持者はいるのか。この2点を考えただけでも、フジテレビのアンテナはズレているなと感じます」


 テレビ離れが進む若者を取り込むべく、同世代の人気者を起用したが、結果は完全に裏目。

 「これに追い打ちをかけたのがストーリーです」と碓井氏が続ける。

 「ドラマは脚本が肝。にもかかわらず、高校時代の三角関係が7年後も続いて……なんて、いつの世の恋愛ドラマ? という感じ。花火をバックにキスしてもいいですが、既視感たっぷりのドラマにガッカリ。まるで恋愛ドラマのパロディーでした。仕事じゃなかったらチャンネルを替えてますよ。作り手側であるフジのセンスはどうなっているのか。いくら恋愛ドラマだからといって“王道”をはき違えています。

 ただ、『さすが』と思ったのは視聴者の見る力。視聴率が1ケタだったのは、これだけ旧態依然としてありがちなものを見せられた視聴者の疑問の表れです。ニュースでは“まさかの1ケタ”って書いてましたが、全然“まさか”じゃない。このままでは、来週は7%くらいまで下がる可能性もあります」


 放送中のフジのドラマは「HEAT」が初回6.6%、「リスクの神様」は7.0%など、いずれも大苦戦。今週末に放送される、これまた看板番組「27時間テレビ」のキャッチコピーは「テレビの時代はもう終わり?……でも俺、本気出しちゃいます」。

 本気なのは分かるが、方向性を間違えていたら、視聴者に響くわけもなし。“月9”の不調は成功体験から抜け出せず時流を読み誤ったフジテレビの「自爆」だ。

(日刊ゲンダイ 2015.07.24)

HTB北海道テレビ「イチオシ!」 2015.07.24

2015年07月25日 | テレビ・ラジオ・メディア


MCのヒロ福地さん、ゲストは野球解説の建山義紀さん



オクラホマ河野真也さん



MCの村上亜希子さん



村上さんと河野さんのサイン入り「イチオシまつり」うちわ