
ついついジャケット買いをするのは昔も今も同じ。ジャケットが喚起させるイメージそのものが、中身を聴かずとも聴こえる音。
それだけでも「音楽」かもしれない。。。などと、昔「YOU」で坂本龍一先生が言ったのと同じことを思う。
中断:教授は大森先生と対談集「音を視る、時を聴く」を出版していた。あの本は今実家にあるはず。。。
このタイトルは大竹伸朗さんの「見えない音、聴こえない絵」ともダブる。<中断終わり>
CDがカビ出してから、わし掴みにしたかたまりを独りバケツリレー。
分割で掴んでは、ほかの場所に避難移動させている。
そんな作業のさなか、ついつい取り上げて確認し”買ったはいいが、ロクに聴けていない”CDを少し聴いてみたりする。
A.R.Kaneというユニットの「i(アイ)」を買ったのは、町田の中古CD屋さん「DCD」だった。
たぶん500円くらいだったような気がする。(とまで書いたところで、過去のメモ帖から2005年6月に買ったことを知る。発表自体は1989年のアルバム。)
この頃は、三多摩地域を営業車転がしながら、面倒な宗教施設関連の工事に巻き込まれ、その相手群に四苦八苦していた。そんな日々のささやかな楽しみが、行く道で発見する未知のお店で、未知の音楽に出会う時間。メシの時間を節約しては、通りすがりのお店で過ごす数十分。
A.R.Kaneはまったく知らなかったが、白をバックに線だけで描かれた眼(アイ)のデザインを気に入って買った。まったくのジャケット買い。

1枚に短い曲が数十曲も入っている。
それを久々にCDとして回してみる。聴きながら「こんな音だったっけ?」と思い、自分が描いていたジャケットデザインのありようとは異なっていた。
でも、せっかく乗り出した1枚なので、と調べてみると、ウィキペディアにこう書いてある。
A.R. ケイン(A.R. Kane)は、イギリスの音楽デュオ。1986年、アレックス・アユリとルディ・タンバラの2人で結成。同年にシングル「When You're Sad」でデビュー。1987年には別プロジェクトM/A/R/R/Sでシングル「Pump Up the Volume」を発表。
1994年の解散までに3枚のアルバムと数枚のEPをリリースした。

このくだりを読んで「M/A/R/R/S」という箇所に引っかかる。
”なんだかんだ”と雑誌類でこの記号で区切られたマーズを見てきたが、いまいち実体不明。
ということでこの曲をYoutubeで聴いてみた。「ああ、あれじゃん」。
■M/A/R/R/S 「Pump Up the Volume」1987■
この曲を初めて聞いたのは、ナック5の「スネークマンズ・ロック・ショー」。1990年の放送、そのギャグの合間。
収録したカセットテープをがさごそ探すが見つからず。90年のスネークマンは数本見つかったが、そこには入っていない。
この手合いの曲はカセットに収まっているものが多いが、曲名を言わない番組から録音しているので、未だに曲名やアーチスト名が分かっていないものがある。
「M/A/R/R/S」はあちこちの雑誌で視界には入っていながら、それがこのハウス初期の曲を指していると思っていなかった。
灯台下暗し、とはこのこと。
