Remains of The Accidents

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不思議なこと

2016年06月11日 | 単身赴任

五月から本格的に単身赴任となっている
関西での勤務は二十数年ぶりのことになる

思えば、いわゆる青春時代の大半は関西にいたはずだ

ただ、父の青春時代は明石から三ノ宮の間で完結しており
大阪には縁がない

今回、大阪にいて神戸地区も担当するということで三ノ宮や
元町に出向くことも多くなってきた

そこで不思議なことが起こる


先週、たまたま三ノ宮で昼食をとったあと、次のお客さんに
向かうべくサンチカをあるいていた

ふっと通り過ぎた女性の横顔が視界のすみに

あっ

振り向いた先、もう2~3mも先に行っていただろうか

中学生のころ、好きだった女性が颯爽と歩いていた

黒いカットソーに白い帽子、もう確認のしようもないのだが
確かに、確かに彼女だった

立ち止まって固まっていた視線の先で、彼女は少しだけ
後ろをみてくれた

恐らくショーケースに並んだケーキに目が行ったのだろう

もう一度、あの目元が・・・彼女だった

父の同級生であるから年齢も年齢のはずだが、そんなに
老けた様子はなかった

ほんの一瞬のこと


実のところ、彼女との思い出などはほとんどない
同じクラスだったし、二人でクラス委員をしていたけれど
たくさん話した記憶がない

40年の時を経て、なぜ偶然に遭うのだろう
いや、すれ違ったのだろう

時として人間は恐ろしいほどの偶然に見舞われる


あの頃読んだ遠藤周作の短編をもう一度読んでみたくなった
卒業式が終わったあとに撮らせてもらった一枚の一緒の写真


初夏の神戸が帰ってきた父にくれたサプライズだったのかも


コメント
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