ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

このブログ1500記事突破

2018-11-19 10:19:25 | その他
先日このブログの記事数が1500を超えたことが分かりました。

編集画面の記事一覧を見ると総数が出ているのですが、毎日チェックするわけではないので、いつの間にかこんな数字に到達していました。

このブログを始めて4年以上たちますので、内容が変わってきたとか若干あるのかもしれませんが、基本的には私が興味を持った事項を書くということにしています。

私が適当にいれたカテゴリーですので、合っていない物も入っているのですが、「健康医療」が319件、続いて「テニス」が218件、「時事」が164件、「自然」が158件となっておりこの分野で半数以上を占めています。

科学に関することが大部分なのですが、たまには変わったことも書いてみようと「その他」をカテゴリーに入れたのですが現在まで100件とそれほど多くはなっていません。このところ「テニス」が多くなっているのですが、スター選手が錦織だけだったのに最近大坂なおみの活躍も素晴らしく、スターが増えることによりテレビなどの中継も増え、試合を観戦する機会が増えてきたようです。

科学系のトピックスが減ってきたことは確かで、1年前ぐらいはちょっと探すと何件も出てきてどれを取り上げるか迷うようでしたが、最近は本当に減少しています。ゲノム編集など遺伝子系の技術は確実に進歩していますが、この方面もやりやすいことがほぼ終わり難しい課題が残っているのかもしれません。

病気としてはやはりガン関連が多くなっていますが、新しい治療法や診断法がある程度は開発されていますが、これも壁にぶつかっているのかもしれません。ガンの次に多いのが認知症となっています。このあたりはやや怪しいものも含めて取り上げていますが、これから確実に増加し、良い治療法がいまだにない病気として注目していきたいと思っています。

ブログという情報発信手段もなかなか面白いものです。現在閲覧数は編集画面のトップに出ますので毎日見ていますが、400~500ぐらいになっています。これがたまに1000ぐらいに増えることがあるのですが、記事の内容との相関性が全く見つかりません。

私としてはどんな人が閲覧しているかの情報は何もありませんし、これを増やすような工夫もしていませんが、やはり増えると嬉しいものです。

多分このブログを書くために色々なネットや新聞、テレビなどを注目していることは、この方面の勉強にもなりますし、ボケ防止にもなるような気がしています。

実のところ若干負担に感じるときもありますが、暇な時間に科学記事を読むということはブログがなければしなくなりそうですので、元気でいる間は続けたいと思っています。

パーキンソン病、始まりは腸から

2018-11-18 10:22:01 | 健康・医療
これまで脳の病気と考えられて来たパーキンソン病は、腸内、特に虫垂から始まる可能性があると発表されました。

アメリカの研究者らが、成人早期に虫垂を切除すると、パーキンソン病の発症リスクが大幅に下がることを突き止め論文を発表しました。盲腸の下部にある虫垂は、不要な臓器と言われることも多いのですが、腸内細菌の貯蔵場所で、免疫反応と関連があるとされています。

さらにパーキンソン病に関連する主要タンパク質「αシヌクレイン」が蓄積する場所ともみられています。研究チームは今回、スウェーデンと米国の患者データベースを調査しました。

その結果、成人早期に虫垂を切除した人のパーキンソン病発症リスクが、切除していない人よりも19%低いことを突き止めました。スウェーデンの農村部ではその効果が特に顕著でリスクが25%も低く、農村部ではパーキンソン病の一因とされる農薬への暴露量が多いとされています。

この論文の共著者であるアメリカバンアンデル研究所の研究者は、「パーキンソン病を発症した人では、虫垂切除によって発症年齢が平均3.6年遅れていた」と話しています。この研究成果は虫垂がパーキンソン病の初期症状、または発症に影響を及ぼす組織部位の一つであることを示唆していると指摘しています。

このαシヌクレインというのは、アミノ酸140残基からなるタンパク質で、この断片がアミロイド中の(主な成分であるアミロイドベータとは別の)成分として発見されています。これは主に脳内の海馬、線条体、黒質などに存在し、他のタンパク質と共に色々な生理作用を行っているものです。

これが盲腸(虫垂)に蓄積しているという話は知りませんでしたが、腸というのは不思議な現象があるところですので、こういったこともあるのかもしれません。

私は確か中学生のころ盲腸になり、入院して切除してしまいました。昔は診断法もあまり正確ではなく、疑わしい場合はすぐに手術ということになっていたようです。

しかし腸の働きが色々分かってきてからは、虫垂の重要性なども指摘され、あまり簡単には切除しなくなってきたようです。今回のパーキンソン病との関連も目の付け所は面白いのですが、20%程度のリスクの低下がどのような意味を持っているかは怪しい気がします。

これがどの程度の規模の調査かは分かりませんが、こういった研究結果もあるという程度のような気もします。ただ腸が予想以上に、免疫に関しては重要な働きをしているのは確かなようです。

脱「糖尿病」香川県の取り組み

2018-11-17 10:01:57 | その他
「うどん県」で売り出し中の香川県は、一方で「糖尿病ワースト県」という不名誉な顔もあります。

うどんの摂取量の多さが関係するかどうかは不明ですが、県は汚名返上のため、子どものころから正しい生活習慣を身につけ糖尿病を予防しようと、小学4年生を対象に全県的な血液検査や生活習慣病予防検診を行っています。

昨年度の検査では脂質異常など主要3項目が始めて改善しましたが、検査結果を生かした学校、家庭での指導や子供への意識付けは進んでいるとはいえず、試行錯誤が続いています。

厚生労働省の調査によると、香川県は平成20年度に人口10万人当たりの糖尿病の患者数を示す受療率が全国1位で、25年度には死亡率が2位になるなど糖尿病ワースト上位が続いています。

その要因の一つに讃岐のソウルフード「うどん」を上げる医療関係者もいるようです。うどんを多く食べることで糖分摂取が増え、血糖値を上げるとの指摘もあります。糖尿病は肥満や食べ過ぎ、運動不足などが主な原因とされており、普段からの生活習慣に起因するところも大きいとみられ、うどんとの因果関係ははっきりしていません。

そこで県は24年度からワースト脱出を目指す事業を開始しました。糖尿病を防ぐには子供のころから取り組みが必要として、各市町に費用の一部を助成し、小学4年生を対象に血液検査や小児生活習慣病予防検診を行っています。

子供の生活習慣病の実態を把握するとともに、今後の改善策や予防策を検討するのが狙いです。平成24年度には県の事業として検査は小学4年生が対象となり、初年度は全17市町のうち12市町で、翌年度からは16市町で実施されました。29年度は16市町の小学4年生合計7647人が対象となりました。

数値に異常が見られた児童には、学校側は校医や養護教諭を通じ本人と保護者に栄養指導を行ったり、かかりつけ医への受診を促したりする保健指導を実施しています。早期発見、早期介入でリスクを減らすことを目指しています。

例えば綾川町では、異常値が見られた児童に声をかけ、運動習慣をつけるため体操教室でダンスや縄跳びなどに取り組んでもらっています。今年9月に県が公表した29年度の結果によると、血液検査で脂質異常、2型糖尿病を発症するリスク、脂肪肝の主要3項目ですべてが前年より改善していました。

こういった取り組みが本当に意味のあるものかは若干疑問に思っています。子供に健康意識を持たせるのは良いことですが、1回の血液検査では難しいような気がします。

経費と労力を考えると、それに見合った効果が得られるとはとても思えません。このあたりも色々な統計を県別に公表することの弊害が現れているような気もします。

大学時代の友人との久しぶりの会食

2018-11-16 10:20:22 | 日記
先日大学時代からの友人と久しぶりで会食(と言っても飲み会ですが)を行いました。

前回は今年の5月に会い、その時のことは「二人だけの同窓会」としてブログに書いています。今回はちょっと事情があり書かないつもりでしたが、やはり私にとってはかなり楽しい会ですので、出すことにしました。

このM君とは学生実験なども近く、私の下宿から数分のところにやはり下宿していましたので、よく行ったりもしていました。ただこの時代に一緒に飲んだ記憶はありませんが、これは私が若いころはほとんど酒が飲めず、小さな缶ビールで真っ赤になり頭が痛くなるという体質のためでした。

今のようにある程度酒が飲めるようになり好きになったのは、多分40代後半ぐらいからでした。この辺についてはまた別な機会に書いてみます。

私は学生時代から麻雀が好きで、時間があれば雀荘や学生寮に行って麻雀をしていましたが、M君はこの中には入っていませんでしたが、不思議と気の合う仲間として一緒に行動していました。

特に覚えているのは、大学の試験前のことです。彼は試験勉強としてノートや参考書などから内容をまとめて紙に書くという勉強法を取っていました。そこで時間を見計らって(彼が何枚か書き終わったころ)彼の下宿に行き、それを読んで覚えるというのが私の勉強法となりました。

これについては何か文句を言っていたような記憶もありますが、二人で雑談も交えながら勉強するというのはなかなか面白かった思い出となっています。私が無事単位が取れていたのはM君のおかげだったかもしれません。

彼は長いこと大学にいましたが、就職してからは専門も違い(彼は微生物です)学会で合うということもなく、たまに同窓会などで合う程度でした。たぶん卒業35周年の同窓会の幹事を一緒にやったのが最後だった気がします。

その後毎年同窓会が開催され、私も何度か参加しましたがM君は全く現れませんでした。2年前ぐらいにM君が出席するという情報があり、私も出かけたのですがドタキャンで合うことができませんでした。

そこで彼にメールを出したのが始まりです。同窓会で皆で合うより二人でゆっくり飲みながら話しをしようということになり、2人の中間駅で合うようになりました。それで前回は「二人だけの同窓会」となったわけです。

どうもM君との思い出話のようになってしまいましたが、今回も2時にビール直営店で合い、店を替えながら8時過ぎまでいろいろと話に花が咲いていました。もう少し会う頻度を上げようかと言って別れましたが、私にとっては楽しい一日でした。


ありふれた薬がアルツハイマーに効果?

2018-11-15 10:28:58 | 
広く市販されているぜんそく薬「ジロートン」がマウスの認知症治療の効果があると発表されました。

いまだに明らかになっていないアルツハイマー発症の仕組みが、これで解明に近づくかもしれないと期待されています。

ある病気を治すために作られた薬が、全く関係のない病気に効いたという例は珍しくありません。鎮痛剤として開発されたアスピリンは、のちに血栓や骨粗しょう症を予防する効果があることが判明しました。バイアグラも最初は狭心症の治療が目的でしたが、現在ではED治療薬の代名詞になっています。

今回ぜんそく薬のジロートンを使って、認知症にかかったマウスの治療に成功したという研究成果が発表されました。アルツハイマーをはじめとする認知症の発症メカニズムは、現在でも全容が解明されていません。

脳内にアミロイドβやタウタンパク質という物質が蓄積していることが解剖結果などから判明しています。現在ではこれらの物質のいずれか、もしくは両方が原因であるという説が有力です。

先行研究で、タウの蓄積によってアルツハイマーを発症している患者の脳では、ロイコトリエンの濃度が上昇することが報告されています。ロイコトリエンは、ぜんそくの原因物質でもあり、その働きを阻害するために作られたのがジロートンなどのぜんそく薬です。

そこで研究グループは、ジロートンを使ってロイコトリエンの働きを阻害した場合に、アルツハイマーの症状にどのような影響が出るか確かめました。実験では人間で60歳に相当するマウスで、16週間にわたってジロートンを投与した場合と、何も与えなかった場合を比較しました。

その結果ジロートン投与群では、有意に記憶力や認識能力が向上したと報告しています。さらに投薬した個体ではロイコトリエンの量が90%少なく、タウの蓄積も50%少なかったようです。

ジロートンを使った認知症治療の研究はこれが初めてではなく、2001年以後の論文が約2000件も出ています。こういった先行研究でも、ジロートンがマウスやラットの認知症を改善することは報告されていましたが、具体的な作用機序は明らかになっていませんでした。

今回の研究は、ロイコトリエン濃度とタウの蓄積の減少、さらに症状の改善をつないで実証した初のケースとなります。

また同様に、アルツハイマーをはじめとする認知症の治療に応用されているぜんそく薬に、モンテルカストという薬もあるようです。今後研究が進んでぜんそく薬の効果とタウ/アミロイド蓄積との関係が明らかになれば、ぜんそく薬を認知症の活用する動きが加速するかもしれません。

これはあくまで動物実験ですので、人間への治験など全く行われていませんが、今後の展開に期待できるのかもしれません。私の感触では「藁をつかんでいる」という気もしているのですが。