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今日は3時過ぎに麻布小学校へ打ち合わせとなってて・・・そんな中、かぐやが仕事らしく・・・そっかぁ・・・そりゃ中々だなって朝、学校の先生が、1時半
になりませんか?の連絡が来て・・・そりゃ益々だなって追い込まれる形となった。以前、打ち合わせで叩き台として使って貰う下絵を提出した時に、
テーマについて、子供達を含め、他人の俺より知らない・・・って状況ではいかがなものか?とタンカを切ったのね。それは単なる小学校の150周年の壁画なら
楽しいねーって作れば良いが、駐日米国大使ジョセフ・グルー氏の桜をモチーフに・・・って話だったのね。この方の功績は調べれば調べるほどに、日本人
として知らないなんて恥と言っても良いくらいの人なのね。日米開戦時に引き上げる際に、この桜が咲く時に平和になる・・・って植えた桜らしいのね。
その桜が枯れそうになった孫の木って言ったかな・・・グルー氏はその戦争を止めようと母国に帰っても引き止めようとしたり、天皇の地位保障やら、
結局叶わない事はあったものの、その当時の日本に取って偉大なる功績であるとは思うものの、そんな桜を何も知らず、ただ人のお金を使い、和気あいあい
で、楽しもう・・・なんて片棒は担ぎたくない。しかもモザイクを一度もやった事が無いのに、体験程度の時間で。勿論、腕の未熟は仕方無い事だが、学校で
知識程度の事すら、関わっている先生すら教えないって・・・いかがなものか?って話をしたら、今回学校として生徒さんとグルー氏を調べ発表の場を作った
らしいのね。やっと場が温まったって感じ。ただ常に良い事と悪い事は背中合わせで、良い事は場が温まった。誰もグルー氏を知らない者は居なくなった。
ただやる気に火が付いた事は良いが、色んな事を知って、色んな意見を交わすと、当然あぁしたい、こうしたいって気持ちになる。とても良い事なのね。
でも実際の予算は決まっているし、子供達の制作時間も決まっている。仮に伸ばせば伸ばすほど、こちらが関わる時間が増える。時間内に出来なかった事は、
当然祭の後始末のように、こちらがやる事になる。もう既にこの内容は初期の段階で無理な事は判っていたが、この内容・・・やるのならしっかりと思い、
大きさを何倍もに広げた。それが限界値を越えていたにも関わらず、モチーフを大幅に変えられると、そのタイルっていくら掛かるの?って事になる。
例えば中華で・・・って決めて、予算や料理を考えていたら、やっぱりフランス料理って・・・人数は変わらないし、桜だけは変えてないからって言われても、
・・・って。もしかしたら、とても言いにくい事を言わないとならない日になる。そんな日に相談相手のかぐやは不在、もう少し考えたいのに、予定より
2時間も早い・・・1時なんてあっと言う間じゃん・・・ん・・・ってなスタート。当然遅刻なんてあり得ないから、近所まで行って1時間前にボーとしてた。
あれこれは出来るだけ考えた。今はまな板の鯉。もうジタバタしても無駄であろう・・・と。そんなこんなで校長室に案内されると、5年生の担任、美術の先生
校長先生と数人が集まって来て・・・その中に代表の3人の子ども達が入って来ると、何か怒られるみたい・・・って。そうなのね、校長室なんて格式高いとこ
って中々入れる場所じゃ無いし、中華そばと中華料理屋では、緊張感が変わるし・・・何しろ金額だって違うしね。さてこれでみんな揃ったって事で、
色んな話になるが、イメージをするのに、壁画ってどのくらい?とか、背丈、除幕式って何人で紐を引く?とか、何しろ質問をありったけぶつけたのね。
きっと変なお爺さんだったろうね。先日の高洲のサークルで、それで無くても結構作務衣姿が変わっているのに、足を怪我して松葉杖なら怪我って判るけど、
杖になると、何か山崎努さんのような、偏屈そうな雰囲気出しちゃっているみたい・・・って。変わり者を一層引き立たせちゃっているって・・・。それは
大家さん家族にも言われたのね・・・怪しい人って。それなのに質問は超真面目な事ばかり。何しろ彼らの時間だって1時間が良いとこ・・・しかも彼らの話
はアンケートを見れば、判ってもこっちはこの一瞬がアピールタイム。ただグルー氏を知った上の話になるから、説明する必要は無くなったから、話は進む。
そんな中、チラッと子供達と先生が目を合わせたのを見て・・・あぁ時間かぁって思ったら、1時間あっという間に終わっていたのね。まぁこの子達を子供
では無く、一緒にやる人達と思うと、指導している訳じゃ無いし、先生でも無いし、仲間感覚と言えど61歳の新参者・・・よろしくって気持ちと、やろーぜ
って熱意だけは伝えないと・・・。これについてはまずまず伝え切った。そんな所だろうが、問題は大人。ここは予算の確認や、正式な依頼として書類を
頂かないとならないし、何よりもどのデザインにしても、出来るかどうか?の判断は俺にして貰わないとね。最後の責任は俺になるのだから。ただ言い方一つ
で世の中って言うのは、簡単にひるがえるものなのね。病院でわらにもすがるように頭を下げ、この学校に行きたいとお願いをし、神頼みをしてんだか、
神社も仏閣も作法も知らずにお願いし、結果が自分の思い通りにならなきゃ、チェッって吐き捨てる。こんな事が世間様だったりする。だからもし本気で
話をした時に、もう既にグルー氏の事で、迷惑とは思わないが、余計な事をして時間を使って色々調べて、こんな事がしたい・・・ともし決定事項のように、
思っていたとしたら、それは、それは、と否定しないとならないかも知れない。それは予算や時間、難易度・・・それを踏まえての事なんだが・・・。
それを場合に寄っては、それならもう良いです・・・なんて事も有り得る。つまりこの仕事を本気で取り組む為に伝える事が裏目に出る事は十分考えられる。
だから朝、覚悟して出掛けたのね。打ち合わせの後、美術の先生と壁面の前で、一緒にイメージして・・・ここにそれが出来るとして、桜の木はどれくらい
・・・文字は?・・・正直、先生の絵は淡くて綺麗・・・でも、ガリッっとか、ザラッとしたものが無いのね。この壁画は戦争の話無しでは伝わらない。
除幕式のイメージをして見て・・・ここに来客が来て、幕を引いた瞬間、わーって言わせるイメージが浮かぶ?・・・ただ綺麗なだけの絵は駄目なのね。
ただね、陸前高田もそう。一本杉や倒壊した建物を残す事が正しいのか?片付けて綺麗に整備する事が正しいのか?日光東照宮も建設時に戻す事が正しいのか?
壊れ掛けた時に復元するのか?どっちも同じ金額相当掛かるんだけど・・・ただ俺は今回、先生が作詞作曲、俺は編曲と総指揮的な役目です。今この話は、
この下絵、そうした気持ちで描きましたか?・・・俺の気持ちの下絵に技術では無く、気持ちで負けてませんか?そしてこれでみんなに伝わりますか?・・・
要するに変更したいんでは無くて、覚悟を試しただけなのね・・・じゃ下絵は任せます。となるが、下絵を任せると言う事は、原寸大の紙に描き、それを
分割してみんなに配布して作る事を意味する。打ち合わせではなるべく早いスタート・・・となっていたが、先生が描くって確認をすると、4月は厳しいかと
・・・って。でしょー、実際やるって責任を負うって事なのね。俺は今回助っ人なんで、みんながメインなんだよ・・・後始末はやるから・・・だから出来る事は自分達でやる事。そんなこんなで、麻布小学校の壁画を受けた。
完成は11月予定。と言う訳で、生徒さんや弟子には、参加して頂きたいと思ってます・・・よろしくお願いします。