アルツハイマーの症状が出ている人の番組があった。診断後の接し方が難しいようだ。昔小生も経験がある。自身がそうだったということでなく、
絶対に自信があると言い張ってその主張が崩れた人の印象である。
保険の契約で5年以上前に契約をした件で「絶対に契約した覚えがない」と言い張ったのである。
過去の契約で5年を経過した書類は永久保管倉庫に送られる。
一旦収納されると収納書類を探すことはかなり手間がかかる。
それでも、証拠の契約時の書類のコピーを探し、示す必要があった。
最近の様に電子コピーで契約内容が即照会できるシステムでなかった。
倉庫に入って数時間かけて探して示した。大変な剣幕で怒っていた件の当事者の顔色が変わった。
「紛れもない本人の署名と実印を押印していた」のだ。
絶対と思っていた自信が瓦解する。記憶が無い現実の証拠に愕然とするのだ。
この現実に触れると以降、自信が喪失してゆく。一線から退く決断を迫られる。大統領も過去の人となる。
身近な人にも見受けられる。年齢はある程度の目安となる。75歳定年制。高齢者にプライドを保持いただきながら
引退を迫る良い制度と思う。
いかに有能であった人でも本人が認識した時がその時だ。多くの手間と迷惑を他人に及ぼす前に一線を退く。
これは必要だ。一線を退いた人同士の社会のサポートも必要とはなるが。