帯には「3回、涙が出た。」とという某氏のコメントがあり
感動ものなのだろうと手に取った
実際には、ほとんどが実話に基づくノンフィクションに近い小説だった
1台のボンネットバスが生まれ、捨てられ、そして甦る物語
後半、バスは越後湯沢に旅立ち、大地震の被災者を癒す
いい話ではあるが、小説としてはどうなのだろうか
被災者である子供たちの会話が中途半端に標準語であったり
「僕」の目線で語られる内容が変に専門的だったり
ルポと小説の間を行き来してしまっており、読者として不自然さに
目を瞑れなかった
実話としては、感動するほどのいい話なのだろうけど
小説として「3回、涙が出た。」というほどの感動はない