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彗星探索機

2014年11月16日 | 時事
太陽光不足で電池切れ、彗星着陸機「休眠状態」
到着地点が若干ずれたことにより、太陽光が当たらず発電がうまくいかなかった模様ですね。

まあ、電池切れはある意味想定内で、もともと2日半分の電池しか搭載しておらず、その後は太陽光発電をして電力を賄う計画だったそうです。故障したわけではなく、予想外の日照不足も、そのうち発電量がたまれば再び調査は可能なのだとか。彗星に探索機が着陸したのは世界初の快挙ですから、気長に再起動を待ちたい所ですな。
日本が世界初の快挙となった探索機「はやぶさ」が到達したのはイトカワと呼ばれる小惑星でした。彗星と小惑星の違いは実は曖昧な点もあり、一般的に彗星は太陽に近づくことで水蒸気などのガスを発し、「ほうき星」のように見えるもののようです。つまり見かけ上の姿に起因する呼び名であり、ある意味で彗星は小惑星の一種だと言えるでしょう。小惑星の中にも、主成分が氷であり、かつ太陽に近づかないため「ほうき星」になりえない場合もあるでしょうしね。

しかし、着陸難度で言えば小惑星の比じゃないほど難しいことが予想されます。その小ささや低重力もさることながら、「ほうき星」と呼ばれる所以でもある天体内部の氷やガスの成分が噴き出すためですが、それは火山の噴火口や間欠泉がどこから噴き出すか分からない所に腰を下ろすようなものなのです。まあ現在は太陽から十分遠い所にいるため大丈夫なようですけど、いずれ大爆発に巻き込まれる危険性があるわけですね。バウンドしたせいで、探索機を固定するアンカーも1つ外れてしまっているようですし、そもそも10年がかりで安全な場所にピンポイント着陸する技術には、まさに針の穴を通す精度が求められると言うことでしょう。
人類は大気圏外→衛星(月)→惑星→太陽系外→小惑星→彗星と探索難度を克服してきたわけですが、最近はこうした遠くを目指すよりも、「国際宇宙ステーション」のように衛星軌道に留まって研究を進める方に開発予算が使われている模様です。日本では「はやぶさ2」が計画され、今度はもっとたくさんの成果を持ち帰ることに躍起になっていますけど、「世界初」の後はどうがんばっても二番煎じ感が拭えませんし、多額の予算をつぎ込んで「ただ着いた」だけの達成感をもたらすのみでは世界の笑いものになってしまいます。もちろん研究目的によっては再び目指すことに意義がないとは言いませんが、彗星着陸まで果たした今、この先はもう太陽着陸ぐらいしかありませんしね。北朝鮮が既に成功したとうネタもありますが・・・

関係ないけど、ハーメルンのバイオリン弾きのせいで「バウンドした」が妙にツボに入ってしまうのは自分だけでしょうか(笑)