雷雲の中、旧式のエレベーターに乗ったような不規則なアップダウンを繰り返しながら、飛行機が高度を下げていく。って、冒険小説じゃないけど、結構どきどき感のある羽田上空だった。
昨夜、最終のひとつ前の便で、北海道から戻った。
日中は、札幌ドームで「HTB北海道テレビ開局40周年記念企画」の生イベント&生放送を見に行った。
広いグランドには、一般のお客さんがたくさんいる。番組ブースもある。記念グッズの店もある。
そして、大泉洋さんたち「チーム・ナックス」が”挑戦”する数々のアトラクション。彼ら5人が、サッカーのゴールキックをしたり、綱引きをしたり。周囲で見物する観客も、目の前の”北海道産”の人気者たちに大喜びだった。
おお、これはもう、放送局の「周年イベント」というより、チーム・ナックスの「ファン大感謝祭」みたいではないか(笑)。チーム・ナックスの、チーム・ナックスによる、チーム・ナックスのための催しに見えるぞ。
チーム・ナックスが所属する「オフィス・キュー」は、北海道においては、ジャニーズ事務所と吉本興業を合わせたような力を持っている。そのことが垣間見られた札幌ドーム、いや、すごいもんでした。
個人的に面白かったのは、ヒロ福地さんと北川久仁子さんがMCを担当していた「この40年を振り返る」コーナー。60年代から70年代、80年代と順番に登場する当時の映像と、そのころの出演者たちの写真が、それぞれ現在との比較もあって、見ていて飽きない。
それと、道内の高校のOB・OGが、3人一組となってクイズに挑戦する企画もよかった。「高校生ウルトラクイズ」のシニア版みたいなものだ。かつての秀才高校生も、やんちゃ高校生も、等しく40代、50代となって、自分の顔に自分の人生が現れている。彼らの顔を眺めているだけでも十分楽しめた。
ヒロさんたちの中継現場から「イチオシ!」のブースに移動。スタッフと雑談していたら、ちょうどカメラがやってきたので、そのままチョイ生出演となった。HTBの荻谷社長もTシャツ姿で現れ、ご挨拶。
スタッフの皆さんにとっては、そんなに長くない準備期間で、普段の番組作りもしながらの大仕事。とにかく、相当な人数の参加者があって、よかった、よかった。おつかれさまでした。
HTBの40周年関連としては、『水曜どうでしょう』の藤村ディレクターが初めて演出したというドラマ『歓喜の歌』(9月7日放送)が楽しみだ。
地方局で、ドキュメンタリーやバラエティを自社制作することも大変なのだが、ドラマとなるともっと大変。それをやってのけたわけで、それだけでも拍手だ。前評判もいいらしい。乞う、ご期待だ。
その後、私はドームから札幌駅方面へ。
FMノースウエーブで、特番の「ステーション・”トラベル”・サタデー」に生出演。海外への旅をテーマに8時間の放送という、こちらも大胆な企画である。
お題が「大人の旅」ということだったので、これまでに行ったいくつかの海外の街の話をさせていただいた。話しながら、一番好きなのはチェコのプラハなんだよなあ、とあらためて思った。迷宮の街、いつかまた行ってみたい。
終わって、千歳空港へと向かう。例によって、ラジオのプロデューサー氏が愛車・シトロエンで送ってくださった。高速を走りながら、車内での雑談が楽しい。
そして、定刻より少し遅れて出発した飛行機は、冒頭の雷雲を突き破っての羽田着。今回も、かなり密度の濃い2泊3日だった。
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