Remains of The Accidents

アクシデンツなページ

このたびはぬさもとりあへず

2018年05月13日 | 単身赴任




十年以上ご無沙汰してしまった奈良の大仏様にお会いしに行ってきた

関西出身の自分にとっても奈良はあまり縁がない土地がら

確か、小学校のときと高校生のときに遠足で訪れ、その後奥さんといっしょに
参っていらいのことだと思われる

少なくとも電車で出向くのは初めてだ

大阪難波から近鉄で小一時間、新大宮の手前では平城宮のあとが案内され
近鉄奈良駅に着いた

今回の目的は「歩数」を稼ぐことだったが、昼時になってしまったので
ぶらぶらと商店街を抜けながら昼食場所を探した

結局、ひとりで入れるような店はなくて、ファミマで焼き鳥二本とハムサンドを
購入して、猿沢の池のほとりで食べた

そこから興福寺の境内を抜けて奈良公園

だんだん鹿の数が増えてくる中、春日大社の参道を進んだ


今回知ったのだが、春日大社は奈良の大仏ができた後、藤原氏の氏神が鹿島神宮から
遷座して創建されたとのとこ

その時に白鹿に乗ってきたので、奈良では鹿は保護されているのだとか






飛火野あたりから踵を返して、東大寺の方へ回っていくと手向山八幡が祭られている

  このたびは ぬさもとりあへず 手向山 もみぢのにしき かみのまにまに

菅原道真公の御詠歌である

学校で百人一首を習うときにわりあい最初の方に覚える歌という印象がある

ここまでで約15,000歩




この後、東大寺の中を三月堂から二月堂、大仏殿と周り帰宅していったのだが
最終的に約10km/22,000歩ほど稼いだ


王子の体育祭はまたうまくいかなかったようだったので、王子リクエストのモケケを
購入して近鉄に乗車

さてさて、これを書いている今日は雨模様
これから散髪と母親の見舞いに出かけることにした


仕事も日常も天気が悪いからと下を向いていてはどうにもならない
この隧道を抜けた先、いったい何を楽しみに生きていくのか
京都や奈良を歩いても先人の教えは聞こえない


トンネルを抜けても抜けても暗い道 (て)

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春になれば

2018年03月13日 | 単身赴任

 

ここに住んではや二年
今週は勤め先で四月異動の発表かある
毎回、心ひそかに内示を待っている

横光利一の小説、病に伏せる妻にスイトピーの花束が届いた
来るか来ないかの春を待つ妻に
「この花は馬車に乗って、海の岸を真っ先きに春を撒き撒きやって来たのさ」
という最後のシーン

父は決して「最後のシーン」はいらないし
この山ではなく、瀬戸内の方から春はくるはずなのだが




この春は子供たちの進学があった
姫さまは頑張って公立高校に合格し入学準備を行っている
王子ももう中学生だ


父以外にはもう春が来ている
父のところにも「馬車に乗って」こないかと心静かに待っている


ただ、春が告げるのは父の引退話かもしれない
「そろそろ終わりだよ」と
子供たちが育てば、親たちが老いる
これも世の常ではある



500EVAも5月で終了するらしい

 

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ふと思い立って

2017年10月02日 | 単身赴任


紅葉で込み合う前に嵯峨野にでかけてみた


高校一年の年末になぜか旅行に行きたくなった
誰からともなく京都に行こうかという話が出て
確か明石駅の本屋か明石銀座の木村書店で小さなガイドブックを買った

当日までの何週間か、そのガイドブックを眺めては心を飛ばしていた
結果的には、京都駅から清水寺までバスで行き、そこから知恩院、平安神宮、哲学の道

銀閣寺と歩いて、最後に北野天満宮にお参りした

その時、時間があれば嵯峨野まで欲張ろうとしていた
ガイドブックに載っていた嵯峨野はどことなくはかない風情でその頃の自分を誘ったのだが、ついぞ嵯峨野に行くことはないままに何十年も経ってしまった


昨日、母を見舞って少し明るい話だったので
なんだか少し安心して散歩方々出かけることにした

特に下調べもせず、ただ地図を眺めていて嵐山から化野念仏寺まで歩いてみようかと考えた





そのガイドブックに載っていた念仏寺の記事、落柿舎の壁にかかった蓑など鮮明に蘇ってきた
あの本はおそらく自宅の物置にそのまま置いてあるだろう
母を看護する兄が「あの家もいつまでいるかわからんから、整理せんとあかん」と云っていた
母がいなくなるとあの家も処分することになる
化野の苔むした無縁仏を眺めながら、結局我々はどこからきて、どこにいくのだろうかといらぬことまで考えてしまった




結局、念仏寺から大覚寺を経てもう一度嵐山まで
初秋の嵯峨野は人も少なくて散策するには最適な環境だった
途中、うちの姫さまにメールした


姫さまの受験が終わったら、ゆっくり連れていってあげたい





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進路、進路

2017年09月19日 | 単身赴任

 

 

とうとう姫さまの受験

奥さんも心配している

 

昨日、姫さまと少し話す時間があった

「なんか、なりたいものがあるの?」

「う~ん、前は建築士。でも、レイアウトとか考える

コーディネーターみたいのが、いいかなって思ってた

けど、なんだかどうでもいいかなって」

そうだ、夢とか、目標なんかはっきり持ってるなんて

少数派だよ。

「今は、早く大学まで進んでゆっくりしたいよ」

そうだよ、そうだ。

 

父もそうだった

 

別に何にもなりたいなんて思わずに中三になった

そしたら、石田先生に出会った

一所懸命の石田先生

カッコ悪い石田先生

ダッサイ石田先生

 

 

「先生ってええかもな」って頭に浮かんだ

あの日、「なりたいもの」な姿が見えた

それを引きずりながら、大学に進んだ

教育実習にも行ったが教職の道には進めなかった

 

中三の秋、進路面談の日、開口一番に

「あ、お母さん、😋君は、全然大丈夫ですよ。🐙高校、OKです」の笑顔

「クラスのこととか、本当によくやってくれてるんで、助かってます!」

の声に、母親は歓喜した

 

帰路、母親の笑顔が忘れられない。

合格発表になった、すぐあとに姉が友人との電話で

「うちの弟、🐙高やねんで」と自慢していた

カッコイイジャージを買ってくれた

 

 

 

その後の人生は周知の通り

だから、姫さまに話した

高校はまだ「結果」じゃない

大学も

 

父は、決して成功者じゃない

でも、あなたに不安を与えずに暮らしていけるだけのものは

集めてこれた

 

どんな動物も宿命は、子孫を作り、守り育てること

人生の途中には色々あるけど、平均点より上にいれば

いつでも上がっていけるさ

上がろうと思わなくとも上がるときは上がるよ

 

そんな視点で負けずに過ごしてくれ

 受験は人間の価値を測る試験ではない

 

 

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ああさみしい

2017年08月23日 | 単身赴任


なんだか変則な夏休みを終えて、大阪に向かっている
前半は王子とともに過ごして、後半は姫さまの高校説明会につきあった
その間に仕事で沖縄と佐賀に行ってきた
大阪は二週間ぶりだ

実家にいた母親が六月に転倒/骨折して入院していたのだが
先週から少し離れた場所にある慢性期医療施設に移った
今週末はそのお見舞いに出向く
母のことに関しては、実兄にすごく世話になっている
実兄が同居していてくれていなかったら、こうは進んでいなかったはずだ


新幹線はすでに浜松を過ぎた
毎回、こうやって早朝の新幹線で帰阪するのだが、いつも前夜はさみしさ
に耐えかねて酒を飲んでしまうのだが、この間から謹んでいる
酒を飲んで早く寝た方が体と心は楽なのだが、子供たちはもう少し一緒に
いたいのだそうだ

ありがたい話で、また後ろ髪をひかれてしまう

今回、休みの前半は王子から水泳の指導を受けてダイエットに励んだ
王子は先月、スイミングスクールで「一級」の資格をとって卒業した
ところで、泳ぎたくてうずうずしていたので、ちょうどよかった
一日は姫さまも一緒に泳げた
姫さまも6年生のときに「一級」をとっており、どちらかというと
フォームは姫さま、速さは王子と云う感じで、数年前まで泳ぎ方を
教えていた父はただの研修生に成り下がってしまった
王子曰く、父の平泳ぎはフォームがバラバラ、我流丸出しだと

じつは幼いころ、水泳が苦手だった
小学校に入った当初は泳げなかった


その後、海で遊ぶようになってだんだん泳げるようになったのだが
誰かに教えてもらったことがない
魚をついたり、ウニをとったりするのにフォームは関係なかったのだ


八月の関東は、晴れた日が極端に少なかった
王子とは十分にいっしょにいられたのだが、できれば焼けるような
青空の下、白い砂浜、きれいな海でいっしょに魚を追いかけたかった
いつかそんな日を作るぞ、と誓いながら大阪に向かっている




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