内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

厳冬、零下の外気の中、屋外で泳ぐ快感

2017-01-24 21:03:12 | 雑感

 今年に入ってからヨーロッパは寒波に襲われていて、ストラスブールも近年では一番寒い冬なのではないかと思います。朝晩は零下十度くらいまで下がります。日中も零下のまま。今日は、曇天下、午前中、粉雪がちらつく中、自転車で大学に向かいました。十分も走っていると、指先がかじかんできます。キャンパス内を行き交う学生の姿もまばら。皆足早に建物内に入ろうとしています。そんな寒さの中ですが、学生たちは授業にはちゃんと来るんですよ、これが。今日など、なぜかわからないけれど、特に集中して聴いてくれていました。寒さでほかにすることもないから、勉強に気持ちが向かっているんですかね。
 寒い冬というと、留学でストラスブールに来た最初の冬を思い出します。一九九六年から一九九七年にかけての冬のことです。年末から新年にかけて、フランス人の友人のパリ近郊の実家に泊めてもらったのですが、パリでさえ零下八度まで下がったのを覚えています。テレビの天気予報を見ると、同時期、ストラスブールは零下十五度くらいまで下がっているとのこと。街中を流れるリル川の一部が凍結している映像が流れ、こんなことが毎年続くのかと少し恐れ慄きました。
 正月をパリで過ごした後にストラスブールに戻って来ると、確かに滅茶苦茶寒かったんです。それにその冬は雪がよく降りました。一月に降った雪が消えずに積み重なり、それが踏み固められ、アイスバーン状になり、歩道で転ぶ人が相次ぎ、けが人続出。ストラスブールの住民たちは、寒さには慣れていましたが、雪にはそれほど慣れていなかったんですね。市内の歩道を覆う冷たく凍りついた雪は二月に入ってもしばらくは解けずに残っていました。
 ストラスブールに来て最初の冬にそのような厳冬の洗礼をいきなり受けたものですから、翌年はどうなることかと戦々恐々としながら冬の到来を迎えました。ところが、そんな厳しい冬は訪れず、それ以後は、むしろ拍子抜けするほどの暖冬だったときもあります。二〇一四年の赴任以来、これが三回目のストラスブールの冬ですが、去年の冬も暖冬でした。暖房費が前年比で半分だったほどです。でも、この冬は暖房費が嵩みそう。
 そんな寒さの中なのですが、いつも通っている屋外プールにはちゃんと人が来るんですよ(って、私もその一人ですが)。まあ、いくら外気が零下でも、水温は三十度くらいありますからね、水に入ってしまえば、ぜ~んぜん寒くないんですよ。それに寒さに対して体が熱を発そうとするからでしょうか、小一時間も泳いで上がると、体がすっかり温まっているんですね。これがやみつきになるんですよ。どうぞ、お試しあれ。