江北図書館で「吾輩は猫である」初版本を間近に見せていただいた※右の版画はネコがビールを飲むラスト近くのシーン。
↓こういった希少本はこのガラス戸の向こうに保管されている。
希少図書だが予約すれば一般の人も閲覧することができる。
12/21館長が案内してくださった。
↑このエンクロサイペディア(ブリタニカ百科)の第九版は三面塗金↓
『Encyclopædia Britannica』第9版
The Scholar's Edition(学究に愛された版)として名高い。
セント・アンドリュース大学教授T.S.ベインズやウィリアム・R.スミスが編集に携わる。
日本橋丸善で輸入販売が開始され、伊藤博文、尾崎行雄、徳富蘆花、犬養毅らが購入。
※上記のように解説されているブリタニカジャパンのヒストリーページにリンクします
↑江北図書館の現在の建物は昭和12年に建造された元「郡農会館」。
↑左上、法服を着た杉野文彌(1865-1932)が明治35年に開設した「杉野文庫」がもとになっている。
余呉湖の田舎で苦学し、自由に本を読めなかった自身の経験から、
故郷に私設の図書館を開いたのだった。
この時代は新しい日本文学の黎明期。
冒頭の「吾輩は猫である」は明治40年に刊行されている。
↑「夏目」のハンコが押してある↑
大河ドラマからみ「紫式部日記」の展示もあった↓
江戸時代の本から
わかりやすく解説してくださっている。
本をどう分類するかは難題。
↑「ネルソンとナポレオン」のとなりに「謡曲(能の言葉)評」、そのとなりに「法学通論」が並んでいる。
ご苦労が感じられます。
二階にあがってすぐに、古い木箱が目に留まった↓
「群書類従」は大著として名前をきいたことがあったが、塙保己一という人をちゃんと認識できた。
※こちらにもう少し書きました
↑二階天井の洒落たデザイン↑
↑この写真は江北図書館がこの建物に移ってくる前のものだと思われるが↑床は畳で、日本式に靴を脱いで上がる施設でありつづけているのがわかる。
片隅にあった↑回転書架は前出のエンクロサイペディア用のものだった↑
↑書籍カードはかつて図書館の必須だった↓
↑手書き文字が書かれた時のことを想像する。
↑ディッケンズの小説デビュー作「ピクウィック物語」ニューヨーク発刊
地方の小さな町で学ぼうとする人に、こういう本を手に取れる機会を提供していた場所なのだ。
久保寺館長↑2025年6月27-29《手造の旅》でまたお話いただけるのを楽しみにしています<(_ _)>