My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

ターンテーブルの回転精度をスマホアプリで測定してみた。

2024-09-23 16:05:23 | レコードプレーヤー

便利になったものですね。

あの頃はストロボスコープを使って測定してましたが、それは遠い昔の話になった様です。

今の時代、スマホひとつ有れば何でも出来てしまいます。技術の進歩ですね。

 

正確性についてはスマホの内蔵ジャイロにも依りそうですが、取り敢えず私の使っているターンテーブルを測定してみます。

因みに使ったスマホは、SONYのXperia。アプリは「Turntable Speed」です。

ターンテーブルは、THORENS TD320 MKⅡ

 

瀬川冬樹さんの解説によると、

回転数の正確さ(速度偏差=回転数偏差)は、

1000ヘルツの標準音に対して、3ヘルツの誤差が聴きわけのできる限界とされています(440ヘルツでは1・32ヘルツに相当する)。速度の誤差は0・3パーセント以下におさえるべきだということになります。」 但し、「これは単音でしかも標準音(基準音)を聴いてから比較したときの話です。もしも標準音なしに、いきなり音が鳴りはじめたとき、ピッチの差に気づくのは、いわゆる絶対音感の訓練をした人の場合です。絶対音感をもっている人なら、1/8音までの差を聴きわけます。耳のよい人なら1/16音差まで聴きわけます。これを速度偏差に換算すると、1/8音で約1・5パーセント。1/16音でも約0・8パーセントとなります。」となっています。

一方で、回転ムラについては、

「一秒間に数回以下(だいたい一秒間に六回以下)のゆっくりした回転ムラが、音のゆれに影響するのですが、これを「ワウ(wow)」と呼びます。それ以上の速い周期の回転ムラを「フラッター(flutter)」と呼びます。フラッターは、音のゆれよりも、音のにごりに影響を与えます。つまり、ワウが多いと音がゆれて、フラッターが多いと音が濁る。ワウ・フラッターの少ないほど、優秀なターンテーブルだということになるわけです。」となっています。

 

また、yahoo知恵袋では、詳しい方がワウフラッターについて、この様に回答されています。

「音楽をやっている人だと A=440Hz近辺で 0.2Hzくらいの周波数差が分かるそうです。これは耳の有毛細胞がそのくらいの間隔で周波数を担当しているからです。これから逆算すると0.05%程度以下である必要があります。しかし、これをレコード盤の物理的なサイズに換算すると、中心穴の穴あけ制度が 40μm程度ずれるとこの程度のフラッターになります。という事は現実問題、盤そのものだけでもワウフラを無くすほどの精度が出ないわけです。これにカッターマシンのワウフラ、再生装置のワウフラが加算されてしまうので、もう何をもって十分と言えるという定義すらできなくなります。 昔(80年以前)、NHKのクラッシック番組でワウフラが多いという投書がたくさん寄せられたそうで、それはNHKのプレーヤーのせいではなくて上記のような事情で再生側ではどうしようもないのだという説明をしていました。 そんなわけで、盤の精度は知ったこっちゃないけど、実際にワウフラが再生されるのはプレーヤーのせいじゃない!と主張するには 0.05%程度以下であればいいという事だと思います。」

 

参考までに現在YAMAHAの最高級機種GT-5000のカタログスペックでは、

 回転数偏差:±0.1%

 ワウフラッター:±0.04%以下(W.R.M.S.)

となっています。

 

今回、スマホアプリでの測定結果は、この様になりました。

・33回転

・45回転

回転数については若干遅め(-0.3%,-0.25%)ではありますが、合格の範囲と思います。

6年前にこのプレーヤー導入時に原始的に調整して以来、大きくズレる事も無く正確な回転数を保っています。

ワウフラッターについては±0.03%なので高級機並みです。さすが往年の名器トーレンス。

 

ついでなので、スピンドルに注油しておきました。

古いオイルを拭き取り、新しいメタル用オイルを注入。使用したメタルオイルはこちら。

 

次に、実際にテストレコードを再生しての確認もしてみました。

使ったレコードは「Testing Your Equipment by DENON PCM 45rpm」

このレコードはイコライザ特性の確認、トレース能力の確認など色々な事に使え重宝します。

3kHzのテスト信号を再生します。

オシロやテスターの周波数カウンタを使って測定しましたが、大雑把で詳細な数字まで表示しなくて精度が良くありません。本格的な周波数カウンタは持ち合わせていません。

 

そこで、またスマホのアプリ頼み、「Audio Frequency Counter」を使いました。

こちらは、スピーカーから出てくる音をスマホのマイクで拾って測定するものです。

2989.3009Hzでしたので「-0.36%」という結果になりました。

比較のためにデジタル音源(CD)の再生(1kHz)でも確認してみました。

やはりスゴイ!と言うか当然でしょう。

 

という事で、スマホアプリでほぼ正確に測定出来る事が検証出来ました

便利な時代になったものです。スマホとそのアプリ開発者に感謝です。

回転数をもう少し追い込みたいところですが、調整ボリュームが内部に有る為ちょっと面倒です。

と言うか、回転数制御にクオーツを使っている訳でもないので温度(室温)で変化しそう。

気温が下がってくれば良くなるのかも? 暫く様子を見ます。

 

コメント
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