碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

公開シンポジウムまで、あと2週間

2010年10月31日 | テレビ・ラジオ・メディア

公開シンポジウム
ギャラクシー賞受賞
「報道活動」を見て、
制作者と語る会



2010年ギャラクシー賞「報道活動部門」受賞作を上映・鑑賞して、制作に携わった放送局関係者、選奨委員、会場参加者が語りあう公開シンポジウムです。

ギャラクシー賞に輝く報道活動は日本を代表する優れた放送番組ですが、放送エリア外ではなかなか視聴する機会がありません。その上映は、報道をじっくりと振り返る得がたい機会です。

また、制作者、取材者、批評者、研究者、学生、視聴者などが一堂に会してテレビ・ラジオ報道について議論することは、報道の現状や課題を浮き彫りにし、放送にとって大きな意義があります。

多くの方々のご参加をお待ち申し上げます。

●日時:2010年11月13日(土)
13:00~17:00(開場 12:30)

●場所:日本大学藝術学部江古田キャン
パス(西武池袋線各駅停車にて
江古田駅下車 北口より徒歩3分) 
東棟2階 E207教室

●入場無料(定員100名) ※事前申込み不要。どなたでも入場できます。


●主催:放送批評懇談会ギャラクシー賞
報道活動部門委員会
●後援:日本大学藝術学部放送学科


【プログラム】
12:30  開場/受付開始
13:00~13:05  開会あいさつ

13:05~14:15(part1)
●北海道テレビ「議会ウォッチ」上映
●札幌テレビ「聴覚障害偽装事件における一連の報道」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
北村稔(北海道テレビ)、眞鍋浩史(札幌テレビ)、麻生千晶(放懇)、山田健太(同)

14:25~15:35(part2)
●伊那ケーブルテレビジョン「上伊那の戦争遺構シリーズ」上映
●朝日放送「NEWSゆう+ 追及!終わらない年金問題」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
伊藤秀男(伊那CATV)、天本周一(朝日放送)、露木茂(放懇)、坂本衛(同)

15:45~16:55(part3)
●AMラジオ災害問題協議会「関西発 
いのちのラジオ 災害への備え」試聴
●鹿児島テレビ「ナマ・イキVOICE~オンナたちの小さな挑戦・20年」上映
●ディスカッション
谷 五郎(ラジオ関西)、石神由美子(鹿児島テレビ)、鈴木典之(放懇)、小田桐誠(同)

16:55~17:00  閉会あいさつ

※各パートのディスカッションには放懇選奨委員が加わります。
※総合司会は選奨委員長の碓井広義。

札幌駅は“アート・ステーション”

2010年10月31日 | 映画・ビデオ・映像

札幌駅のコンコース。

ここで、「アラン・レネとフランス映画ポスターの世界」という展示が行われていた。



通路を使っての、しゃれた催しだ。








札幌駅には、お馴染みの五十嵐威暢さん、そして流政之さんといった世界的な彫刻家の作品も設置されている。




流 政之「TERMINUS」



いわば“アート・ステーション”だ。

こういう取り組みが行われる駅って、面白いよなあ。

札幌での“定番”

2010年10月30日 | 本・新聞・雑誌・活字

例によって、ススキノのお蕎麦屋さん「まる山」へ。

で、例によって、「鴨せいろ」。



他のメニューもあるのに、ほんと、こればっかりだ(笑)。

でも、美味いんだから仕方ない。

「一旦好きになったら、どこまでも」という行動パターンは、我ながら可笑しいけど。

そして、また例によって、古書の「石川書店」へ。

まず店頭のお宝ワゴン(100円コーナー)を精査し、その後、店内をぐるぐる回る。

今日の成果は・・・


三島由紀夫「文化防衛論」新潮社(1969年)

つかこうへい「蒲田行進曲」角川書店(1981年 初版)

加藤周一「世界の50年と日本の進路」かもがわ出版(1999年)

加藤周一「加藤周一、高校生と語る」かもがわ出版(2001年)

原寿雄ほか「本と新聞 再販制度を考える」岩波書店(1995年)

佐高信ほか「信号機の壊れた格差社会」岩波書店(2008年)


合計で、なんと1100円也。

ありがたいことです(笑)。


今日30日(土)は、お昼12時から、HTB「ほんわかどようび」に生出演します。


HTB「イチオシ!」で、森さやかアナと再会

2010年10月29日 | テレビ・ラジオ・メディア

今日のHTB北海道テレビ「イチオシ!」で、嬉しかったのは、森さやかアナとの再会。

いわゆる産休で約8カ月、この番組をお休みしていたのだが、復帰してきたのだ。

久しぶりで会った“さやかママ”は、以前より一層美しくなったのではないか(笑)。



安定した原稿読みやトークも健在だったし、森さんがいることで、スタジオに柔らかな空気が流れているのが分かる。

やはり貴重な人材なのだ。


今日の特集では、バスツアーが面白かった。

北海道はバスツアーが盛んで、今回の「回転ずし&スイーツまんぷくツアー」や、紅葉を眺めながらの「走る歌声喫茶ツアー」など工夫されたものが多い。

“行き先”が豊富(笑)なことも北海道の強みです。



小春日和の札幌にて

2010年10月29日 | テレビ・ラジオ・メディア

月イチ恒例の、札幌に来ている。

昨夜、新千歳空港に着いた時は気温が1度だったが、今日は晴天で、日差しが暖かい。

秋と冬が一緒に来たような雰囲気だ。


午前中は、UHB「のりゆきのとーくDE北海道」に生出演。





今日のテーマは、北海道のソウルフードといわれる「ザンギ」でした。



いわゆる「からあげ」と、どこがどう違うんじゃ、という素朴な疑問にも答える、おいしい内容だった。

午後は、HTB「イチオシ!」です。


今週の「読んで書いた本」 2010.10.29

2010年10月29日 | 書評した本たち

今週、「読んで(書評を)書いた」のは、以下の本です。


大村彦次郎 
『荷風 百 夏彦がいた』 筑摩書房

鈴木義昭
『若松孝二 性と暴力の革命』 現代書館

本格ミステリ作家クラブ:編
『本格ミステリ大賞全選評2001~2010』 光文社

柴崎友香
『よそ見津々』 日本経済新聞出版社

松井晴子:著 村角創一:写真
『建築家が建てた50の幸福な家』 エクスナレッジ



大村さんの新著は、作家というより、文士たちの「らしいなあ」という逸話がたまりません。

本好きにはオススメです。


* 書いた書評は、発売中の『週刊新潮』最新号(11月04日号)に
  掲載されています。


日産に取材拒否された老舗クルマ雑誌『ベストカー』

2010年10月28日 | クルマ

『ベストカー』は愛読誌の一つだ。

その最新(11月26日)号に、これまで見たことのない記事が載った。

「取材拒否」を受けたことの報告である。



相手は日産。

新GT-Rの発表会から閉め出されたが、その理由、記事によれば・・・

「GT-R開発責任者の水野和敏氏による指示で、かねてからベストカーのスクープにより、GT-Rユーザーに迷惑をかけ営業妨害を行ってきたから、ということらしい」。

もしも書かれた通りなら、「へえ~」である。

スクープは、クルマ雑誌の命じゃないですか。

メーカーにとって、時には「やられたなあ」ということはあるだろう。それが迷惑な場面もあるかもしれない。

しかし、基本的にこういう雑誌はクルマ好きが読んでいるのであり、その中には、たとえ高価なGT-Rは無理でも、自分に合った日産車を選んで購入してきた人が結構いるはず。

なんてったって、創刊から33年の老舗クルマ雑誌なのだ。

それを、「スクープが迷惑」で取材拒否というのは、「なんだかなあ~」だと思う。

クルマファンとしても、クルマ雑誌ファンとしても、残念な話であります。

“芸能界”からの「挨拶状」

2010年10月28日 | テレビ・ラジオ・メディア

放送批評懇談会の理事会に出席。

会議が終わった後、事務局の方から珍しいものを見せていただいた。

って言っても、そんなトンデモナイ物じゃないです(笑)。

東山紀之と木村佳乃からの「結婚の挨拶状」であります。



ふ~ん、こういうのをあちこちに配るわけね、と芸能界の一端に触れたと言いますか・・・。

その挨拶状と共に、かわいいボックスに入っていたのが、特製クッキー。

鳩の形やらウエディングケーキ(?)を模したものやら、事務局の女性陣が、そのスイートなお味を堪能しておりました。

ま、何はともあれ(笑)、おめでとうございます。

「ソフィア祭」近づく

2010年10月27日 | 大学

今日は、久しぶりでキャンパスにも日が差した。

大学祭である「ソフィア祭」(11月1日~3日)も本番が近い。

今度の日曜はその前夜祭で、構内のメインストリートを、宣伝隊が練り歩いていた。





この“祭りの前”の雰囲気って、ちょっといいです(笑)。

TBS「報道特集」の金平茂紀キャスターについて

2010年10月26日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』の連載コラム「テレビとはナンだ!」。

今週、取り上げたのはTBS「報道特集」だ。

新キャスターである金平茂紀さんをめぐって書いています。



見出し:

TBS「報道特集」は金平茂紀を生かし切れていない

コラム本文:

この秋、TBS「報道特集」の“顔”が、美里美寿々から金平茂紀キャスターへと変わった。

その経歴は華々しく、「ニュースコープ」副編集長、ワシントン支局長、「ニュース23」編集長などを歴任。報道局長やアメリカ総局長も務めた。

現在は執行役員だから、報道部門だけでなく会社全体の“顔”でもある。

そんな金平キャスターだが、番組で生かし切っているとは言えないのが現状だ。

たとえば16日の放送では「チリ落盤事故・救出劇の裏側」と「ジャピーノ問題」を扱っていた。

チリ編は救出された炭鉱夫たちへの会社による口止め、つまり情報統制などを取材しており、見応えがあった。

ただ、伝えたい全てのことをVTRの中で処理しているため、スタジオで金平キャスターが語る余地はほとんどない。

また、日本人男性とフィリピン女性の間に生まれた子供(ジャピーノ)の救済活動をしている人物のことは、以前別の番組でも見たことがある。

逃げた男性を探し出し、子供の認知を促す様子には頭が下がるが、なぜ今、これを報道するのかが不明確だ。金平キャスターも男たちの「不誠実」を嘆くしか言いようがない。

単なる進行役なら誰でも同じだ。せっかく起用した自前の大物キャスターをなぜ活用しないのか。

十分な時間を与えず、意味のある発言をさせないのはもったいない。

(日刊ゲンダイ 2010.10.26付)

久しぶりの結婚式

2010年10月25日 | 日々雑感

新宿のヒルトン東京へ。



従兄弟の結婚式だった。

そういえば、教え子たちの結婚がひと段落して以来、久しぶりの結婚式だ(笑)。



最近は、親戚と会うのが、冠婚葬祭のうち「葬」の場合が多い。

その意味でも、お目出度い席で、親戚の顔が見られたのは嬉しい。



新郎である従兄弟の挨拶がよかった。

「(初婚だけど)それなりの年齢なので、一緒にいられる時間を大切にしたい」と。

そうだね(笑)。

まずは、とにかく、「お幸せに」です。


公開シンポジウムまで、あと3週間

2010年10月24日 | テレビ・ラジオ・メディア

公開シンポジウム
ギャラクシー賞受賞
「報道活動」を見て、
制作者と語る会


2010年ギャラクシー賞「報道活動部門」受賞作を上映・鑑賞して、制作に携わった放送局関係者、選奨委員、会場参加者が語りあう公開シンポジウムです。

ギャラクシー賞に輝く報道活動は日本を代表する優れた放送番組ですが、放送エリア外ではなかなか視聴する機会がありません。その上映は、報道をじっくりと振り返る得がたい機会です。

また、制作者、取材者、批評者、研究者、学生、視聴者などが一堂に会してテレビ・ラジオ報道について議論することは、報道の現状や課題を浮き彫りにし、放送にとって大きな意義があります。

多くの方々のご参加をお待ち申し上げます。

●日時:2010年11月13日(土)
13:00~17:00(開場 12:30)

●場所:日本大学藝術学部江古田キャン
パス(西武池袋線各駅停車にて
江古田駅下車 北口より徒歩3分) 
東棟2階 E207教室

●入場無料(定員100名) ※事前申込み不要。どなたでも入場できます。

●主催:放送批評懇談会ギャラクシー賞
報道活動部門委員会
●後援:日本大学藝術学部放送学科



【プログラム】
12:30  開場/受付開始
13:00~13:05  開会あいさつ

13:05~14:15(part1)
●北海道テレビ「議会ウォッチ」上映
●札幌テレビ「聴覚障害偽装事件における一連の報道」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
北村稔(北海道テレビ)、眞鍋浩史(札幌テレビ)、麻生千晶(放懇)、山田健太(同)

14:25~15:35(part2)
●伊那ケーブルテレビジョン「上伊那の戦争遺構シリーズ」上映
●朝日放送「NEWSゆう+ 追及!終わらない年金問題」上映
●ディスカッション《終了後10分休憩》
伊藤秀男(伊那CATV)、天本周一(朝日放送)、露木茂(放懇)、坂本衛(同)

15:45~16:55(part3)
●AMラジオ災害問題協議会「関西発 
いのちのラジオ 災害への備え」試聴
●鹿児島テレビ「ナマ・イキVOICE~オンナたちの小さな挑戦・20年」上映
●ディスカッション
谷 五郎(ラジオ関西)、石神由美子(鹿児島テレビ)、鈴木典之(放懇)、小田桐誠(同)

16:55~17:00  閉会あいさつ

※各パートのディスカッションには放懇選奨委員が加わります。
※総合司会は選奨委員長の碓井広義。

言葉の備忘録42 井上 靖『猟銃』

2010年10月24日 | 言葉の備忘録

昭和30年にカッパブックスから出た『戦後十年名作選集』全7巻を入手した。

「そうか、私が生まれた時、まだ敗戦からわずか10年しか経っていなかったのか」と、本の中身とは別途の感慨がある。

編者が臼井吉見先生というのにも魅かれた。

そして、臼井先生が選び、7冊に収められた三島由紀夫、田宮虎彦、椎名麟三、小島信夫、川端康成、坂口安吾等々、当時バリバリの現役作家と名短編たち。

第1巻に入っている井上靖『猟銃』が書かれたのは昭和23年で、『闘牛』の少し前の作品になる。

あらためて読み直してみても、「一人の男をめぐる3人の女が書いた、3通の手紙」という仕掛けが見事だ。

30代前半と思しき登場人物が、ひどく大人だということにも驚く。

自分さえ知らないもう1人の自分。その内なる我執、嫉妬、宿命、業・・・・。

“戦後十年の名作”は、まったく古びてなどいない。


人間は誰も身体の中に一匹ずつ蛇を持っている
――井上 靖『猟銃』

B級アクションの王道を行く『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』

2010年10月24日 | 映画・ビデオ・映像

忘れていたけど、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』を観たのでした。

これを観た最大の理由は、「リドリー&トニー・スコット兄弟のプロデュース」だということ。

後は、特にありません(笑)。

「無実の罪を着せられた4人の破天荒集団“Aチーム”が、汚名を晴らすために奇抜な作戦で事件の黒幕に迫る」という内容ですが、この「奇抜な作戦」がノーテンキに笑えていい。

リーダーのハンニバルを演じるのはリーアム・ニーソン。精神病院を抜け出して参加するスゴ腕パイロットなど、濃い目のメンバーがまた笑える。

ちょっとした暇つぶし、息抜き、ストレス解消には最適かと思います(笑)。

言葉の備忘録41 田口賢司『メロウ』

2010年10月23日 | 言葉の備忘録

今週久しぶりで再会した田口賢司さんは、テレビプロデューサーであり、小説家でもある。

『ボーイズ・ドント・クライ』『センチメンタル・エデュケ―ション』『ラブリィ』などの作品がある。

2004年に出版された『メロウ』(新潮社)は、ドウマゴ文学賞を受賞し、芥川賞の候補にもなった。



『メロウ』の中に、マイケル・ジャクソンの名前が出てくる。

刊行から5年後、2009年6月25日にマイケルが亡くなった時、この小説の一節を思い出した。



「死って何?」
 女がきいた。
「マイケルジャクソン」
 エドは言った。
 マイケルジャクソン。それが死だ。
――田口賢司『メロウ』