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官兵衛、謀る

2014年11月19日 | 時事
衆院選 「軍師官兵衛」最終回、投開票日特番とバッティング NHK、調整に苦慮
最後の天下取りのチャンスに打って出た軍師、2014年の最終回でも散る・・・か。

以前にも書きましたけど、今回の大河ドラマは実に20年ぶりぐらいに最初から見ています。というか、大河をまともに見たのは西田敏行の「吉宗」、竹中直人の「秀吉」ぐらいですが、今回はその竹中さんが20年ぶりに秀吉をやるというので見始めた感じですね。もちろん、「永遠の0」でいい味を出していた岡田君が主役というのも大きなウエイトを占めています。戦国時代と大東亜戦争という全然違う話の中で、双方とも「戦乱を渡り歩きひたすら生き抜くこと」を是とした役回りという共通点が面白いですな。続き物はやはり最初から見ていると愛着が出てくるもので、次週はもう関ヶ原というのが少々寂しく思えます。記事によるともう後4週しかないのですね・・・忌明けもしたし、祖母が亡くなったことでもう田舎に帰省することも、実践記録で頑張る張り合いも無くなってしまったので、この冬はのんびり官兵衛ゆかりの播磨周辺とか、九州なども見てきたいなあと思います。

官兵衛にとっての関ヶ原は、実はまさに第3勢力として打って出る大博打だったという話があります。史実では石田三成の西軍と徳川家康の東軍が岐阜県関ヶ原でぶつかり、家康に味方していた官兵衛の息子、長政などの働きによって西軍の小早川秀秋が寝返り、わずか半日で雌雄が決しました。しかしその最中に、官兵衛は蓄えのほとんどを費やして独自に兵を挙げ、瞬く間に九州を平定して行ったのです。
戦国時代の戦は、まるで将棋のように倒した相手がそのまま味方についていく特性があります。世界の戦争観は、チェスの如く異なる民族・宗教の相手を根絶やしにしていく発想であり、戦死者も何割と言うレベルで出てしまいますが、日本の歴史上最大の合戦であったこの関ヶ原の戦いでさえ、両軍の戦死者は僅か数%であったと言われています。つまり、どれだけ相手を殺さず味方に引き入れるかが大きな勝敗の分かれ目となり、官兵衛にはそうした調略に抜きん出た才能があったわけです。もし天下分け目の戦いが長引いていれば、そのまま薩摩まで押さえて九州に磐石の守りを敷き、返す刀でかつての戦友であった毛利を味方に引き入れ、古巣でもある中国・四国を平定、一気に中央に攻め入り、長期戦で疲弊している東軍・西軍を諸共叩いてそのまま天下を取るヴィジョンがあったと言われています。しかもこの策略の老獪な所は、史実のように短期決着となったとしても、途中で戦を止めて、勝った方に「貴方様のために戦っていました」という申し開きができると言うこと。実際、薩摩を攻める前に「予想外に早く」決着が着いてしまったわけですが、息子の活躍もあって官兵衛の行動は特に咎められませんでした。52万石という大功を成し遂げ、家康に直々に握手までしてもらったと喜び勇んで帰る息子に、「家康の手を握ったのは右手か、その時お前の左手は何をしていた!」と叱ったとされる逸話にも、彼の天下にかける野心と言うか、心残りが見て取れますね。

まあ、そんなこんなで、2014年の世には選挙戦が繰り広げられることになりました。天下分け目というにはちょっと対戦相手の姿がよく見えてきませんが(笑)、思いがけず選挙特番と戦う羽目になってしまった軍師官兵衛の最終回、ここは一つ、彼の無念を晴らすためにも、あえて8時~9時にそのまま放送して差し上げたらいかがでしょうか。どうせ選挙特番なんて誰も見ませんから、ひょっとしたらものすごい視聴率が稼げるかもしれませんよNHKさん(笑)

民放も全部特番でしょうし、もし投票率50%なら、残りの50%がそのまま視聴率になるかも!?