
俳句とは?と聞かれたら・・まだ答えにたどり着かない。
例え今その答えが出なくとも、飯田龍太の俳句に対する思いを
純粋に信じることでいいような気がする。
飯田龍太が芸術祭恩賜賞を受賞した60歳(句歴40年)
その時の言葉「俳句とは清潔な肌着のようなもの」
さらに「俳句は無名がいい」と残している。
作品がよければそれがベストだと。
父,蛇笏とは俳句の話はしたことが無かったそうだが、
作風は一先輩として良いところはどん欲に吸収して自らの
栄養にしていった。
普段から昂ぶらず,淡々と話しをする龍太が唯一
身を乗り出して自慢することが有る。
戦後の食糧難の時代,百姓仕事に精をだした経験から
<じゃがいもの量産法>という論文を専門誌に出し第一席を得たと言うのである。

一芸に奢らず一瞬を輝く、そんな俳句人で有りたいと思う。
たとえ今100人の選に入ろうと何十年後にその句を鮮明に
思え出せなければ自薦の一句にはなりえない。そんな風に思う。

浅草へ一月の声聞きにゆく

ころころの今日の俳句はいつも季節がばらばら。
しかも,新旧一体、順不同。私らしいのかも・・・

芭蕉布の袖抜けていく夜風かな 宮内志乃