Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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フロントサスペンションの制作に入りました

2012-11-19 19:14:36 | Bluebird 1933
今日の山陰は午前中は天気が良く日が射すと暖かい感じでしたが午後から曇りそして夕方には雨が少し降りました。
皆さんは山陰というとどんなイメージが有りますでしょうか?
私は生まれが山陰ですが他の土地で過ごした事も有ります。
京都は学生時代の4年間過ごしましたが京都の北部だったので感じとしては山陰とよく似ていましたね。
冬は寒いですし雪も降ります。北大路よりも南に下がれば天気も一変して道路にも雪が無い何て事は度々でした。

山陰は場所によって少しずつ違いますが私の住む安来市は冬の間は風が強く雨か又は雪が降ります。
積雪が深くなる事はまれですがこの2年ばかりは結構な量が降る事が有りますね。
寒くても湿度は結構高めで山陰とはよく名付けた物だと感心します。
これからそんな天気が3ヶ月半位は続く訳ですね。
こんな天候が続くので山陰の人は我慢強いと思いますね~耐えますし粘ります(笑)

さて本日も制作に入りましょう。
本日の更新はフロントアクスルを・・・では無くそのアクスルを支えるメンバーを作ります。
普通のクラシックカーならフロントのアクスルは左右2本のリーフスプリングに支えられておしまいですがこのブルーバードはちょっと違います。
強大な力がかかるフロントアクスルを更に支えるメンバーが付いているのです。
アクスルは2.5mmか2.0mmの真鍮製を予定しておりますのでメンバーはそれより一寸細い1.5mmの真鍮製にいたしました。
まずは1.5mmの真鍮線に旋盤で削り出した内径1.6mm外径2.0mmのパイプを組み合わせます。

パイプを通した真鍮線に外径0.8mm内径0.4mmの真鍮パイプをこの様にハンダ付けをいたします。
真鍮パイプは下の板に0.8mmの穴をあけて差し込んで固定しておきその間に先程のパーツを挟み込んでハンダ付けをいたします。なぜ差し込んでからハンダ付けをするかと言えばこの上に更にハンダ付けをしなければいけないので熱によって全ての部品が分解してしまわない様にしておく為です。

長い真鍮パイプをカットしてヤスリで整形致します。
ただこの時点ではまだ板から外しません。

上側にこんな具合に真鍮パイプをハンダ付けしたいのです・・・この時点で下側の4本の真鍮パイプが外れてズレてしまっては何もならないのです。

実はこの後心配していた事が起ってしまいました。
不用意にハンダコテを当てた為にあっという間に分解してバラバラになってしまいました。
悔しいからバラバラになった部品を探す事すらしませんでした(笑)
何時間もかかってやっと作った部品なのに・・・。
こんな時は少し頭を冷やします・・・(笑)
もう一度やり直しです。
今度は細い真鍮パイプを一度に4本付けないで画像の様に2本付けてから反対側の2個の穴をあけて正確に真鍮パイプが垂直になる様にしておきました。
先に本付ける事でメンバー本体がきちんと固定出来ますので下の板に穴を開ける場合メンバーがずれないで穴を開けやすいのです。

いよいよメンバーが出来ました。
如何でしょう??

最後の難関を無事通過です。
これは何が難関なのかと言うと埋め込まれた4本のパイプを糸鋸で切り取って外します。
糸鋸の刃が引っ掛かってしまうとハンダ部分に不必要に力がかかって外れてしまいます、注意深く作業を進めます。

これが略図ですがピンセットの先の部分のメンバーが今回制作したメンバーになります。

次はこのメンバーをシャーシに留める為の補強プレートと取り付け金具になります。
素材は0.4mmの真鍮板を4枚重ねにしてハンダ付けをしたものです。
糸鋸とヤスリを使って整形してゆきますが全部で厚みが1.6mmも有るとなかなか削る事が出来ません。

こんな感じで如何かな??
まだまだ先は長いですね。



久々に登場です!

2012-11-18 19:22:58 | Bluebird 1933
本日の山陰は曇り時々晴れといった所ですが風は少々冷たくて日が射せば少し暖かいと言った忙しい天気でしたね。
それよりも本日は近くの(歩いて2分か!?)小学校の体育館に女優の浅野温子さんが語りをされる事になっていまして朝からかなり忙しかったです。
午後からの公演だったのですが11時くらいからご来店が多くまた急がれる方が多いので厨房はてんてこ舞いでした。
そうなれば私の駆り出されるのは当然の事でして早速奥さんからのワン切りが入りました。
畑に居たのですが厨房に入るともう既に臨戦態勢でして緊張の糸がピリピリ張っている感じがよくわかりました。
こんな事は開店の時にも無かった様な・・・気がします。
午後になってもご来店は絶えず公演が終わったら今度はティータイムの様です。
おけげ様でランチもケーキも土日限定の手作りパンも全~部まとめて無くなってしまいました。
夕方にはもうお茶しか無いのに何か無いかと言われて普段はモーニングサービスにしか出さないトーストまで出した様ですよ。
こんな日が毎日なら良いですが、私は体が保たないですね。

さて製作の方ですがWR-5の仮組が一段落して(もっともラジエターとリアホイールの前のカバー/他はまだですが・・・)いますのでブルーバードを進めてゆく事になります。
と言っても前記の理由でそう進んだ訳ではありません。
持ち出してみたものの次はどこから進めた方が良いのかまずは考えなければなりません。
少し多めに間を空けてしまったので尚更ですね。
気を取り直してリアホイールの前後のカバーを削っております設計が悪かったのかキャストの段階で変形したのか標準のタイヤホイールを付けても入らないくらいクリアランスが詰まっていますし下側がすぼまった様な感じでしてどうもそのままでは上手く付きそうになりませんでした。

左右の整流カバーを削ってボディに仮組してみました。
何故この作業をフロントの足回りよりも先にしたのかと言うとリアトレッドを確定してから同じトレッドでフロント側を作りたかったからです。
確かに最初に書いた略図を見ればどれだけのトレッドにしなければならないのか一目瞭然なのですが微妙な寸法も有りますので先にリア側を決めておいたと言う事ですね。

いよいよ次は難しいフロントサスペンションですね。
この略図からサスペンションの複雑な動き方を想像して考えながらパーツを作ってゆかなければなりません。
このサスペンション部分はエンジンの前側になりますので完成後には全く見えなくなる部分ですがどこからかチラッとでも見えれば嬉しいですね。

そして夕方には揃った資料を見ながらフェラーリ248F-1の画像探しと構想を練っておりました。
まだ製作は先ですが見積もりをしないといけませんので一応全て作った様に仮定して無理の無い製作シュミレーションをしておきます。
幸いにも某ショップの営業担当のSさんが当時パドックパスを使って写真を撮りまくったとの情報も頂けましたので今度完成品を注文がてら画像提供のお願いをしてみましょう(笑)


本日この後ダイアリーも更新致します(これから書きますので少し時間がかかるかも)ので時間の有る方はご訪問下さい。
http://ameblo.jp/kphng827/



第一次!?仮組完了です

2012-11-17 15:58:27 | Wolf-Ford WR5 1978
本日の山陰は午前中はずっと雨が降っていました。
そう土砂降りではないのですが長い時間降っていましたのでアトリエの前にある小さな溝は溢れておりまして徒歩でいらっしゃるご近所の方には大変ご迷惑をかけております。
早く行政の方に直して頂きたいですが・・・この辺りの対応は私の住む安来市はフットワークが良くないですね。

昨日から作り直しをしているWR-5ですがオイルクーラーの部分を直しますと色々な部分に影響が出て来ます。
元々キットの方があの様な構造になっていない為に外の形状と内側の構造の寸法や形状がちぐはぐになっている部分でもありますのでそのまますんなりとはいきません。
このままオイルクーラーを取り付けるとオイルクーラーの角度とボディのコクピット前の角度が違う為にオイルクーラーの上側とコクピットカウルの内側が干渉してしまいます。
それでもと思ってカウルの内側を削りますがどうしても干渉してしまいます。
塗装を塗れば余計に当たるでしょうから作り直しをしなければなりません。
細かく採寸すると今のオイルクーラーが0.8mmの厚みが有るのに対してクリアランスは0.7mmしかないのです。
しかもオイルクーラーはある程度の厚みがないと不自然な感じになります。
一見厚みが有るけど実は薄い・・・なんてオイルクーラーが出来るのでしょうか??
そこでそんなオイルクーラーを作ってみましょう。
まずは0.8mm角の真鍮角線の1面に0.6mmの穴を2つ開けました。
寸法はオイルクーラーの幅にあわせております、つまりこの穴にオイルクーラーの配管が入る事になるのです。

オイルクーラー本体は0.4mmの真鍮板を使っています寸法は7mmX7mmです。
この真鍮板に先ほどの真鍮角線をハンダ付け致します、これで正方形だったオイルクーラーは長方形になりました。

オイルクーラーの表面にエッチングのラジエターパターンを貼付けます。上から見る限り0.8mmの真鍮角線が見えますから厚みは以前と変わらず0.8mm有る様に見えますがオイルクーラーの本体部分は0.4mmの真鍮板と0.2mmのラジエターパターンのエッチングの厚みしか無いので0.6mmで収まっています。
理論上あと0.1mmのクリアランスが残っている訳ですね。

オイルクーラーの厚みの件が解決致しましたのでアウトレットから突き出している整流板とコクピットカウルのクリアランスを調整しておきましょう。
こんな部分にメタルを真っすぐに盛るのは難しいですが、真鍮線を一本入れておくのはもう覚えていらっしゃいますね。
そうで巣こんな部分にメタルを直線的に盛る場合は盛りたい部分に真鍮線を1本ハンダ付けしておきます。

削って仕上げればこの通りカウルとのクリアランスはわずかに有りますが、これは塗装の厚みの逃げという事です。

エンジン以外の全てのパーツを組み込んでみて問題が無さそうなのでこれで仮組の終了です。
でもまだ後で判明したリアタイヤの前側の整流板とラジエター部分は仮組を解いてからもう一度部分的に合わせないといけませんね。

取り敢えず仮組を解く事に致しました。
名物アセトン風呂です(笑)
口が酸っぱくなる程書きますが、アセトンは必ず蓋のある瓶か缶で使用して下さい。
アセトンの蒸気は有害ですので必要以上に吸わない方が良い訳ですから必ずこの約束は守って下さいね。

コクピット背後のガソリンタンクの上側のディティールを追加しておく事に致しました。
と言ってもそう沢山じゃないですけどまずアルミ板で点検口の蓋を作ります。
長丸に削るだけですその上に何やら丸い円筒形の物やガソリンの取り出しラインが付く様に穴を開けておきます。

右側にも何やら丸い物が見えます・・・。
どっちかがガソリンの給油口でしょうか・・・。


ところで皆さんはドリルを折られる事が有るでしょうか?
私は0.5mm以下の物は結構折れますかね~折る確率が高いのはやはり0.3mmが一番多く次は0.4mm、次は0.5mmとまあ細い順に多いのは一般的なんでしょう。
ただこの頃細い物は折れないのに0.5mmをたて続けに折ってしまいました。
不用意な扱いをしているんでしょうか??


今日の更新は遅くなりました!

2012-11-16 20:12:35 | Wolf-Ford WR5 1978
タイトルに有る通り昨日までは結構早めに更新をかけておりましたが本日は遅くなってしまいました・・・理由はそれだけ大きな問題が有ったということですね。

実は更新が遅くなったのは大きなやり直しが有ったのです。
それも一番強度が無い部分で一番やり難い事をしなければならなくなってしまったのです。

なぜならばこの車のこの車たる所以の部分・・・当時は犬小屋と称されていたコクピット前のオイルクーラーの部分をやり直しする事にいたしました。
ご依頼者の方から送って頂いた画像や自分で調べた画像をもう一度再調査したらオイルクーラーのアウトレットの部分の形状が間違っていた事がわかりました。
確かに当初からこの部分に何やら造形物が有る事はわかっていたのですが黒っぽいボディカラーである事や当時マフィルム式のカメラで撮影された物で感度も悪かったのかこの部分の形状がよくわからなかったんです。

まずこの部分をスッパリと切り取りました。
切り取りはリューターにダイヤモンドカッターを付けた物です。
糸鋸で切れなかったのは下の縁に真鍮線が仕込んでありますしメタルは極薄に削ってあるから無理な力をちょっとでも入れれば変形してしまいボディとの合わせが全く意味の無い物になるからですね。

しかしこの時点でここを切るのはなかなか勇気が要りますね(笑)
ボディに取り付けて位置関係を確認致します、この切った部分は本来下側のボディ側に付いている物でしてコクピットカウルにはこの様に大穴が空いていた物と思われます。


それとこの大穴の前側、つまりサスペンションのダンパーの上側に丸いえぐりが付いていましてそれも再現しておきました。
このえぐりは奥に壁が付いており走行風がコクピット内に入らない様に配慮してあります。

切り取ったコクピットカバーの中側を加工しなければいけませんがとりあえずこの部分の分解をしないと話しが前に進みませんからフロントロールバーの部分をアセトンで分解致します。


オイルクーラーを通った空気は裏側に抜けて両サイドに振り分けたダクトを伝わって外に排気されますのでそのダクトをとり付けてみました。
まだまだ細かな加工は必要ですが・・・とりあえずこんな感じでしょうか!?

外して小加工致します。そのまま外してみるとこんな感じの形状になります。

細かな部分が多いのですが強度上ハンダ付けの方が良いのでなるべくハンダで組みます。まずはダクトの下側を作ります。

ボディに取り付けるとこんな感じなのです。
この部分はカウルを外してもボディ側に残っている事になりますね。

カウルを付けると少し吹き出し口が斜めになったくらいで大きな印象の変化は無いですね。
これでボディ全体が黒に近い色ですと形状がわかり難いのもわかりますね。

切り取ったスリットの上側を少し塞ぎます。
これは強度アップの為も有りますので不自然にならない程度ですが・・・。
この部分に真鍮線を埋めて曲がり難くする意味も有りますね、有ると無しでは随分感じが違いますね。

アウトレットの前側のフィンも付けておきます。
今まではこのフィンはカウルの方についているという解釈でしたが実車のカウルの無い画像を見てみるとこの部分のフィンがボディに残っているのがわかります。
正面からの拡大写真を見た場合にはこのフィンの取り付けの部分が2重になって見えているのはこのせいでしょう。

カウルを被せればこの様に今まで通りに見えて来ます。本来はこのフィンの後ろ側に空間が残っていてそこから熱気が吹き出すのですが1/43の模型ではここに空間を残す事が出来ないくらい寸法がミニマムでしてそれらしい感じという事でご理解頂きたいですね。


ここまで加工して来ましたがアウトレットはまずまず実車通りの構成になったと思いますがオイルクーラーが寸法が厳しい事や各部分の煮詰めがまだまだ残っています。
明日も更新が遅くなりそうですね。

そうそう参考資料に取り寄せた248F-1日本GPのプラモデルも届きました。
タメオのキットも到着していますのでこれから比較検討をしなければなりません。

今度は641/2の製作号希望が来ました300番台の方のキットなので基本的には十分素組で見られる物になると思います。新しいキットはF187も新しいキットを作った事が有りますがあれも良く考証されていて良かったですからね。

10月に製作オーダー受付を再開してから色々なご相談を頂く事が多くて完成した数よりもご依頼を頂く数の方が完全に多くなっています、また沈没しそうですね(笑)

そうそうしている間にも本日レクサスLF-A1/18の小改造のご依頼品が届きました。
こちらは完全な製作では無く内装や外装の小加工がご希望のようです。

MRコレクション ランボルギーニアベンタドール J(イオタ) 1/43

2012-11-16 19:44:57 | 最近手に入れたキットのご紹介
仕事柄新しいキットや興味の対象となる車種のキットが出るとついついポチッとしてしまいます。
先日もご依頼のフェラーリ248F-1のキットを探そうとネット上を色々と見ておりますと大阪のロムさんがこんなキットを出しておられましてついつい・・・買ってしまいました。


内容はレジンのボディにメタルの部品が少々エッチングが山ほど付いております。
デカールもかなり多めに付いているMRコレクションの典型的なキットになります。
このキットは完成品の組み立て前というスタイルのキットで有るとご理解ください。
このキットを見る限り今時の完成品はかなり細かな部品まで再現してある物ですね、MRコレクションの組み立てはイタリア本国だったんですかね。
メイクアップのアイドロンは中国でアッセンブリーをしていますがどっちにしても職工さんは細かな組み立てを強いられる訳でしてなかなかそのご苦労には頭が下がりますね。
このキットもその例に漏れず完成品の部品にしてはそのパーツ割りが細かいですね。
下はエッチングのパーツですが相当細かな物まで別パーツとなっております。

デカールは何枚か入っていまして見えている物はシートの部分でしょうか!?外装色によって使い分ける様になっています。


最後に少しだけクレームを・・・
このキットの最大の問題点はインストが無いことでしょうね。
完成品を職工さんに作ってもらう為には少なくともどの部品をどこに付けるのか組図という物が存在しております。このキットには実車の写真とキットを完成させた完成品の写真が付属するだけで組図もインストも付いていないんですね~。
これは有り得ないことでしてせっかく細かな部品の分割をしているのにそれを活かす図面が付いていないというのは発売するキットとしては不十分としか言えないですね。
私の様な職業として組み立てる人間でもインストが無ければキットを十分に生かすことが出来ないのです。
このキットを買われた方がインストの無いキットを見てどう感じられるのが『こんなの無理だ~!』って思われたら自分で作る方が少なくなってしまうじゃないですか。
以前、もう3年くらい前になるかな~MRコレクションのミウラコンセプトを買った事が有りましたがあの時も同じ様に思いましたが3年もの間全く進歩がないのは大変残念と思います。
発売元さんはいかがお考えなんでしょうかね~一度伺ってみたい物ですが・・・本当は良いキットなのにね・・・