ごっとさんのブログ

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薬と食べ物の組み合わせ

2021-04-08 10:30:33 | 
高齢者になると多くの薬が処方され、その薬の飲み合わせが問題になってきます。

そんな中で薬どうしではなく、薬と食べ物の組み合わせも注意すべきという記事を見ました。ここでは薬の専門家としての薬剤師が解説していますが、私にはあまり科学的でないという気がします。

最初にあげているのがコーラやエナジードリンクなどカフェインが含まれる飲み物です。疲労感を覚えたり体調が悪くなるとこれらを飲み、その後に市販の風邪薬を服用するケースがありますが、体調を悪化させる原因になるとしています。

解熱鎮痛剤や咳止め薬には、鎮痛や呼吸を楽にする成分として無水カフェインが含まれることがあります。そこでコーラなどを飲むとカフェインの過剰摂取になり、頭痛やめまいなどの副作用が出やすくなります。

しかし風邪薬に含まれるカフェイン量は非常に少なく、処方量の2,3倍飲んでも問題がないようになっています。少なくともカフェインが問題になることはないでしょう。むしろエナジードリンクのような飲物の過剰摂取が問題かもしれません。

次がアスピリン含有の鎮痛剤と梅干しなどすっぱいものです。これは解熱鎮痛剤には胃を保護するためにアルミニウムが配合されており、梅干しなどのクエン酸が結合するとアルミニウムが体内に残留してしまうそうです。

しかし胃の中は塩酸に近い強酸で、弱酸であるクエン酸と反応するとは思えません。強酸中でも効果が出るような配合になっているものが、よほど大量のクエン酸がない限り何の作用も出ないと思われます。

医者の処方薬で脳梗塞の予防などに使われるワーファリン類と納豆が挙げられています。ここでは納豆に含まれるビタミンKがワーファリンの働きを阻害して、血栓が作られやすくなるようです。

ここでビタミンKがどんな阻害をするかは分かりませんが、薬は通常mgの量で投与されますが、ビタミン類が多いといってもおそらくμgという1000分の1以下しか入っていません。何かの触媒になるとしてもこれだけの少量で阻害するということは化学的にまずないといっていいでしょう。

最後に風邪薬を飲むのなら、キャベツや白菜、ブロッコリーは良くないとしています。アブラナ科の野菜が含有するグルクロン酸が、風邪薬に含まれる鎮痛成分のアセトアミノフェンを分解してしまうようです。

これは単純に化学反応のようですが、確かにアセトアミノフェンとグルクロン酸を混合して100℃以上に加熱すれば若干は分解する可能性がありますが、体内の温度で反応する可能性は全くないといえます。

昔からいわれている鉄製剤とタンニンのように混合すると不溶化するということはあります。しかし鉄とタンニンの複合体を分解するのは通常酸を使うことから考えると、胃液の中で不溶物になることはないといえます。

このように食べ合わせや飲み合わせは、胃の中という環境を無視することが多いような気がします。結局薬と食品などは気を付けるべき組み合わせはないといってよいのではないでしょうか。


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