My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

REVOX B226 さらなる音質向上! ~オペアンプ交換~ 

2019-02-08 12:58:58 | CDプレーヤー

REVOXのCDプレーヤーB226が、また一段と音質向上しました!!! 

聴感上の結果から書きますと、近代的な透明感のあるスッキリした音になりました。

年頭で、DEMのコンデンサ換装の方針と書きましたが、こちらは未だ部品手配が出来ておりません。

その前にオペアンプをストックとして、色々と買っておいた事を思い出しました。

その中でデュアル回路オペアンプ OPA2604(バーブラウン)を、試しにB226 CDPに使って見る事にしました。

BBのロゴが嘘っぽいですが、ネット画像で調べてもOPA2604はこんな感じが多い。まあ気にせず行きましょう。

 

今回交換したオペアンプは、DAC TDA1541AのDA変換後のアナログ出力を受けるアンプです。

このオペアンプICを通してLINE OUTされます。唯一のアナログ系のオペアンプです。

2段になっているのでチャンネル当たり2回路入りを1個使用します。

今までは、世間の評判を鵜呑みにして、信者の様にMUSES8920を使用していました。

今回のBurr Brown製OPA2604もオーディオ用では定番で人気の全段FET構成のオペアンプです。

 

結果は大正解でした!!!

交換した直後から、出てきた音に驚きました!。今までの音は何だったんだ?という感じです。

靄が晴れて、一皮剥けた抜けの良いクリアーな音で澄み渡っています。

高域が良く抜けて綺麗に聴こえます。低音もスッキリしているけど粘りがあります。 

聴いていて気持ちが良く楽しい音です。癖になります。これはBurrBrownの特徴です。 

このメーカーは、聴く人が楽しめる音、味わい、コクは何かをよく知っています。 

久々に純ジャズ(ピアノ、サックス)も楽しく聴けました。 

やはり楽しめて訴求力のある音でないと長時間聴けませんね。特性の良い優等生な音はすぐに飽きます。

使用する回路にも依りますが、やはり世間の評判だけではなく、自分の耳で確かめる事が重要です!。

いい教訓になりました。

 

参考までに、オペアンプと言えば、シングル回路では孤高のOPA627BPですが、如何せん値段が高い。

私も持っていますが、確かに音は良いです!!! 聴かせる音です!

しかし、これには中国製の偽物もありますので注意が必要です。

私はこの偽物も掴んだ事がありますが、マスク・コピー品の様で音質は違います。

信頼のおける取扱店から購入した方が無難でしょう。

また、オペアンプには最近の物が色々とありますが、音のバランスが崩れそうな気がします。

やはりオーディオ用で実績と定評のあるオペアンプが良いでしょう。

 

今回、比較試聴で音質の違いが良く分ったCDが、こちらの「The Look Of Love/Diana Krall」です。

今迄も度々登場していますが、私はXRCD24/K2盤を持っているので、これを使います。

元々の録音が良いので通常盤でも良いでしょう。

The Look Of Love
←クリックでAmazonに移動が出来ます。
Verve

 

この3曲目「I Remember You」です。

前奏の部分で、トライアングル?の「チ~ン」という音が3回入ります。

1回目と2回目は中央、3回目は右から聞こえます。

状態の良くないシステムでは、この「チ~ン」が歪んだり、聞こえなかったり、3回目が中央に寄ったりします。

立派なシステムでは、定位も正しく、かつ「チ~ン」も綺麗で余韻が残ります。

また、間奏でも「チ~ン」が入ります。2回と歌が入る直前の「チ~ン」が綺麗に聴こえるかがポイントです。

歌では、ダイアナ・クラールの声の張り具合を聴きます。

Repeatの2回目「~/ And the angels ask me to recall /~」のAndの「ア」、askの「ア」の部分のハリ、ヒビキ具合。

次の曲「Cry Me A River」でもそうですが、強調音「ア」の響き、張りを聴きます。「I cried~」

6曲目「The Night We Called it aDay」では、ドラムのブラシ音がストリングスの中に埋もれないか、ピアノの音色(ペダル音も聴こえる)、ベースの音運び弦の撓りなどを聴きます。

8曲目「The Look of Love」(バート・バカラック作の名曲)。これは曲頭のピアノの1音目のアタック、それとパーカッション、それにダイアナ・クラールのボーカルが聴きどころ。

10曲目「Maybe You'll Be There」 ブラシワークとボーカル。

まあ、アルバム全体を通しても何度聴いても飽きません。聴きどころ満載のよく出来たアルバムです。お気に入りです。 

オーディオ評価の音源として、雑誌や機器評価動画で度々出てきます。 

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REVOX B226 TDA1541A-S1 クロック用コンデンサを交換。

2018-11-13 11:34:35 | CDプレーヤー

TDA1541Aの内部クロック発振用のコンデンサを交換しました。

写真左---元々実装されていたオリジナル(ごく普通のセラミックコンデンサ)470pF。

写真右---東信のUPZポリプロピレン・コンデンサ 470pF

 

交換前オリジナルの状態: セラコンが安っぽい。

 

交換後の状態: 赤い豆。ポリプロピレン。

  

恐らく、常温での動作、音質、機能には何も影響しないと思いますが、気持ち的に少し高級品に交換しました。

実は、音質に影響ある部品は、DAC ICの廻りにずらっと並んでいる0.1uFのDEM用コンデンサですが、ここを変更すると、オリジナルから懸け離れてしまいそうで、躊躇っています。

試すなら、まず今回交換したクロック用コンデンサの値を変更して、周波数を変更してみる位かなと思っています。詳細はここを参考にします→ diyAudio 今回ついでに、数種類のコンデンサを調達しました。


ところで、このCDPは、2013年にREVOXのワークショップでメンテされ、スイスから直輸入したものですが、基板をよく眺めてみると、また新たな発見がありました。

デジタル・フィルタ用の水晶発振子をVALVO製に交換した痕跡がありました。これも音質に貢献?


現在のDAC/アナログ基板の状態です。IC上の放熱板も増強しています。

写真左の電源Tr用放熱板上に、メンテした時のサインが赤マジックで記されてます。

Rev. May 13 (2013年5月にメンテしたのでしょう)

Sellerの説明では、

"The instrument was revised by a Revox workshop and running perfectly again.”

とありました。

パネルの左側に並んだボタンですが、今になって少しづつ使い方が分かってきました(笑)。

 

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MQA CDを入手、試聴。 少し期待はしていましたが。。。

2018-09-21 13:50:06 | CDプレーヤー

先日、ブログに書きましたMQA CDなるものが手元に届きました。

注文したアルバムは、テレサ・テンの「オリジナル・ベスト・ヒット」です。

発売日が9月19日で昨日到着しました。

オリジナル・ベスト・ヒット
←Amazonに移動が出来ます
ユニバーサル ミュージック

このアルバムをアナログ・レコードの中古で買うとなると、諭吉越えです。

(残念ながら、私の手元には有りません。)

 

※MQAーCDに興味のある方は、こちらに詳しい説明があります。

 

説明によると、通常のCDプレーヤーで聴いても従来よりも音は良いという事でしたので、早速、普通にCDプレーヤーで聴いてみました。

1曲目:「愛人」

んっ?何も変わらない!寧ろ音が大人しいかも。

なんだか、テレサ・テンの声が別人の様な声。元気がない。暗い感じ。声の線が細い。緊張気味。

いつも聴いているテレサ・テンでは無い様な。。。いつもはシングル盤のレコードで聴いています。

演奏と歌が一体化していない。作られた様な音。神経質な音。

2曲目:「乱されて」 音悪っ。。。 レンジが狭い。低音が出てない。どうしたんだろう。

    あとで、他のCDで同曲も聴きましたが、こんな感じでしたので、これがオリジナルでしょう。

3曲目以降は、1曲目と同じ感じ。

しかし、じっくりと聴くと、曲ごと微妙に音質が違う。これはベスト盤だから仕方ないか。

そこで、発売元のユニバーサル・ミュージックの説明書きを読んでみると、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【MQA-CD】【UHQCD】【グリーン・カラー・レーベルコート】【スリムケース帯】【生産限定盤】
台湾が生んだ「アジアの歌姫」テレサ・テンの、トーラス・レコードからリリースされたベスト・アルバム。「つぐない」「愛人」など1980年代半ばの大ヒット曲のほか、ポリドール時代の代表曲も、本作のための録り下ろしを含めた新録ヴァージョンで収録。
(1986年発表/2018年マスター)

★オリジナル・アナログ・テープを基にした2018年最新DSDマスターを352.8kHz/24bitに変換して収録 (ハイレゾ未配信音源)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とあります。

と言うことは、ポリドール時代の曲は、録り直した新録バージョン。なるほど、納得しました。


では、次に本命のMQAを聴いてみようと、再生方法を調べると、ここで大きな壁にブチ当たりました! 

今更ですが、私の調査不足、勉強不足でした

このまま、今の私のシステムでは再生出来ないことがわかりました。orz。。。

CDをリッピング後、foobar2000で再生出来ると思っていたのですが、その前提としてMQA対応のDDCかDACが必要なのです。

なんでも、データにMQA用コードが埋め込まれていて、専用DACでのみ解凍(折り紙を広げる)が可能だそうです。

商売上手!同時に専用DACも売る戦略だったのですね。多分そのDACのコーデックにはパテントも。

さらに調査を進めると、この専用DACのDDCにはXMOSを使っている事がわかりました。

私のDACもXMOSで受けているので、ドライバーを書き換えれば良いかなとも思ったのですが、それもXMOSの対応可能Ver.なども有り簡単ではなさそうです。

だからと言って、タイトル数も少なく今後の発展性が未知数の現状に、専用DAC、一番安いものがMeridian「Explorer 2」数万円、に投資をする価値があるかどうかも判らず、どうしたものかと、、、。悩んでいます。

 

それに今回のMQA CDをそのままCDプレーヤー再生した音とレコード再生の音を比べてみると、やはりレコードに軍配が上がります。

MQA再生にした場合の変化量がどの程度かは分かりませんが、過去のハイレゾ化の経験から、恐らく音が繊細になり、さらに骨の無い音になる事が想像されます。

少なくとも、これは私の好みの音ではありません。私は人間味のある血の通う生きた音が好きです。

そんな訳で、私的には、新たにDACに投資するよりは、従来通りオリジナルのレコードを買い求めたほうが良いかな?とも思います。

やはり、CDは終焉なのかな?

まあ、今どき、CDが売れているのは日本くらいと言われていますからね。

こんな記事もあります。

「音楽を所有する」時代の終焉:CDとダウンロードはいかに消滅したのか


今のところ、わが家のCD再生は、DAC ICをバージョンアップしたルボックスで満足しています。

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音楽CD(デジタル音源)の変遷

2018-09-09 13:48:00 | CDプレーヤー

最近は、CDとレコードを交互に聴いています。

CDばかり聴いていると少し疲れます。一方でアナログばかりですと音楽に集中して他の事が出来ません。

普段あまり聴かないものから良く聴くものまで、私のCDコレクションを聴き直していて、気が付いた事があります。

それは、製作された年代による変遷や国によって、音質にある傾向が有る事です。

念のため、全てがそうではありません。あくまでも個人的に感じた事です。

 

CD登場~2000年:

 新譜は、デジタル臭くて、中がスカスカだったりする作品があります。

 他方でデジタルでもうまく聴かせようとした努力が伺える作品もあります。

 しかし、アナログ盤のCD化したものは、殆どがアナログ盤より音質が落ちています。

 まだリマスターの概念が無かったのでしょう。


2000年前半:

 アナログ音源のデジタル化(CD化)が加速的に進みます。古い音源を手軽にCDで楽しめる様になりました。

 日本では、デジタル化する時にクロックの精度を謳うもの(例えば、ルビジウム・クロック・カッティング)も出てきました。

 しかし現在から考えると、クロックの精度(長期的な変動や環境に依る誤差、個体差)が問題ではなく、問題はジッター(短時間の変動、揺らぎ)及びそれが引き起す雑音、輻射が問題なのです。

 このジッター雑音は、再生装置側では、デジタル系の電源リップル、ノイズも影響します。

 さらに、マルチビット型に比べ、後発の1bitΔΣ型のDACは特に影響を受けやすいです。

 ですから、デジタル系の電源対策はしっかりと行わなければなりません。

 

2000年後半:

 今度は盤質に目が向けられ、SHM CDやらBlu-Spec CDが登場します。またDSDマスタリングも登場します。

 音質はと言うと、さほど変わりませんでしたが、日本人はこの言葉、技術単語に惑わされ、フラシボも手伝って高音質になった様に錯覚してしまいます。

 海外プレス盤はどうかと言うと、この様な技術的な事は謳わずに音楽を大切にして丁寧にデジタル化されています。

 今聴いても、日本プレス盤に比べて、音質がしっかりとしていると思います。

 made in Gemany  /  Manufactured in the EU  /  Made in the EU

 

2010年~:

 デジタル音源の再生方法、楽しみ方が多様化してきます。

 ポータブル機器(ipod、ipad、iphone、smartphone etc.)、PC、ヘッドフォン、イヤフォンなど、、、。

 古い音源のデジタル化には、リマスターの概念が入ってきて、アナログマスターテープを元にデジタル化する際に、マスタリング処理が行われるようになりました。これがリマスタリングです。

 このリマスタリング音源は、低音と高音を持ち上げて、さらにはコンプを効かせたりして、時代のどの再生装置で聴いても、派手にダイナミックにカッコ良く聴かせる様な音になります。

 私は、これがハイファイ志向のオーディオマニアには受け入れられなくなり、レコード回帰となったのではとも分析しています。

 これに端を発して、若者もレコードブームに火を付けたのではと思います。レコード自体が古くてカッコ良い?。

 しかしながら、これがまたレコードで良い音を聴いていると錯覚を生んでいます。

 本当のところ、レコードを良い音で聴くにためには、それなりの機器や調整、心構えが必要なのです。

 アナログ全般にそのことが言えます。

 アナログは奥が深く、それがまた楽しいのです。自分で手をかけて育てていくものなのです。

 

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MQA-CDへの期待。。。

2018-09-04 12:42:55 | CDプレーヤー

言い方悪く、エンジニアの方々の努力に大変失礼ですが、今迄、この手のCDに散々騙されてきました。

今回のMQA-CDはどうでしょうか。実は期待半分です。

音楽業界でのハード販売低迷の起爆剤となるのでしょうか? 

安室 奈美恵さんのDVD、CDのミリオンセラーのほうが余程救世主と思いますが(個人的意見)

 

(過去に聴いてきたCDの振り返りと私の評価)

ちょっと辛口になりますが。

①SHM --- 2007年登場

  ディスクの素材を透明度の高い液晶ポリマーに変えただけ。 

  エラー発生要因を排除するだけなので、読み取り精度の高いCDPでは何も変わらない。

  音質:変わらず

 

②PLUTINUM SHM CD --- 2013年登場

  反射膜に純プラチナを採用。こちらも読み取り精度向上のため。値段高い。

  読み取り精度の高いCDPでは何も変わらない。反射率低いため、CDPによっては読み込めない時がある。

  音質:変わらず 

 

③XRCD24 --- 1996年登場

  マスタリング、カッティング、スタンパーまで機器、音質に拘った。

  ビクターのK2テクノロジーが導入されている。

  音質:多少良くなりました

 

④HDCD --- 1996年頃 登場? 写真は所有しているEU盤です。

  技術的にはかなり難しそう。A/D変換の回路技術、アーキテクチャーが革新的。

  隠しコードがあり、HDCDデコーダーを有した装置で再生するとHDCDと表示されるとの事(初めて知りました)

  Foobar2000でも出来るという事なので挑戦してみたいと思います。

  音質:普通に再生しても音質良いです    

 

⑤Blu-Spec CD --- 2008年に登場

  ブルーレイディスクのカッティング技術と素材を使ったもの。

  青紫色半導体レーザーをカッティングに使用、ピットのエッジが立っており、ジッターが発生しにくい。

  音質:多少良くなった

 

⑥Blu-Spec CD2 --- 2012年登場

  Blu-Spec CDから更にマスタースタンパーのカッティング方法、素材にも拘った。

  音質:良くなった。巷の噂ではリマスタリングしているのではと。

 

⑦その他にも蒸着膜に金を使用した24k GOLD CD等もあると思いますが、これくらいで。

  24k Gold  "the well / Jennifer Warens"  金は貴重。

 

私の今迄の経験では、素材どうのこうの言っても、それは読み取り能力・精度の高いCDプレーヤーで再生する分には何も変わらない。

それよりも寧ろ、リマスター、マスタリング、マスターカッティングの良し悪しが最も音質に影響すると思います。

また、古い音源のリマスターの場合は、マスター音源、マスターテープが何かによっても違います。オリジナルに近いほど良いのは言うまでもないです。

なので、今回のMQAの場合も、私はオリジナルマスターテープを元に2018年リマスターしたアルバムを選びました。

単純に、MQAと今迄のCDの本質的な差を比較するのであれば、同じ音源を使ったものが良いでしょう。

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レコードとCD、やっぱり何か違う。。。

2018-08-26 12:49:43 | CDプレーヤー

REVOX B226の改良が終わり、このところ1週間位はCDばかり聴いていましたが、久しぶりにレコードを聴いてみたら、やはり何かが違います。

レコードを聴く時の盤の掃除や盤に針を落とす儀式、或いはこれから音楽を聴くぞと言った心構えの様なものに依るのかも知れませんが。。。

そこから奏でられる音は、やはり味わい深さと言うか、音の密度、濃さが違います。

例えるなら、CDが発泡酒なら、レコードは麦芽100%のビール。(CD崇拝の方、申し訳けありません)

私のシステムがCDに収められている情報を100%拾い出し切れていないのかも知れませんが、技術的に考えると、CDは通常のCD-DA規格ではサンプリング周波数44.1kHz、量子化(音圧)16bitなので、リニアPCM標本化の定義に従い周波数は22.05kHz、ビット深度は65,536ステップとなり、その間のデータは切り捨てられて録音されているのです。

どうあがいてもその間の捨てられたデータは元の音源では埋める事は出来ないのです。アップサンプリング手法がありますが、それは前後のデータを比較して疑似データで補完しているだけです。

※ハイレゾで録音された音源であれば、サンプリング周波数、量子化ビットが大きくなればなるほど、それはアナログの音に近くなります。音の密度が上がり濃く滑らな音になります。

一方、アナログ音源の再生は、プレーヤーや針の性能に大きく依存します。盤に刻まれた情報量は無限ですので、そこから如何に忠実に沢山の情報を引き出すかになります。そこにオーディオの面白さがあります。

CDに収められた情報は有限ですが、レコードのそれは無限です。確かに周波数が高域になるに従い緩やかに減衰してゆきますが、CDの様に22.05kHzより上の周波数が突然「無」になる事は無いのです。音圧の変化も連続的で滑らかです。 

所詮、22.05kHz以上は人間の耳には聴こえないから要らないじゃないかという考え方も有りますが、脳医学的にはそうでも無いようです。これは、今までも再三書いてますが、ここに書いてあります(アンダーバー文字クリック)。

 

関連書を読んで得た私の浅い知識では、古いアナログ音源をCD化したものは、SN比を向上させるためノイズシェービングの処理を施し、さらにコンプやイコライジング等の処理をしてメリハリをつけているそうです。

ご存じの方は少ないと思いますが、CDには「ターゲットCD」なる物があります。勿論、一般市場には出回っていません。

これはアナログ音源を何も加工しないでそのままデジタル化したディスク(CD)です。

私も試しに購入した1枚を持っていますが、とても聴けたものではありません。

音圧が低く、帯域も狭く、音がスカスカで、メリハリが無くて、つまらない音です。

左が一般的なCD(日本盤)、右がターゲットCD(ドイツ盤/Elektra):ターゲット状の横ラインが入っている事からそう呼ぶらしいです。

参考までに、CDの歴史を遡ってみると、「AAD」や「ADD」「DDD」の表記の有るものがあります。

一番左が音源、真ん中が編集処理したマスター音源、右側が最終的なメディア音源となります。

例えば、アナログ音源をデジタルでリマスター(再編集)すると、「ADD」の表記になります。

「ADD」の場合は、一般的にはマルチトラックのマスター音源からトラック毎に音源(パート)をデジタル化した後に再度ミキシングしていると思われます。


先日のNHKアナザーストーリーをご覧になられた方も多いと思いますが、その番組の中でも、松任谷正隆さんがCD創成期における音造りの苦労話を語られていました。この時期はアナログ機器とデジタル機器が混在していたと思われます。

最近のCDは、演奏される楽器、歌声が直接デジタル録音(ハイレゾ、マルチ)され、それをスタジオ・モニターで調整、確認して元の音源とするので、録音現場の音になります。これをさらにマスタリング等を施しスタジオのモニターから出てくる最終的な音をプロデューサー、アーティストらで確認して市場に出てきますので、プロデューサー、アーティストの意に沿った音を劣化することなく手に入れる事が出来ます。

しかも最近では、万人がどの様な機器、どの様な方法で入手した音源でも良い音、楽しめる音となる様にマスタリングされています。カーオーディオ、スマホ、イヤホン、ストリーミング再生、ダウンロード、CDメディア等。J-POPは特にその傾向が強い様です。

私は、最近録音、発売されたデジタル音源で良いと思ったものは少なく、聴くと高音と低音が強調して有り、ドンシャリ傾向の音になっていて、オーディオの評価を難しくしています。

 

J-POP?の中でもテレサ・テンの「ラスト・コンサート」は音が良いと思います。

私は邦楽のモニターにはこれを使っています。

ラスト・コンサート
←Amazonに移動が出来ます。
ポリドール

特に、開演前の会場のアナウンス~「空港」が始まるところ。会場内の人の話し声や実際の空港での搭乗開始アナウンスが流れ「モスクワ経由パリ行き・・・・」のところがはっきりと聴きとれるか?

演奏が始まってからは、テレサテンの唄声はもちろん、一流ミュージシャンの演奏、Koba(小林靖宏)さんのアコーディオンの艶やかさなど。。

良好なオーディオ環境で聴くと、自分が会場中央の一番良い席にいる様な気分になります。お勧めです。

 

レコードとCDは、その時の気分で楽しめれば良いかな?と思っています。

CDは手軽に聴けるので、どちらかと言うと聴き流す時に聴いています。

気合を入れて聴く時はレコードです。気持ちの高揚、高ぶりも違います。気持ちよく音楽を聴く事が出来ます。

軽い音楽は心地よく、重い音楽は心が引きずり込まれます。

元音源がアナログ盤で存在するものはアナログ・レコードで、デジタル録音したものはCDなどのデジタルで聴くのが基本でしょうかね。

 

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REVOX B226 SAA7220P/Bにヒートシンクを追加。

2018-08-24 14:13:56 | CDプレーヤー

DAC IC TDA1541A、 Digital Filter SAA7220を交換も終わり、上ケースを外した状態で、ここ何日か音楽を聴きながら様子を見ていると、どうもDAC周りから発熱がある事に気が付きました。

以前からこうだったかなと思いながら、ICを触ってみるとSAA7220が一番熱い。

ネットで調べると、このデジタルフィルター SAA7220は熱くなるらしい。

以前からそうだったのだけど気が付いていなかっただけか、それとも気が付いていたのだけど、忘れてしまったのかも。

ともかく、安全、安心のために、手持ちのヒートシンクを取り付けました。

ちょっと小さ目で気休め程度かも知れませんが、無いよりは安心です。

 

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REVOX B226 トレイのローディング用ベルトを交換。

2018-08-22 13:03:07 | CDプレーヤー

CDを乗せるトレイのローディング用ベルトが入手出来たので、さっそく交換しました。

代替品を必死に調べました。

入手したベルトは、主にタイミングベルトと呼ばれる物でキャタピラ状の山のピッチが2.5mm(T2.5)、長さが500mm、幅が6mm。

元々使われていた物とは幅だけが違う。元々は4mm。ここは加工すれば何とかなるでしょう。

ワイヤー入りで耐摩耗、耐候性、耐薬品性有りです。Made in Germany。

注文の翌日に、航空便でやってきました。素晴らしスピード対応です。

取り敢えず、幅6mmを4mmに加工しました。

加工には刃先の薄いアートナイフが便利です。 

オルファ(OLFA) アートナイフ 10B
←Amazonに移動が出来ます。
オルファ(OLFA)

ベルトにはワイヤー線が入っているので、ワイヤーとワイヤーの間を狙って切るのがコツです。

ここはちょっと苦労しました。加工後、余計なバリが出てない事を指で触り確認しておきました。

上の写真は加工後のものです。

いよいよ交換ですが、交換前は、この様にキャタピラの山が部分的に削れ落ちて無くなっています。

ローディングしても滑ってしまいタイムラグが有りました。

そして交換後は、この様になり、気持ちよくトレイが動作する様になりました。快適!!!

これで暫くは使えるでしょう。

 

モーターを外した時に、トレイの奥にも丸ベルトが見えましたが、まだ大丈夫そうです。

これは駄目になったとしても、交換用ベルトは千石からでも買えば良いので簡単です。


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REVOX B226をさらに小改造。~I/V変換OPアンプ電源に電解コンデンサ追加~

2018-08-21 11:57:07 | CDプレーヤー

REVOX B226のDAC ICをTDA1541AーS1(Single Crown)に変更して音質が大幅にアップし満足したところで、更に後段のオペアンプ電源に電解コンデンサを追加して見ました。

入手したマランツ製ジャンク品のオペアンプ電源にエルナーのセラファイン(ワインレッドに金文字)220uF/16Vが使われていたので、そこから拝借させて貰いました。

取り外した電解コンデンサは、一応容量確認をしておきましたが、問題無さそうでした。

このオペアンプは回路図上で+12Vと-15Vの2電源。実測値も、その通りでした。

16V耐圧なので余裕はないですがギリギリ・セーフです。

出来るだけオペアンプの近くに配置しました。

 

追加後の音は、盛大に出ていた低域がタイトに少し押さえられ、音に奥行きが出てきたと思います。エージングでもう少し良くなると期待しています。

再三になりますが、それにしても、このルボックス B226の音は、「感動の音」です。聴く人を包み込んで、音楽に引きずり込みます。

今は、手持ちのCDを聴き直しているところです。以前とは違う感覚で聴けます。

 

しかし、、、。

分解したついでに内部をよく見廻すと、メカの部分で経年劣化が見られます。

ここを何とかしないと、せっかく改善しても、またすぐに聴けなくなってしまいます。

交換部品を調査中ですが、当然全く同じものは手に入らないので代替が効くものを探しています。

 

また、懸案のDEMリクロックについては、グランド周りの気遣いやパルスのデューティをキッチリしないとノイズの原因となる懸念があり、今回は改造を見送る事にします。

それにそれで改善するのであれば、当時の優秀なフィリップスのエンジニアはとっくにやっていると思います。
クロックラインを引き回して無理矢理クロックを突っ込むのであれば、内部クロック生成用CをICの根元に直付けした方がノイズも少なく良さそうな気もします。

 

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TDA15141Aと一緒に、SAA7220Pも /A → /B に換装。

2018-08-18 12:19:21 | CDプレーヤー

昨日のうちに、SAA7220P(Digital filter)もver.Aからver.Bに交換しました。

違いは、フィルターの部分の様です。

TDA1541には"ver.A"を、TDA1541Aには"ver.B"を使うのが正解の様です。

(換装前)

 

(換装後) versionの違いだけです。

 

 

隣りのM4804Aも気になりますが、これはSAA7210P(DECODER)と同等の様です。

換装後の音質は、情報量はそのままで聴きやすくなったと思いますが、、、その差は僅かです。

今日も朝から聴いていますが、それにしても、このSwing Arm CDM-1メカ、TDA151A S1(single Crown) + SAA7220P/Bの組み合わせの音は独特です。

やみつき、虜になる音です。特に低音が分厚くて弾きます。今でもコアなファンが居る理由がわかります。私もその一人ですが。他には無い、今でも世の中にひとつだけの音です。音楽に引き込まれて行きます。

 

これまで改造を施した内容:

・デジタル系のICの電源ラインにファインメット・ビーズと導電性高分子電解コンデンサを追加

・I/V変換のオペアンプをMUSES8920に交換

・アナログ出力のカップリング・コンデンサをS+M(Siemens)製に換装

・それに今回の換装

・DEMリクロックは、良く調査してから取り組みたいと思います。

  あまり弄るとオリジナルの音から離れるので、今のままでも良いかも。

調整した内容:

・CDピックアップからのアイパターン調整(サービスマニュアルに従いフォーカスと出力レベルの調整)

 

しばらくは、久々にCDを楽しみたいと思います。

 

ちなみに、1982年8月17日は世界で初めてCDが製造された日、CDプレーヤーが発売された日は同年の10月1日だそうです。

また、8月21日のBSプレミアムのアナザーストーリーでは、「SONYのCD開発秘話」が放映されるそうです。

ナビゲーターが沢尻エリカ様?。良い番組でよく見てます。

 

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