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日本人が知らない健康診断の「本当の話」

2023-06-28 10:33:00 | 健康・医療
私はこの時期になると毎年健康診断を受けていますが、自治体の補助で非常に安く受けられています。

私の結果はほとんどが基準値に入っていますし、異常になっても治療するつもりはありませんので、そろそろ受診もやめようかと思っています。専門家が健康診断について否定的な意見を述べていますので紹介します。

日本は使用者が労働者に健康診断を受けさせなければいけないという世界的には珍しい労働安全衛生法があり、事実上健康診断を受けなければいけなくなっています。40代以降はこの健診に「ひっかかる」、つまり検査データに異常な数値が出ることが増えてきます。

日本の健康診断の検査データは多くの場合、健康と考えられる人の平均をはさんで95%の範囲に収まる人を「正常」、高くても低くてもそれをはみ出した5%を「異常」と判定されるように作られています。

数値が異常だからといってそれが明らかに病気につながるかといえば、そのようなしっかりしたエビデンスのある検査はあまりありません。健康診断では50〜60項目に関する検査を行うのが一般的ですが、これらのうちエビデンスがあるものは血圧や血糖値などせいぜい5項目ぐらいです。

血圧や血糖値がすごく高い場合などは、その時点や将来にその人の健康状態に明らかに良くないことが起こる(確率論ですが)と認められるものの、それ以外の項目に関しては数値が良くても悪くてもほぼ当てになりません。

例えば健康診断でコレステロール値が高いと食生活の改善を求められる人は多いのですが、コレステロール値の上昇と健康の悪化を関係づけるエビデンスはというものは存在しないのです。

健康診断を受けた人が血圧や中性脂肪の数値に一喜一憂する理由は、それらが原因となって起こるといわれている動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な病気になることを恐れ、それを予防したいと思っているからでしょう。

しかし悪い数値が出てその後もほっていたのに心臓の血管が狭くならない人もいれば、正常値だったのに心筋梗塞で倒れる人もいるなど、健診の結果と実際の健康状態があまりリンクしていないのが日本の健診の実態です。

このリンクを長期の大規模調査で追跡した研究が日本ではほとんどあありません。疾病構造も食生活も違う海外のデータを無理に信じ込まされているにすぎません。ただしこの著者は、心臓ドッグと脳ドックは受ける価値があるとしています。

私は長年健康診断を受けていますが、本来以前と比較して数値が変わってきたかを比較するべきですが、基準値内に収まっていればそれで納得しています。当然医師もそんな見方をしていませんので、健康診断を受診する意味はほとんどないのかもしれません。


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