1.夜行列車で広島へ
国鉄半田駅を13:50出発し大阪へ向かいます。
Mくんのメモはここから始まります、
「木曽川の清い流れに架かる鉄橋をゴーゴーと言う音をたてながら列車は通過します。
愛知県と岐阜県県境です。時16時15分です。
17時30分には岐阜・滋賀、県境を通過し、20時40分大阪駅に到着しました。」
M君はここまで書くのに、列車が揺れて書くことが来ませんと、
一時はメモを放棄したようですが再び書き始めた様子が別のメモに残されていました。
大阪駅構内で2時間35分待って広島行き夜行便に乗ったようです。

当時の遠距離移動は中学校の東京修学旅行でも夜行利用でしたから、
これが当たり前だったんでしょうね。

M君のメモは続きます
「23:15分発 広島行き準急列車に乗車、席は上等場所を獲得(確保)した。
車両は真新しく乗り心地は上々、車内は明るい、大阪よ さようなら!
大阪よ しばらく。
姫路発1:5分、4時夜の帳は開けはじめ空は白み始めたようだ。
吾一夜徹夜す!
放送劇などで聞く尾道を過ぎ、幾多の歴史を秘めた名所の駅を今は過ぎて瀬戸内海が見えまじめた。
瀬戸内海の海岸線を一路広島へ向かう、海には島が幾つも見え、雲海のように霧が立ち込めている。
5時20分 日の出だ、太陽の光は島の上に輝きだした、瀬戸内海は静かだ。」