旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

真夜中にテカポのMt.Johnから見る南十字星、昼も登ってテカポ湖を見晴らす

2023-11-24 05:05:37 | ニュージーランド
南十字星は真ん中から少し左のほうに見える↓

足下に控えめなテカポの町の灯。

夜空に四つ結んで十字型になる星はたくさんある。
だから、本物の南十字星を見つけるための目印がある。
それが少し右にある二つの明るい星=ケンタウロス座のαアルファ星とβベータ星

↑天文ガイドさんのレーザーポインター指す場所から左に二つの星がそれ↑
午前一時。下界は真っ暗。湖面にはひとかけらの光もない。
**
Mt.Johnは夜行くだけではもったいない。
昼間に訪れたMt.Johnからのパノラマ風景がこちら↓

テカポのある標高700mのマッケンジー高地からさらに300m上、標高1000m。

↑テカポの町↑川の向こう側が昔からの人たちが住む住宅地。
↑川のこちら側にリゾートホテルが立ち並ぶ、
住人たちの性格も軽井沢新旧のように違うのだそうだ。


Mt.John山頂へ上る車はゲートウェイで$8払う

「上のカフェは今閉まってます」と係員さん。
前二台の車はそれで引き返したのかしらん?今日のこのお天気なら景色を味わうで十分価値があるのに。

草の丘をカーブしながら登ってゆく↑天体観測のドームがぽこぽこ見える↑

駐車場からもう少し上ると

クライストチャーチのカンタベリー大学が管理している場所だとわかる。

頂上まであがるとテカポ湖が奥まで見えた。

山の裏側にテカポの町からは見えないアレキサンドリーナ湖↑(左)がある
二つの湖は隣り合わせていても成り立ちは違う↑色からもそれがわかる

●テカポ湖は氷河から流れ出た、氷河が削った石の粉を含んだまま溜まっているので青色を反射する。
●アレキサンドリーナ湖は、氷河の水が一度地中に染み込み、石の粉をろ過して湧き出しているので青くない。

●テカポ湖は最大水深120mもある典型的な氷河湖(氷河が削った跡に水が溜まっている)川が流れ込んでいる。
●アレキサンドリーナ湖は最大水深27m。湧き水溜まり。


閉まっているカフェはこれか





二時間前に我々が超えてきた山の向こうから雲が頭だけ見せている↑
***
ホテルへ戻りしばらく休憩。
18時に日本食屋「こはん」でサーモン丼。

NZにきてまで日本食?※事情をこちらに書きました
****

00:20 「ダーク・スカイ・プロジェクト」集合
カフェは閉まっているがお土産品は売っている。

↑無料貸し出しの赤い防寒具が用意されている。
じゅぶん暖かくしてきたつもりだが着た。
一時間後には「着ていてよかった」と思った。

二十数人でバスに乗り込む。

このバスは全員日本語ツアー。
ダーク・スカイ・プロジェクトは2004年にヒデ・オザワという日本人がはじめたものが広がっていった。
※こちらHPにそのストーリーが書かれています
「星空を眺めるだけならテカポ湖畔のホテルからでも同じでしょ?」という意見もあるが、専門家ガイドさんのお話と高性能の天体望遠鏡でこそ見ることのできる宇宙はツアーならでは。

真っ暗の道に動物が動いた↑
「羊の赤ちゃんね。生まれて二時間ね」とドライバーさん


Mt.John山頂に到着して観測ドーム前まで百メートルほど歩く。
ツアー参加時に配られたタグを押すと赤いライトが足元を照らす。

暗闇を邪魔しない光なのだそうだ。

↑トイレもちゃんとあります


ドームの前で、冒頭の南十字星の探し方からお話がはじまる。

↑オリオン座は北半球とは逆さに見える↑※ホテル前から夜景アプリで撮影
↑オリオンの頭が逆さになり↑伸ばした腕の先にプレアデス星団が見える↑いちばん左に光っている小さな星の固まりがそれ。
プレアデス星団の和名が「すばる」である。

↑約百倍の望遠鏡で星団「すばる」が、スバル自動車のロゴのかたちと同じに並んでいるのがわかった。
※スバル自動車がなぜこの星を社章にしたのか、滋賀スバル堅田店のブログに書かれております

天体望遠鏡は二つ用意され、二つのグループにわけて効率よく見せてくれた。
オリオン座からは腰から下げたナイフにみえるM42星雲。
奥行深く輝く様が、草間彌生のインスタレーション作品「infinity」を思い出させる。
土星の環もくっきりみえた。
木星と四つの衛星はしょっちゅう順番が入れ替わるが、その場でアプリを起動して名前を教えてくれた。

たくさんお話をきいたが真っ暗でメモもできなくてざんねん。
●マゼラン星雲
世界一周航海で知られるマゼランが、夜空の「動かない雲」と呼んでいたのが名前の由来。
日本からは見られない。
●「宇宙人はいるだろう」
だが、宇宙が広すぎて出会うことはむずかしい。

今夜は風もなく、空気は冷たいが防寒具のおかげで快適である。
一時間以上夜空を見上げていたがまったく飽きなかった。
*****
午前二時半、Mt.Johnを降りて湖畔のダーク・スカイ・プロジェクト、
ホテルにもどって就寝。

明日も晴れそう。
もう一泊ここに泊まる。
10時のMt.Cookマウンテンフライトを予定している。

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ルピナス花盛りのテカポ湖畔へ、AIの誘導ルートでなく到着

2023-11-21 04:47:20 | ニュージーランド
ルピナス咲くテカポ湖畔。

今回の旅の日程表表紙と同じ景色※こちらに載せました

十数年ぶりにやってきたテカポ湖畔↑牧羊犬の像はハチ公のような犬ではない
標高700mになるこのマッケンジー高地では限られた作物しか育てられず、牧羊をするのが移民たちの生きる道だった。
イギリスからもちこんだ羊たちを管理するには牧羊犬の助けが不可欠だったのである。

↑牧羊犬に感謝する言葉が刻まれ↑1968年にニュージーランド総督によって除幕された↑

十年前にはなかった↑景色を楽しむための歩道者橋ができていた。

テカポ湖の水は氷河から流れ出した川なので石の粉を含み、この色になる。

今日の宿泊は湖畔に泊まる最上のホテルを選んだつもり。

14時からのチェックイン。

コテージタイプの↑こちらは一階のベッドルーム↑
バスタブもあります(^^)
階段を上がると

広々としたリビングとキッチン

↑テラスから湖が見える

クライストチャーチのあるカンタベリー平原を覆っていた雲がマッケンジー高地に入れずに留まっているのが見える↑
**
朝九時にクライストチャーチを出発↓市内に向かう対向車線は渋滞。

曇天は暗さを増し、時折強烈な雨がフロントグラスを叩いた。
先の天気が心配になる。

クライストチャーチからテカポへの道をグーグルマップで表示↓

海は見えないが海岸ルートを南下して
↓Orariというところで内陸に入るルートが示された↓

「Orariで曲がると農道なんですよ、グーグルマップはAIが最短ルートを表示するからこんな道が出ちゃう」
日本でもナビに遊動されるまま小さな町の細い道に引き込まれることがある。

慣れたドライバーガイドさんは、紙の地図の頃からのルートをとる。
↓下で薄い青色の方のルート↓ジェラルディンという小さな町を経由する↓

ジェラルディンは古い街で小さな博物館もある↓

↑無料なら十分でも見学したかったが5ドルと表示されている。
↓地元のチーズ工房

鹿のミルクからつくったチーズをおしえてもらった↓

「七年ものですよ。クリスタルになったところがあるでしょう」
たしかにシャリシャリした部分が、オランダのゴウダのようだった。
小さい真空パックを購入。

↑こちらの店は衣料品↓NZ産のTシャツは45$

もっと手軽なお土産もある

↓様々なコンポートも

コーヒーのカップもNZデザイン↓

↑富士山みたいな山は北島のタラナキ山=今回の旅でも行くのを検討したが、断念した。次回、北島のツアーでなんとか訪問したいと思っています。

↑はちみつの販売
ジェラルディンへ立ち寄れてよかった(^○^)
ここは大型バスもつかったパッケージツアーもどんどんやってくる休憩場所だが、休憩するのにちょうどよい。
グーグルマップに遊動されなくてよかったです(^^)


↑フェアリーという丘陵地帯の村で展望ストップ↓

↑距離が書かれていないいちばん下の「マウント・マイケル」は↓すぐそこの丘だった

晴れていればもっと展望がきいただろうなぁ

↑羊を満載にした大型トラックがとおった↑「ドナドナトラックと呼んでいます」とガイドさん

羊はどんどん減っているニュージーランド↑もっと高く売れるアルパカを飼う農場も多い

↑牛はどんどん増えている

標高700mのマッケンジー高地にあがっていくと↑前方に青空が見えてきた。
そして…冒頭写真のようなテカポ湖に到着したのだった。




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リカトンの土曜朝市からニュー・ブライトンビーチへ

2023-11-20 01:42:09 | ニュージーランド
なんて写真映えするニンニク!

みずみずしい初夏のアスパラガス(^○^)

土曜日の朝はクライストチャーチ近郊の小さな街でマーケットが出る。

はじめは観光地リトルトンの朝市を想定していたが、
ガイドさんの「リカトンのほうが断然地元的でたのしいですよ」とのアドバイスを容れた。
決められた有名観光地でないところの方が楽しいのはよくある。

十人乗りの車だから公園の入り口近くで下車。

小川に沿った小道数百メートルほどに仮設の店がずらっと並んでいる。

近くの農家からの直売品多数

小ぶりだがかじりつきたくなるリンゴたち

↑小松はこのオリーブに一工夫加えたのを試食。
中にアーモンドのローストを詰めたやつを買いました(^○^)

↑オムレツの中身は何?↑
「産卵に川をのぼってきて…」と説明してくれる。
日本で言えば白魚か。ホワイト・バイトと呼ばれている。

白魚入りオムレツをパンにのせていただきました。
昨夜、「朝ごはんは市で食べましょ」と決めていてよかった。

韓国系の人がやっていた焼き鳥、二本で6ドル。

9時15分に到着して、三十分ほどで大賑わいになっていた。

リカトンさんが住んでいた家の見学もあるようだ。

お店が途切れた一角に「カンタベリーで一番古い家」があった↓

ディーンさんの家って?中をのぞくと人形が


1840年に住んでいたのはスコットランドからやってきたディーン兄弟。

四隻の移民船がやってきてクライストチャーチの町の建設がはじまる十年ほど前にすでに先客があったのだ。

当時から残る自然のブッシュが保護エリアに指定され金網にかこまれている↑
2009年に「カンタベリー、バーンズ協会」が整備していた。

バグパイパーが演奏している意味がわかった。
※2017年に訪れたアバディーン(スコットランド)で見たロバート・バーンズの像を思い出した※その日のブログにリンクします
**
午前中に海岸めざす。

クライストチャーチのあるカンタベリー平原の南東部には長い砂浜がひろがっている。
きのう到着する飛行機からも↑上の地図そのままの地形が見えていた↓

イングランド南部、ドーバー海峡に面したブライトンにちなんだ地名。

※2011年にブライトンを訪れた時のブログにリンクします
雰囲気はまったくちがうけれど、桟橋はつくりたかったのかしらん。

南太平洋に突き出したこの雰囲気はLAのサンタモニカ桟橋により近い

※2023年6月に訪れたサンタモニカ桟橋のブログにリンクします


このエリアはクライストチャーチではどちらかというと低所得層の住む地域で、マオリ系の人も多いときかされた。

ブライトンもイングランドでは労働者の住む町というイメージなのだけれど、南太平洋の明るさに満ちたニューブライトンの空気は明るく開放的だ。



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モナ・ヴェル庭園のNZのシンボル~クライストチャーチはガーデン・シティ

2023-11-19 03:56:24 | ニュージーランド
NZ(ニュージーランド)のシンボル「シルバー・ファーン」は裏が銀色のシダ↑
バラ園が美しいモナベル庭園↓に行っても、片隅にある…

地味なレンガの建物を見逃したくない。

NZのシンボル↑シダを集めた「FERNERY(ファーネリー)」はNZにしかないから。

シダ類はNZに130種類あるそうだが、そのうちの80がこの小さなコーナーに集められている。
★1906‐7年、クライストチャーチで行われた国際博覧会に出展されたシダ園=「FERNERY(ファーネリー)」を、当時モナベル庭園を所有していたAnnie Townendが買い取って移築したものだった。
※アニーさんが1905年に買い取ってから、タスマニア(オーストラリア)にあった彼女の母の家にちなんで「Mona Vale」と名付けた。

1914年に彼女が亡くなると荒廃していったが、1990年代にクライストチャーチ市が各所から支援を得てシダのコレクションを復活させた。

シダはNZ航空の尾翼にもデザインされている

↑くるっと丸まった部分はKOROと呼ばれる新芽

ここで本物を見ると納得する↑

↑マオリ族の言葉でKORUと呼ばれ、「新生」「原点回帰」「平和」など前向きな力の象徴。
マオリアートの定番モチーフになっている。

シダには密林の夜に怪しく光る種類もある。

ニュージーランド航空に搭乗したときの怪しい紫色はそれをイメージしていたのかしらん?仮説ですが。
***

モナ・ヴェル庭園のバラはもちろん必見。



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ボタニック・ガーデン~クライストチャーチはガーデン・シティ

2023-11-18 17:50:52 | ニュージーランド
「南半球で一番古い噴水です...というと、オーストラリア人が異議をとなえるでしょうけれど(笑)」
↑背景の建物は旧カンタベリー大学↑オックスフォード大学クライストチャーチ校をモデルにしている。
★ピーコック噴水はクライストチャーチのボタニック・ガーデンの入り口にある。

ピーコックというのにどこにも孔雀がいないなぁ…とおもったら…

ジョン・トーマス・ピーッコックという人物が1905年に没し遺贈した財産をもとに発注されていた。
★John Thomas Peacockは
1844年クライストチャーチの町が建設される以前、最初の入植地であるリトルトン港に両親とともに降り立った。
クライストチャーチへの移民は1850年に四隻の移民船によってはじまったが、それを受け入れる準備のために先乗りした団にいたのである。17歳でやってきた彼は、長じて多くの会社を興し、1857年にはリトルトンの二番目の桟橋を建設する。「クライストチャーチ紳士会」の会長や政治家にもなった。1905年の死に際し「クライストチャーチ美化協会」に多額の遺贈をし、「ピーコック噴水」が製作された。1911年に植物園の一角で除幕されたが、同年に移動。デザインに多くの疑義が寄せられたらしい。
1949年には老朽化して倉庫にしまわれた。
半世紀近くたった1996年に修復され、現在の場所に設置された。
今回の彩色も、きくところによると物議をかもしているらしい。

ボタニック・ガーデンには巨大な木々が集っている。
いや、百五十年ほどの間に巨大になっていったといったほうがよいかもしれない。

↑この杉はクライストチャーチの日本人の子供たちが「トトロの森」と呼んでいるそうな↓

↑中がこんなふうになっているから(^○^)


↑こちらジャイアント・セコイア

1869年にエディンバラ公によって植えられたと書かれている↓

当時のエジンバラ公は女王の夫だった人ではない。
ヴィクトリア女王の次男・アルフレッド王子であった。
彼は海軍軍人として世界一周の途中ここに立ち寄った。
それから百五十年でこんな巨木に育ったのか。




↑すぐ近くにあったこちらは↓

↑姉妹都市締結の記念に倉敷市長が植えた。
倉敷とクライストチャーチがなぜ姉妹都市に?
「倉」と「クラ」だったから?(笑)
**
CHC(クライストチャーチ)に到着した11月17日は「カンタベリー・ディ」という地域の祝日。

↑市の中心にあるハグレイ公園は東京ドーム35個分の広さがあるのだそうだ。
ロンドンのハイド・パーク、NYCのセントラル・パークにならってだが、
人口40万人ほどの町にこれだけの広さの公園があるのである。

↑人々がたくさんやってくる休日だから?駐車料金は無料になっている↑日本だったらどうなる?


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