旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

東京駅にJR旅行窓口はなくなった スマホPCがない人は予約さえできない

2024-07-24 06:54:27 | 旅行

かつて旅行は、 旅行会社のカウンターで申し込むものだった。 紙のパンフレットをめくって説明をうけるものだった。 そんな時代は終わりつつある。 ↑この張り紙には「旅のサポートデスク」を利用するように書いてあるが 「サポートデスク」のHPには下記のような説明がある↓

↑旅行会社の予約端末さえ置いていないデスクなのだ。つまりは「お客様ご自身で予約してください」ということ。 旅行会社の予約端末さえ絶滅しつつある。

 

かつて対面カウンターを営業できていたのは

航空券、乗車券、宿泊券、パッケージ これら商品から「手数料」を得ることができたから。 対面販売の人件費をかけてもよいだけの「手数料」利益があがっていた。

しかし、販売は今やネットが主流となった。

「カウンターに出向く必要がない」 「いつでもどこでも」 と宣伝するが、

逆に言えば、スマホやパソコンが使えない人は予約すらできない。

この状況は 今後も拡大していくだろう。

 

だが、旅行をしたい人が知りたいことは、ネットだけでは得られない。長年旅の現場にいる我々が断言する。

現に今も、ローマの、北欧の、ウィーンの、その他さまざまな旅の相談が小松に寄せられている。小松だけで満足いくご案内はできないが、すくなくともネットを見て考え込むより有効である。

 

対面販売をなくそうとするのは、企業のコストの考え方の問題。

コストをかけても利便性を求めたい人は確実にある。なのに、「コストをかけても人と話して解決したい」という要求に応えられるサービスを提供できる人材が用意されていないのではないか。やっと対面できた人がスマホの操作を教えてくれるだけだったらがっかりだ。がっかりサービスにお金は払われない。お金が払われるに値しない仕事しかできない人は、「対面販売は人件費がかかりすぎる」とみなされてしまう。

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冬の北極圏でスウェーデン領からノルウェー領へ移動するには

2024-07-14 07:45:27 | ノルウェー
次の冬にノルウェーのロフォーテン諸島を目指すグループに相談をうけた。

↑海岸線から南にひょろっと伸びている小さな島並がロフォーテン諸島↑
「海からそびえるアルプス」と形容される景勝地である。

※2014年のブログにリンクします
だが日本から出発して、その日のうちには到着できない。
※かつては成田空港から「オーロラ特別便」なども飛んでいたのですが…
※2014年にエヴェネス空港に到着した時のブログにリンクします
この頃小松は毎年スカンジナビア半島の北極圏に行っていた
※2014年にナルヴィクからマーランゲンへ行った日のブログにリンクします

今回の皆さんにはスウェーデンのストックホルムから夜行列車で北上するルートを勧めた。
※2017年に《手造の旅》で乗車した時のブログをごらんください。地図も載せています。
2017年の小松はキールナまでだったが、
今回の皆さんはノルウェーとの国境に近いアビスコまで行く。

問題は、スウェーデンのアビスコからノルウェーのナルヴィクまでの交通手段↓アビスコの位置はナルヴィクから遠くないのだが…

EUの外へ出るルートは頻繁には出ていない。
※ノルウェーはEUに加盟していない

相談を受けていろいろ考えたのだが
やはり車をチャーターするのが最も効率がよい。
だが、円安・物価高の昨今
費用がいくらになるか…
ロフォーテン諸島のスフォルヴァーまで20万円でも足りるかしらん。
懇意にしている手配会社に見積をとることにした。

↑スフォルヴァーが「スホルベル」と表記されている

しかし、
「道路が閉まってしまわないかが心配です」
北欧専門のその手配会社の方が言った。
アビスコからナルヴィクへは地形的にちょっとした峠越えルートになる。
夏場ならいつでも道が開いているのだが、冬場は雪がある。

「この保険はどうでしょう」
行かれる方が自分で探してこられた「キャンセル保険」だった。
パッケージツアーをキャンセルした時のための保険だと思っていたが
個人旅行でもこういう保険が適応されるのかぁ。
雪で道が閉ざされて行けなくなった場合のいろんなキャンセルに対応してくれるようだ。
知りませんでした。

キールナからナルヴィクまで鉄鉱石輸送のために建設された鉄道がある
★2008年ノーランストーグ鉄道に乗った時のブログにリンクします
世界最北の鉄道で絶景ルートである。
これに乗れたらよいのだが、今度は終点のナルヴィクからスフォルヴァーへの交通がなかなかないのです。
チャーター車でも鉄道でもよいから、無事に行かれることを願っています。
***
最初この相談をうけた時には
「小松さんいっしょに行ってください」ということだった。
だが、六名で雇ってもらうとなると経費だけでも、一人+10万円できかなくなる。
北欧への旅経験はある方なので個人旅行で行ってもらうことになった。


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灘五郷をちょっと見学

2024-07-02 22:33:04 | 国内
日本遺産
六甲山のふもと「灘五郷」は
東西12㎞のエリアで日本の酒の四分の一=1.1億リットルを生産している↓と解説されていた。


6/30
ローマの説明に六甲道駅近くに伺ったら、逆に灘の酒蔵を四軒も案内していただいた。

最初は「福寿」

ノーベル賞の晩餐会で出される日本酒に選ばれた
※リンクします

併設のレストランでお昼をいただいた時に「濁り酒」を注文した。

醸造酒というものははじめは濁っている。
日本酒も江戸時代初期に伊丹で偶然「澄み酒」⇒清酒ができてから今のような日本酒になった。
※伊丹の鴻池での話を載せた「富翁」のページにリンクします
**

二軒目は「白鶴」


外国語の案内がずらりとならび

実物大の人形も設置されて行程がわかりやすく説明されている。

団体バス受け入れ態勢もしっかりしている。

冒頭の日本遺産の写真も白鶴の展示より
***

三軒目は「菊正宗」

↓「昭和十五年新調」と書かれた巨大な絞り器

ここで絞って何も手を加えない「生原酒」を味見させていただいた

度数は強くても飲みやすい。

二階の展示室で↑「貧乏樽」「貧乏徳利」なるものが展示されていた↑
調べてみると、一升(約1.8リットル)以下の酒の入れ物をそう呼んでいたのだそうだ。
****

四軒目は「浜福鶴」

酒の命はやっぱり水↑

四つの酒蔵でいろいろ試飲してきたが↑最後にこの「秘蔵酒」を↑
「絞る」のではなく「したたる」酒はつまり、
オリーブオイルにたとえればファースト・プレス以前のもの。
たしかに、別格の味わいだった。

最後の最後に

ソフトクリームもお勧めです(^^♪

****
灘中・灘高は三つの酒蔵が共同出資して創設した学校。
※ビジネスジャーナルのページにリンクします
フランク・ロイド・ライト設計の「ヨドコウ迎賓館」の施主も酒蔵の主。
※HPにリンクします
六甲山の恵みが灘に文化を育んできたのだと知った。
****
1995年(平成七年)の阪神大震災の震源地は灘五郷に近い。
60あった蔵元は29に半減したと解説されていた。


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