旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

バワの住んだ「ナンバー・イレブン」再訪、ギャラリー・カフェ

2025-03-03 16:08:25 | スリランカ
家のいちばん奥にもうひとつ扉があって、縦二本の線が書かれている↑

↑この廊下の奥右手↑
「この廊下はもともと路地の道で、11番がバワの家だったのです」

なるほど。
そう言われて見ると縦二本の線は「11」だ↓

↑上が開いて郵便受けになっている。
※駆け出しのころのバワがこの小さな部屋に住んだ話を2018年のブログに書きました
現在の「ナンバー・イレブン」の入り口はこちら↓

それでも豪邸というほどではない。

入ってすぐにお気に入りだったロールスロイスが二台置かれているが。

ガイディング・ツアーは一時間ほど。

最晩年のバワをお世話していた案内の方が時々質問してくる。

↑「この椅子の柄はなんでしょう?」
壁のフクロウの彫刻じゃなくて、下の椅子のシロクロ柄のこと?
うーん、五年前にそんな解説してもらったかしらん…
↑「バワは生涯に四匹のダルメシアンを飼っていてぜんぶレオポルドという名前だったのです」

昔の路地だった突き当りにある坪庭。家の中です。
昔の「ナンバー・イレブン」の扉を開いて振り返ると↓

↑もうひとつのカラフルな扉が見えた↑
バワの友人が画いた疑似扉で開くわけではない。
本物はシドニーの美術館にあるのだそうだ。

バワが暮らしていた部屋は撮影禁止。

階段を上がって近所が見晴らせる屋上に出る。

周囲は昔の瓦の家々が残る。


**
バワが住んだ「ナンバー・イレブン」から歩いても行けるところに、バワの事務所だった「ギャラリー・カフェ」がある。

こちらもさエアコンなしでも快適なつくりになっている

雨が降ればそれを感じられる場所

ご飯時に降られるとたいへんだろうけれど(^^)


お土産屋さんにシンハラ文字の布を売っている。

「なんて書いてあるんですか?」
「シンハラ語の『あいうえお』です」

本もたくさん売られている



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「ベアフット」はスリランカ女性の自立

2025-02-24 05:59:58 | スリランカ
Bearはクマ
Bareは裸足
バーバラ・サンソーニはなぜこの名前を選んだのだろう?

「デザインは私たちにとって必要なものです。織機でつくりだす布のおもいきった色は私たちの誇りです。市場に追随する工場製品ではなく、独自のデザインを我々の手がつくりだしています。田舎に住む女性たちに織り・縫う技術を教え、根気強く仕事をしてもらっています。だから、ずっと使い続けていただける価値ある製品をつくりだしていけるのです」彼女の言葉がゴール支店に掲げられていた。※だいぶ意訳しました
ジェフリー・バワ建築の「ライトハウス・ホテル」に彼女の布が使われていて興味をもった。
※スリランカ観光情報サイト[Spice up]に彼女のことを詳しく解説されています
サンソーニというイタリア風の名前だが彼女はスリランカのバーガー(西欧人とスリランカ人の混血)家系。
※長野の「アルッガマゲ」というお店がベアフットの製品を置いているそうです
ゴール旧市街の路地にある店は目立たない。

製品は多様で

奥にはスリランカらしい中庭もある。

思ったより広い店舗

↑クリスマスのアドベント・カレンダーかな↓



小松はこの動物シリーズが好き

いちばん人気のゾウは、この日売り切れておりました。

コロンボの本店

バーバラ・サンソーニの言葉にあった織機が

実演を見せるために置かれていた。
少女時代にコロンボに近いブリギット修道院の学校で学んだバーバラは、発展途上国の女性たちが自立する方法を考え続けていたのだろう。
イギリスの大学で美術を学び、帰国後に結婚し、息子を産んだ二年後に1958年にベアフットを創業した。
修道院に面倒をみてもらっている女性たちが働く場所をつくることが目的だった。




本店のカフェは軽食もメニューにあった。

こういうところでランチタイムをかねた休憩もよいかもしれませんね。



バーバラ・サンソーニは2022年、94才になった直後に亡くなった。

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新政権の「クリーン・スリランカ キャンペーン」

2025-02-21 09:28:06 | スリランカ
「やけに掃除している人が多いな」

七年ぶりに訪れたスリランカは国をあげてのキャンペーン中。

ゴールのこの海軍学校も制服姿で街の清掃作業に出動していた。
※政府のキャンペーンページにリンクします
政府キャンペーンの柱には「ソーシャル(社会的)」「エンヴァイロンメンタル(環境的)」に加えて「エシカル(倫理的)」が掲げられている。政治腐敗を防止するためにも、市民自ら手を動かして皆で掃除するという活動に具体化した。これは掃除のプロの業者に依頼するよりずっと賢明な策に思える。人は自分が掃除した場所はそれを保ちたいと思うものだから。

スリランカは2024年11月の大統領選挙・直後の国会議員選挙で政体がおおきくかわった。
※JETROアジア経済研究所のページに詳しく解説されています

コロナ禍のスリランカはモノがなくなり政情不安にもなったが、国民が新たな方向を選択して動き出しているようにみえる。観光客で訪れた我々にさえそれが感じられるのは、それだけ国に活力が戻っているからではないだろうか。


それにしても…スーパーでびっくりしたのは↓

カラフルすぎるほうきの柄(^^♪
折りたためたらお土産に買ってかえりたいくらい。

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ライトハウスホテルを案内してもらう②そしてシナモンルームのダイニング

2025-02-20 09:49:52 | スリランカ
朝食ダイニングの天井にエナ・デ・シルヴァ(1922-2015)のバティック布が張られている。
※Ena de Silvaは[イナ・ダ・シルワ]と表記するほうがスリランカでの発音に近いと
Spice upスリランカ情報サイトに解説されていた※リンクします


↑こちらは「紋章ラウンジ」の天井↑

↑コロンボの紋章※こちらに書きました
スリランカ各地の都市紋章が並べられている。

↑このゾウさんはセイロン島そのものをあらわす紋章↑

↑クリケット女子スリランカ代表が試合で使ったラケットが展示されていた

ジェフリー・バワ建築には、その友人たちの作品が欠かせない。
※ライトハウスの入り口螺旋階段をかざるラキ・セナナヤケ(1937-1998)の写真はこちらに載せました


ライトハウスのチェックインカウンターを飾る同じ布地の↑昼と夜↓

こちらはバーバラ・サンソーニ(1928-2022)による

↑逆サイドと共に「日の出と日の入り」だそうな。
彫刻も彼女の作品だと解説された。
バーバラ・サンソーニがはじめた「BAREFOOT」という店はスリランカ土産の定番になっている。

※別途書きます



三泊したライトハウス最後の夜メインダイニング「シナモン」で夕食。
最初は高級そうで敷居が高いと感じていたが、きのうシェフに料理講習をしてもらって緊張しない場所になっていた。
※料理体験の様子ごらんください(^^♪

夕食は各自アラカルトで選んでいただいた。
★前菜四種から

↑●トルテリーニ 緑のソースはほうれん草とマッシュルーム


↑●キヌアのマリネサラダ


↑●蛸のグリル 玉ねぎ、マンゴー、コリアンダー(パクチー)風味


↑●ポークのテリヤキ パイナップルとパパイヤ入り

★スープ四種から一部を

↑●ガスパチョ トマトに加え赤キャベツ スペインで食べたのよりマイルド


↑●ひよこ豆

★メインコースは十種から
一部をご紹介します↓

↑●カシューナッツのパスタ
※これが忘れられず帰国してから再現してみました


↑●マグロステーキ刺身風


↑●羊のスネ肉


↑●焼き海老、みそ味蕎麦添え


↑●アンガスビーフ


↑鶏の唐揚げではなく●カリフラワーのフライ 

日本ではけっしてやらない解釈もあり、
正直?もあったけれど

特筆しておきたいのは、スタッフ皆さんの気持ちよいサービス。
高級店に時々ある・ぴりぴりした緊張感を感じさせることなく
ほんとうの意味でぜいたくな・楽しい時間となりました(^^♪

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ライトハウスホテルを案内してもらう①

2025-02-17 12:11:05 | スリランカ
望遠鏡を覗いているのはポルトガル軍の司令官アルメイダ。
スリランカ軍と戦いが迫力いっぱいに展開されている。

大砲が火を噴く。

階段のいちばん上にはスリランカ側の王。

笛を吹いている。

味方を鼓舞していると思い込んでいたのだが…

「ローマの大火を塔から見物していた皇帝ネロみたいに、我関せずで笛を吹いていたんですよ」と、ホテルスタッフに解説されて驚いた。
ラキ・セナナヤケがそんな想定で製作していたとは。
いちばん下に水がはってあるのは覗き込んでもらうため。



この螺旋階段からインド洋に面したロビーに入る

ここにしかない景色が迎えてくれる。

ホテルのロビーではラウンジミュージックが流れていることが多いがここは静か。

「ジェフリー・バワは波の音をきいてほしくてこの場所をつくったのです」
やっぱりそうだったんだ(^^)

宿泊棟の壁の色は実際に土を混ぜた塗料が使われている↑この不思議な階段↓


「バワは階段が大好きだったんです」

確かにホテルじゅうに階段をつかったみとれる視覚がちりばめられている。

バワが撮影した階段のモノクロ写真コレクション。
バワ建築のもうひとつの特徴はスリランカの伝統建築によくみられる中庭。

↑メインダイニング「シナモン・ダイニング」の前↓夜はこんな↓

↓スパ↓

↓こちらは別のバワ建築のホテル「カンダラマ」のスパ↓

↓こちらはバワの事務所だった場所をカフェにした「ナンバーイレブン」↓


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