選択的夫婦別姓の法案が、またしても流れた。私としては、大変残念である。私は夫の姓をもう長い間使っているけど、もし旧姓に戻ったら、頭の上が軽くなるような解放感を味わうと思う。私は私、と自信が持てる気がする。
結婚したら夫の姓を名乗るって、新しい民法になってもう70年近くなるのに、まだまだ旧民法の、家制度の名残を引きずってると思う。
私は今さら面倒なので今の姓で我慢するけど、選択的夫婦別姓を希望する人たちが一億総別姓を主張しているんじゃないんだから、したい人はしていいんじゃないの。他人様のご夫婦が別姓でも、私は全然困らないし、迷惑でもないし。何で反対するんだろ?不思議。
今の民法では結婚すると新しい家を作るはずなのに、新しい家も夫の姓を名乗ることで、旧来の、うちの家に嫁にもらったという感覚を補強することになっていると思う。
街のインタビューでは女性の「自分のidentyがなくなるようで」という意見が目立ったけど、女性の姓を選択した男性の意見はとうとう見なかった。こちらこそ本当に少数派。みんながみんな割り切ったわけではあるまい。口に出せない分男性の方が辛いかも。
家族の一体感が失われるって思うなら同姓でいいし、反対する人はよそ様のお宅の一体感にまで口出ししなくてもいいと思う。人それぞれ、放っておけばいいんではないでしょうか。
本音はきっと、私はよその家の嫁になって耐えて来たのに、夫の姓も名乗らずに自分勝手で我儘、許せないというものかもしれない。
昔の婦人公論にはよく、跡取り娘で好きな人と結婚できなかったという体験談が載っていた。好きな人が長男で、相手の親も自分の親も反対したとか、そんな話。それも夫婦別姓にすれば解決できるケースもあったのでは?
それに女性が、別れたらまた名前が替わるのも、結婚しなかったらいつまでも元の名前なのも、個人情報が筒抜け、私だったら嫌ですね。
たかが姓一つだけど、別姓も選択できたら、この社会はもっと風通し良く、家族のごたごたも少しは少なくなるかもしれない。
同じ姓がいい人は同じ姓に、違うのがいい人は違う姓に。話は簡単なのに、何で人のことが許せないのかな。不思議。
次の課題は選択的夫婦同性ですかね。これもしたい人はしてもいいんじゃないの?