真空管プリアンプのフラットアンプ部の初段管E80Fを入手できたので、交換しました。
このE80Fは低雑音の5極管です。EF86の高信頼性管で、QUADⅡなどに使われたと聞いています。少し特殊な形状をしています。オリジナルはPhilips Miniwattsです。
今回入手したのは、こちらです。4本まとめて購入しました。NOS品です。データ付き。
日本では、なかなかお目に掛かれないので、見つけた時に保守用として購入です。
Miniwattsではありませんが、Philips製です。E80Fお決まりのゴールド・ピン仕様です。
4本のうち2本を選定、交換し、暫くエージング後、良い音で鳴ってくれています。やはり新しいものは良いですね。
少し参考までに他に所有しているE80F達を紹介します。これらは全て海外から購入しました。
本家Philips Minwatts品(左)です。右は今回のPhilips品。微妙な違いが判りますでしょうか?
ゲッター側に突き出したピンの長さが違います。特に中央のヒーターピン(柱)の長さが違います。Miniwatts品(左写真)は短いです。
日本では、Miniwatts品はあまり見かけた事がありません。と言うか元々E80F自体の需要が少ないのか見た事がありません。
次に、もっと貴重なE80Fを!。
まず、ゲッターがスクエア・ゲッター、馬蹄形ゲッターと言われる4角型。
そしてガラスをよく見ると、途中でスリム、括れて(くびれて)います。
これは、俗に「Pinched Waist」と呼ばれるものです。他の型番の球でも、このタイプが存在する物があります。
何故、この様になっているのかは私は知りません。真空度を上げるため?。製造の年代はかなり古いと思います。
では、この3タイプの音質は言うと、はっきり言うと私の耳では違いが良く分かりません。
ただ、「Pinched Waist」「Square Getter」は、希少価値があると思います。
gmがEF86より大きいので設計変更要です。
単純に差し替えた際はアンプの特性測定は必ず行った方が良いです。
差し替えただけでの音の比較は禁物です。
プリアンプ自体の回路構成を変更してしまったので、E80Fは使い道が無くなり、すべて眠っています。
今は改造後の差動回路で、テレフンケンのECC88(ダイヤマーク有)を使っています。