旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

2017《手造の旅》高知への下見~「空海」の名前由来地、モネの庭、国分寺

2016-07-29 17:10:19 | 国内

エアコンを止めて目を閉じていると、真っ暗な太平洋から打ち付ける雨の音が聞こえていた。朝、部屋を出るとドアノブにこんなてるてるぼうずが
 朝食は柚子尽くし




ワッフルにちょくせつ柚子が練り込んである。 


室戸岬の先端ちかくには、弘法大師空海が若き日に修行した洞窟が残されているという。見に行ってみよう すぐとなりにはお遍路さんもよくつかう「明の星」ホテル。ここもわるくないようだ⇒ 巨大な弘法大師の像、大陸へ渡る前、まだ「空海」という名前でもなかった時代に訪れている


五分も歩かないで到着

二つの洞窟のひとつは寝る場所で右側が修行の場だったそうな。


ここからは空と海しか見えない。父母にもらった名前「真魚」から無空⇒教海⇒如空 なとど名前を変えていったが、ここで明の星(虚空蔵菩薩の化身)が口から飛び込んで悟りを得て、空海という名前を名乗るようになったと言われている。


帰り道は海沿いの遊歩道をゆく 烏帽子岩



ここは「ジオパーク」として整理されていて、ガイドツアーもお願いできる。《手造の旅》なら、良いガイドさんをお願いしてじっくりお話しをきいてみたい



ウトコ・オーベルジュの海底深層水のスパ


***


車で一時間ほどの北川村をめざす ここには、フランスのノルマンディーにあるモネの庭そっくりにつくられた場所があるというのだ。この存在を知った事が、高知への《手造の旅》を企画するきっかけになったのである。


駐車場からゆるい坂をのぼるとすぐに・・・ おお、これはほんとにそっくりだ!



敷地はおもったよりも広い。「風の丘」までのぼってゆくと、奈半利の街がこんなふうにみえる⇒だが、徒歩三十分近くかかる。南仏の風景をまねてつくられた庭園は、この高知の湿度ではなかなかむずかしいのではないか。


それよりは、下の「花の庭」がコンパクトで歩きやすい。こちらもモネのジヴェルニーの庭そっくりにつくってある。



屋内のこのお土産物屋もジベルニーの雰囲気を思い出させた


****


★土佐くろしお鉄道 地図でその線路をみているとなかなか景色がよさそう。


安来駅から乗ってみることにした 高知出身の漫画家やなせたかしさんがデザインしたキャラクターが各駅にいる  こんなシートと、こんなシートとがあり、バスのような感覚で乗り降りしている。



人魚のキャラクターの夜須駅で下車⇒ ここは海岸がすぐの駅。降りると竜馬の像が⇒


*****空港の近くでもう一か所どこか見ておきたい。まったく予定していなかったが国分寺へ行ってみる事にした。



起源は8世紀、仏教を布教するために全国につくられた国分寺のひとつ。その地のいちばん良い場所を選んでつくられたといわれている。


10世紀前半に紀貫之が中央から国司として赴任したのは、ここからすぐちかくの役所だった。四年の後、中央政府に戻る時の旅を「土佐日記」として記録した・・・と、国分寺の方がお話しくださいました。なるほど。


明治の廃仏毀釈をのりこえて、仏教寺院らしさをしっかりとどめている。先月、山形の出羽三山の寺というか社というかを訪れたのでよけいそう思えてくる。


今は重要文化財になっているが、明治には一度国宝にしていされた「薬師如来立像」があるというので、気軽に入場券を買った。すると、わざわざお堂のカギを開けて、我々の為だけにひとつひとつ解説をしてくださった。


お堂までに見える庭にある、丸くて穴の開いた石。これ、なんだと思います?↓



「あれはもともと五重塔の礎石だったのです。現代の発掘で見つかって、あんなふうに庭石につかっていますが。塔は二十メートルもあったと推測されています。」


煤でくろくなっているが、均整のとれた一メートルほどの木彫。これが平安時代の薬師像。内刳りがないが、木が割れていない。紀貫之もこれをみていただろうか⇒


象の置かれた須弥壇は鎌倉時代のものだそうな。彫られた獅子がなかなかおもしろい(^^)



鐘も平安時代前半のモノとされ、打つ面と平行につるす部分がつくられているのが、特徴だそうだ⇒ 発掘された鬼瓦も鎌倉期のもの⇒ 


やはりしっかりした解説は、重要!《手造の旅》では、言葉の理解できる国内の旅であっても、しっかりした解説をしてもらえるようにすると、あらためて思った。


2017年4月、二泊三日《手造の旅》高知、どうぞ参加表明おねがいいたします(^^)


 


 

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2017春 《手造の旅》高知へ下見 ~謎の絵師「絵金」、牧野富太郎記念館

2016-07-28 15:11:51 | 国内

際立った腕前を持ちながら贋作事件で御用を追われ市井の人となった「絵金(えきん)」という謎の絵師について、この高知の旅ではじめて知った。


高知空港からそれほど遠くない赤岡市に、現存する彼の作品ほとんどが収蔵されている「絵金蔵」がある。


夏の陽射しに人影はすくなかった。



突然、古風につくられた「絵金蔵」、そしてその前に芝居の「のぼり」が見えた。



かつてここにあった芝居小屋が再建されて、最近では海老蔵もここで演じたのだそうな。こういう小さい劇場ほど演者にとっては気が抜けない舞台であろう



★「絵金蔵」のホームページ⇒こちらからごらんください かつては周辺の個人が所蔵していた芝居絵が今はこの「絵金蔵」に集められ、保存され、順番に公開されている。 常設展示されているほとんどはレプリカだが、充分にその腕前やひととなりが伝わってくる。よく工夫された展示場所だ。2017高知《手造の旅》で是非訪問地に入れたい。


****
世界的植物学者★牧野富太郎記念館は山の上の植物園と一体になってる。



レストランや展示館の建物自体が四国の一見に値する新しい建築のひとつにも数えられている
※記念館のホームページにリンクします



山の上にはお遍路さんの訪れる昔からの寺もある。記念館の敷地の道に↓こんなかつての「へんろみち」跡が見られる↓



牧野富太郎はかなり「おもしろい」人だったのだろう。こんなハガキを書くのだから↓
「文は人なり」「文字は人なり」↓

↑富太郎の「富」は、「貧」を逆さにして表している。そして「まきの」のサインは・・・ぐるぐる巻いた中に「の」の字が入っている。このデザインをつかった文鎮のおみやげ↓



次の写真の鉄扉のデザインをよくみてください↓



彼の生涯をみせてくれる展示に、部屋を再現してあった。そこには今にも動き出しそうな牧野富太郎本人が・・・



自分自身の研究の集大成である植物辞典に、自分でびっしりと書き込みをしてある。
改訂の時に、もっともっとよいものをつくっていきたいという意気込みが感じられるではないか↓



 山の斜面を利用した起伏ある植物園と温室。


****土佐くろしお鉄道にそって、室戸岬を目指す


よくがんばっている第三セクター鉄道だ  明日にでも時間があれば乗ってみよう。


*****星野リゾート「ウトコ・オーヴェルジュ」に到着


太平洋が一望できる部屋が、横一列にずらりとならんでいた



 一角には「図書室」も。 その先に、こぢんまりとしたレストラン。


ゆうぐれが良く似合う海辺



秀逸なカツオをテーマにしたコース料理が楽しめる




よく考えられていて、それでいて考えすぎていない。


ズッキーニの陰に隠れているけれどカツオの暖かカルパッチョ


カツオのソーセージにフルーツトマト、そこにコンソメスープを注ぐ


リングイネの上にタコを刻んだものとレタス


★★そして、このコースの中で小松がいちばんおいしく、また食べたいと感じているのが・・・



なまり節風カツオの上にハーブを混ぜたパン粉をのせて焼く。にんにくを刻んで熱し茗荷とあわせて、ルッコラ、ピンクグレープフルーツ、を添えてある。カツオの身をほぐしてよく混ぜたほうがよい。


和牛のソテー、茄子の皮血合いをつかってギリシャのムサカのようにしてある。ほんとに子羊の風味まで感じさせる。ブラウンのソースは茄子をピューレしたもの。


コーンの芯をつかって甘味をだした冷たいスープ


 


野菜はこんなふうにつくっている


●ウトコオーヴェルジュは、団体利用には適さない。《手造の旅》でここをりようするとしたら、あくまで個人の集合体として予約し(それもものすごく早くよやくしないとだめ)、夕食の時間も別々にして、ゆったりとした滞在にする必要があるだろう。料金だって一泊一部屋六万円ぐらいにはなる。・・・考えどころであります。


 


 


 


 


 

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パリの夜景は見ておかないと

2016-07-24 21:50:49 | フランス

昼間、プロのガイドさんとエッフェル塔からオペラ座まで歩いた次女は、午後四時ごろ帰着して「エッフェル塔の夜景をみたいけれど、起きられるか自信ない」と言ってベッドにダウン。このままほおっておいたらパリの夜景を見ないでおわることになる・・・20時に起こして、セーヌ川遊覧へ連れ出した。

アルマ橋のたもとに到着し※これはNYの「自由の女神」の持つトーチと同じ大きさのもの。自由の女神はもともとフランスからアメリカ合衆国へのプレゼントでしたから。しかし、このモニュメントの真下を走る道路でダイアナ妃の事故が起こったので、現在は「ダイアナ記念碑」みたいなことになってしまっている

21時ちょうどの船に乗ったが、まだまだ明るい この時期のパリは日が暮れるのは22時ごろなのです。

それでも、空は夕暮れの色に変わり始めて美しい。アレクサンドル三世橋の下をくぐる。

ルーブル宮殿↓

河畔では週末に集まって踊る人たちがたくさん

シテ島、ノートルダムの後ろ姿↓

フランス革命時代には監獄となった、元王宮のコンシェルジュリ。ファサードがずいぶんきれいになった↓

ふたたびバトー・ムーシュの乗り場前をとおり⇒

エッフェル塔が見えてきた!

小松の予想では、21時のものにのると、ちょうど22時ぐらいにエッフェル塔の前を通過するので、一時間に一度の「シャンパンイルミネーション」が見られる。・・・しかし、22時になっても、何も起きません???船上のひとたちもなんだかひょうしぬけの表情で船を降りた。

そして、再びアルマ橋へ歩いていった22時10分を過ぎて・・・あ!はじまった

何故かわからないけれど、ちょうどの時間でなく「シャンパン・イルミネーション」がスタートしたのだった。写真で、普通のイルミネーションとの違いが分かりますでしぅようか。

地下鉄でシャンゼリゼ通りの真ん中・ルーズベルト駅まで移動し、コンコルド広場方面へ歩く。

途中でさっき下をくぐったアレクサンドル三世橋とその向こうのアンヴァリッドの金色のドームが見えた。あの下に、ナポレオンの墓があるのだ↓

コンコルド広場には臨時の観覧車が聳え立っている。今日はちょうどトゥール・ド・フランス自転車レースの式典があったので、一部が通行止めされ、こんな夜景を見ながらゆっくり歩けた↓

リヴォリ通りからホテル・リッツのあるヴァンドーム広場へ抜け↓

ホテル近くのオペラ座前に出た↓

時刻は23時半になろうとしている。きょうはよくがんばりました(^^)

 

 

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次女をおいて、昔の仲間とマーケット買い出しランチ

2016-07-24 13:46:46 | フランス

次女はパリのガイドさんがエッフェル塔とルーブルの観光へ連れて行ってくださることになった。

小松は、二十年以上前のアフリカ研修でいっしょだったパリ在住の友人たちとバスティーユで待ち合わせた。

バスティーユ監獄のあった場所は今はこんな大きな交差点になっている。ここのすぐ近くには日曜と木曜の午前中にひらく大きな市場がある。品ぞろえは実に多彩で、魚屋さんから、椅子の修理やさんからから・・・ 

キプロスでその美味しさを知ったタイムの蜂蜜があったので購入!五百グラムで12ユーロは安い↓

大人の楽しみ=生牡蠣と白ワインを市場のテーブルで↓

一ダースの牡蠣(大きさにもよるけれど)が15ユーロ。牡蠣を食べる人には、白ワイン1グラス1ユーロで出してくれる↓

ちかくのアパートの一室で、軽いランチをしようという。それでは、小松が大好きなアスパラときのこのソテーでもおつくりしましょう(^^)

グリーンアスパラと  ジロール茸

チキンローストを丸一羽 バゲットももちろん

徒歩三分ほどのこの建物 もちろん十九世紀からの建物だから階段は古い

三十平米ほどの部屋だが、こぢんまりと居心地良い。 

さっそくキッチンをお借りして

こんなランチになりました!

二十数年前、右も左もわからなかった添乗員時代に、はじめてのアフリカ(ケニアとタンザニア)を一緒にまわった仲間と、こうしてパリのアパルトマンでささやかなランチタイムが持てる。こういう時間がもてることが、なんとか今日まで生き延びてきたことの、最大の価値なのだと思う。

 

 

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次女と、パリへ戻って装飾美術館へ

2016-07-23 14:49:41 | フランス

グランプラス近くのホテルからセントラル駅へは、スマーフの像のある建物の中を通って行くスマーフとは1958年にブリュッセルから登場した漫画のキャラクター。リンゴ三個ほどの大きさで青い肌をした種族、なんだそうな。

この建物はアール・ヌーボーの建築家として知られるヴィクトール・オルタの設計になるそうな

セントラル駅からTGVタリス号のでるMIDI駅まで一駅。こんな自転車用の車両もあるのがヨーロッパ。

MIDI駅からタリスに乗る パリでは荷物検査があったがここではない。TGVに乗る乗客の荷物を全部検査するなんて、どだい無理な話なのだ。それでも車内ではパスポート確認の係官がやってきた。こういうワンちゃんをつれた検査官も行き来して、個々の人をチェックしている⇒

タリスはパリ北駅に到着

地下鉄でオペラ近くのホテルへ移動

**チェックインして、パリのガイドさんにお会いする。9月の《手造の旅》南米にパリから参加していただくことになったお二人に、事前説明会を開催(^^)

その後、ルーブル美術館内の別入口から入る「装飾美術館」に入場。これまで何度も前を通っていたが入るのははじめて。ちょうどバービー人形の展覧会を開催していて 女性を中心にたくさんの人

次女とガイドさんがバービー人形の展示を見学しているあいだに、小松は一般展示のセクションへ。

アールデコのコーナーにあった、日本の影響を多大にうけた展示にびっくり。

この屏風、アルマン・アルベール・ラトゥが1921年から23年にかけて、ジャンヌ・ランヴァンの為に制作したもの。なんてジャパネスク!↓

※これについては別に書きます。

夕食はヴェトナム料理へ 

オペラ座の近くでも、ポケモンGETだぜ

 

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