先日購入したトーレンス TD320 MKⅡのモーター周りの分解掃除とオイル注入を行いました。
分解してよく見ると、モーター部分のプーリーの構造は、この様になっていました。
分解前です。
六角レンチを使い2本のビスを緩め、プーリーを外します。
右側の金属蓋の裏側にフェルトが張り付けてあります。これが後に述べるクラッチの役目となります。(写真を撮り忘れました)
この金属蓋はモーターの回転軸に固定され、プーリーはサブ・プラッターとベルトで繋がれます。
バネが出てきました。サスペンションに相当します。さらに、下の円板も外します。
全部を取り外したところです。金属製円板が汚れていたので無水エタノールで洗浄しました。この金属製円板の裏側にはプラスチックのリングが付いています。
モーター軸に少量の注油をしておきました。
オイルは、タミヤ製のメタルオイルを使用しました。ノズルが付いているので狭い所の注油にはとても便利です。このオイルは本来ミニ4駆、ラジコン等のモーター等に使うオイルですが、Made in Japanの素晴らしいオイルです。個人的にはターンテーブル専用オイルの代用として充分と思います。
![]() |
タミヤ HOP-UP OPTIONS OP-508 メタルオイル |
←クリックでAmazonに移動が出来ます。 | |
タミヤ(TAMIYA) |
再度、組み戻したところです。綺麗になりました。
サブ・プラッターを取り付け、ベルト掛け、メイン・プラッターを取り付け、マットを乗せて、いざ動作させてみると、シュルシュルという音と共に回転を始めます。
そして、以前の回転始めのギュギュという音がしなくなっています。 サブ・フレームがブルっと揺れる事もありません。
調べてみると(構造から言っても)、これが本来のあるべき姿、動作なのです。
そう、トーレンスのターンテーブルには、クラッチ機構が付いているのです。これもトーレンスの特徴!
プラッターが重いので、モーターの回転を上蓋の裏のフェルトをクラッチとして滑らせながら、徐々に回転をあげて行き、プラッターを本来の回転数に持っていくのです。
下側の金属板はモーター回転軸に載せてあるだけなので、これもクラッチの役目をしています。
そして、この上下2枚板のクラッチをスプリング(サスペンション)で結んであります。
と言うことは、このサスペンションの強さ(テンション)でもクラッチの効き具合が変わるのでしょうね。
単純だけど、よく考えられた機構です。この機構が入手した状態では経年で固着していた様です。
モーターの駆動力(トルク)を最小限にして、あとはプラッターの慣性力に任せる。それでいて、回転数の制御は電子回路で行う。余分な動力源は音質に影響すると考えたのでしょうかね。
分解してみて、あらためて、このメカニズム、音質に対する考え方に感心しました。
エンジニアの心を擽ります。