以前、奈良のピラミッド(頭塔)
を紹介しましたが、今回は堺
のピラミッド(土塔)です。この
土塔は奈良時代に堺出身の
僧・行基が、土と瓦で築いた
仏塔(高さ8・6㍍、一辺53・1
㍍)です。 (国指定史跡)
土塔には6万枚の瓦が葺かれ
ていたそうで、さらに垂直面
にも瓦を立て、風雨で盛り土
が崩れるのを防ぐ、工夫がさ
れています。近くからは、土塔
に使用する瓦を焼いた窯跡が
二基、見つかっています。
発掘調査で掘り出された瓦片
瓦片には、文字が刻まれたの
もあり「文字瓦」と呼ばれてい
ます。
その大半が人名が記されてい
ます。おそらくは土塔造りに
協力した人たちの名ではない
か、それも筆跡が異なってい
るので、本人自身が書いたと
考えられています。
須恵器も出土
「神亀四年」(727年)銘の軒丸
瓦も掘り出されています。平安
時代に書かれた「行基年譜」に
土塔は「神亀四年起工」と記さ
れているそうです。
普段は立ち入る事は出来ませ
んが、この日は一般公開日で、
頂部まで上がる事が出来ました。
十三重の土塔上部には「多宝
塔」が建てられていたようで、
土塔の傍らに復元模型(20分
の1)が、展示されています。堺市中区土塔町土塔公園内
泉北高速鉄道・深井駅から
徒歩8分ぐらい。